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Round 8: 藤田 剛史(大阪) vs. Gaudenis Vidugiris(アメリカ)

Round 8: 藤田 剛史(大阪) vs. Gaudenis Vidugiris(アメリカ)

By Takamasa Sato


 プロツアー名古屋、初日最終戦。

 第1回戦でもフィーチャーされた「日本初の殿堂入り」藤田 剛史が6勝1敗でフィーチャーマッチに呼ばれた。

藤田 剛史

藤田 剛史

 対するはGaudenis Vidugiris(以下、ゴーデニス)。ミラディンの傷跡ブロックのリミテッドで行われたグランプリ・デンバー(リンク先は英語カバレージ)での優勝も記憶に新しい、アメリカの強豪である。

 藤田はこの環境の練習回数はわずか2回と聞くが、果たしてどんなデッキを組み上げてきたのか。


Game 1

 先手、藤田は1マリガン。ゴーデニスは7枚の手札をキープ。

 ゴーデニスは1ターン目にファイレクシア・マナをライフで支払いつつ、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》。
 これに藤田は《突風掬い/Gust-Skimmer(MBS)》で応じる。

 藤田は白青の軽量ビート。ゴーデニスの土地は《山/Mountain(ROE)》と《森/Forest(ROE)》で、ファイレクシア・マナを生かして軽い生物を並べ、赤と緑の除去を詰め込んだデッキのようだ。
 さらにゴーデニスは《焼身の魂喰い/Immolating Souleater(NPH)》も追加して、殺意溢れるビートの構え。

 対する藤田は、この2体によるアタックを《主の呼び声/Master's Call(MBS)》からマイアトークンを産みだして止める。

 次なるターンに《闊歩するものの装具/Strider Harness(SOM)》を得て、トークンと《突風掬い/Gust-Skimmer(MBS)》とで殴る藤田だったが、ゴーデニスの《核への投入/Into the Core(MBS)》でこれを処理されて苦い表情。

Gaudenis Vidugiris
Gaudenis Vidugiris

 藤田は強力な装備品である《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》で《平地/Plains(M11)》を指定。
 これにゴーデニスはスタンダードでも活躍する超強力カード《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》をプレイ。
 《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》をコピーして《山/Mountain(ROE)》をリムーブする。

 追い詰められつつある藤田は、ひとまず《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》。
 公開されたゴーデニスの手札は、《山/Mountain(ROE)》《変異原性の成長/Mutagenic Growth(NPH)》《感電破/Galvanic Blast(SOM)》。
 ゴーデニスのクリーチャーは《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》のみのため、これを処理すれば当分は安心できそうだ。

 しかし、藤田にはそれができない。

 ゴーデニスは《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》を装備した《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》でアタック。
 藤田はこれを《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》ブロックからの《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》=《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》コピーを《分散/Disperse(SOM)》を使ったバウンスで処理する。
 ゴーデニスは《きらめく鷹/Glint Hawk(SOM)》に対して《感電破/Galvanic Blast(SOM)》で処理し、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》を生き延びさせる。

 ゴーデニスはさらに《ルーメングリッドのガーゴイル/Lumengrid Gargoyle(MBS)》を追加。
 本来赤緑では得られないはずの大型飛行戦力も、アーティファクトはびこるこの環境ならば投入される。

 そして、次のターンにゴーデニスが《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》で《ルーメングリッドのガーゴイル/Lumengrid Gargoyle(MBS)》をコピーすると、藤田は大人しく投了を選んだ。

藤田 0-1 ゴーデニス


Game 2

 再び先手を選んだ藤田だったが、先に動いたのはゴーデニス。
 再びの1ターン目《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》である。

 藤田は《縫合の僧侶/Suture Priest(NPH)》でゲームの速度を遅くしようとするが、ゴーデニスはライフ損失も恐れず《脊柱の飛行機械/Spined Thopter(NPH)》。
 場に出ただけで3点のライフが削られる。なんというスーサイドだろう。

 しかし、ゴーデニスはただの自殺志願者ではない。
 《シルヴォクの生命杖/Sylvok Lifestaff(SOM)》でライフ回復の手段を得てから、2体目の《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》をプレイする。

