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Round 15: 角岡 利幸(東京) vs. Yong Han Choo(シンガポール)

Round 15: 角岡 利幸(東京) vs. Yong Han Choo(シンガポール)

By Masashi Oiso


 プロツアー・名古屋も大詰めの第15ラウンド。

Round 15

 トップ8のラインが3敗1引き分けであり、現在3敗の両者はこのラウンドに勝てばインテンショナル・ドロー(同意の引き分け)によってトップ8が確定する可能性が高いのだ。
 実質最終ラウンドとなり得るこのラウンドは、プレイヤーの意気込みやプレッシャーは相当なものだろう。

 お互いの会話も少なく、淡々とゲームの準備を整える。

 角岡のデッキは赤単。墓地に落ちると得をするアーティファクトと《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》のシナジーを取り入れた中速ビートダウンだ。

 対するYongのデッキは青白緑。青のカウンター、白の《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》《太陽破の天使/Sunblast Angel》、緑の《内にいる獣/Beast Within》といういいとこ取りデッキ。《マイコシンスの水源/Mycosynth Wellspring》の恩恵を受けた多色コントロールの一つとなっている。


Game 1

 ダイスロールの結果、角岡が値千金の先攻を得る。
 《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》から《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》という理想的な展開。
 更に《ゴブリンの戦煽り/Goblin Wardriver》を追加してクロックを大幅に強化する。

 対するYongは2枚の《胆液の水源/Ichor Wellspring》を並べるのみで、ライフは早くも9。
 《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix》がキャストされると、Yongは即座にカードを片付けた。

 角岡、完勝。

角岡 1-0 Yong


 実は、フィーチャーマッチエリア以外は書類を記入中でラウンドクロックが動いていないことが発覚。
 ジャッジの要請によって、このタイミングで小休止となった。

 もちろんそこで気が抜ける訳もなく、降って湧いた時間を使って、お互い入念にサイドボードを確認する。

サイドボード:角岡

in
《四肢切断/Dismember》3枚
《槌のコス/Koth of the Hammer》1枚
《核への投入/Into the Core》2枚

out
《危険なマイア/Perilous Myr》1枚
《ゴブリンの戦煽り/Goblin Wardriver》1枚
《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》1枚
《オキシド峠の英雄/Hero of Oxid Ridge》1枚
《石弾化/Artillerize》2枚

 ゲーム後の談ではあるが、この時点で角岡は対戦相手のデッキを全く把握出来ていなかった。

 それもそのはず、見えたカードは《平地/Plains》2枚、《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket》2枚、《胆液の水源/Ichor Wellspring》2枚だけだったのだ。

 そのため、デッキを下手にいじらず、負けパターンとなり得る《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》を対処できるカードを投入している。


Game 2

Yong Han Choo

Yong Han Choo

 先攻のYongはマリガンを余儀なくされる。

 一方の角岡は複数の「水源」と《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》を含むまずまずの手札。

 角岡は《胆液の水源/Ichor Wellspring》から《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》とお決まりの展開。
 このキャストに対してYongが長考する。

 このブロック構築において、《対抗呪文/Counterspell》となり得るのは実質《冷静な反論/Stoic Rebuttal》のみであり、虎の子の一枚を使うかどうかは慎重に判断する必要がある。
 特に、赤系のデッキにおいて最大の脅威である《槌のコス/Koth of the Hammer》を確実に対処できるのはこのカードだけなのだ。

 最終的にYongは《冷静な反論/Stoic Rebuttal》をキャストすることを選択するが、角岡は次のターンに《槌のコス/Koth of the Hammer》!

 Yongは《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》でトークンを生産し、攻撃によって何とか《槌のコス/Koth of the Hammer》を打ち取りたいところ。

 しかし、畳み掛ける角岡の《オキシド峠の英雄/Hero of Oxid Ridge》が、トークン達を乗り越えて《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》を攻撃。
 逆にYongの方が《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》を失ってしまう始末。

 《ファイレクシアの再誕/Phyrexian Rebirth》が場を一掃するものの、出てきた2/2のホラー・トークンはあっさり除去され、無人の荒野を4/4の《山》が駆け抜ける。

 Yongは最終奥義直前のタイミングで《内にいる獣/Beast Within》を引き《槌のコス/Koth of the Hammer》を対処するが、《骨髄の破片/Marrow Shards》《ファイレクシアの再誕/Phyrexian Rebirth》という手札でビースト・トークンすら満足に対処できない。

 トップデッキした2枚目の《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》で戦線を再構築するYongだが・・・。

 生まれた3体のトークンに対して角岡は《四肢切断/Dismember》2枚を乱れ打ち。さらに《恐慌の呪文爆弾/Panic Spellbomb》を使用してビースト・トークンの攻撃を無理やり通しにいく。

 その動きは、このゲームが