 藤田はゴーデニスのターンエンドに《主の呼び声/Master's Call(MBS)》。さらに《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》と繋いで戦線を整えるとともにライフゲイン。
 苦しくなったゴーデニスは《荒廃後家蜘蛛/Blightwidow(MBS)》に活路を見出そうとするのだが、藤田の《拘引/Arrest(SOM)》がこれを許さない。

 さらに藤田は《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》をプレイし、《縫合の僧侶/Suture Priest(NPH)》でビート。既にゴーデニスのライフは半分だ。
 2枚目の《縫合の僧侶/Suture Priest(NPH)》も追加して、じわじわとゴーデニスを追い詰める。

 藤田は装備品の付け替えによってゴーデニスが容易にアタックできない状況を作り上げ、もはや逆転の目がないと悟ったゴーデニスは、カードを片付けた。

藤田 1-1 ゴーデニス


Game 3

Round 8

 先手ゴーデニスは3度目となる《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》スタート。
 一体何枚入っているのだろうか。

 さらに《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》を追加したゴーデニスに対して、藤田も再びの《縫合の僧侶/Suture Priest(NPH)》。
 ゴーデニスはアドバンテージカードであり、《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》と相性のいい《選別の高座/Culling Dais(SOM)》を設置すると、早速藤田のターンエンドに起動して《マイアの種父/Myr Sire(MBS)》を生贄に。

 藤田は《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》と《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》を手に入れると殴り始め、ファイレクシア・マナで厳しいゴーデニスのライフを詰める。

 ゴーデニスは強力な生体武器である《皮羽根/Skinwing(MBS)》で藤田の攻勢をかわそうとするが、藤田は満を持して《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》を戦場に。

 さすがにゴーデニスは頭を抱え、長考。
 《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph(NPH)》をプレイして《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》を指定すると、能力で《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》をバウンス。わずかに時間を稼ぐ。

 藤田はマナを立て、ハンドに《分散/Disperse(SOM)》を抱えたうえで《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》を再召喚。あくまで隙を作らない。

 これにゴーデニスができるのは《オーガの抵抗者/Ogre Resister(MBS)》を召喚することだけだ。

 藤田は《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》で《皮羽根/Skinwing(MBS)》を除去すると、《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》を装備した《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》でアタック。
 Game 2と同様に、装備を付け替えることで一方的に攻撃できる状況を作り出す。

 打開策を探すゴーデニスは、《ヴィリジアンの爪/Viridian Claw(MBS)》のついた《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》に対して《金屑化/Turn to Slag(SOM)》。
 藤田は《分散/Disperse(SOM)》で《ルーメングリッドのドレイク/Lumengrid Drake(SOM)》をバウンスすることでこれを回避。アドバンテージロスを避ける。

 ゴーデニスは、安心して攻撃できる数少ないターンであるため、《オーガの抵抗者/Ogre Resister(MBS)》と《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》でアタック。藤田のライフを9に落とし込む。

 しかし、返しの藤田のアタックでライフは1に。
 《縫合の僧侶/Suture Priest(NPH)》がいるため、もはやクリーチャーも戦場に出せなくなったゴーデニスは、ゆっくりと右手を差し出した。

藤田剛史

藤田 2-1 ゴーデニス

 藤田剛史、7勝1敗(ドラフト3勝0敗)で、2日目に進出!


 終了後、藤田がゴーデニスを質問攻めに。

藤田 「《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》強いね。スル―してた。とってればもっと強かったな。何手目くらいで取るの?」
ゴーデニス 「わからないけど、6手目くらいかな」

 藤田は、当初は赤白を目指していたが、パック2の3手目で《核への投入/Into the Core(MBS)》を流しての《突風掬い/Gust-Skimmer(MBS)》で青に参入したそうである。

藤田 「2手目で赤が枯れてたからヤバいと感じたし、青が不人気なのはわかっていたから」

 実際、パック3で藤田は3手目《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》、11手目《分散/Disperse(SOM)》を手にし、強力な青白デッキを作っている。

藤田 「練習が足りなかったから気楽だった」

 と語る藤田であったが、的確な判断の裏には、積み上げられた経験があるのは間違いないだろう。

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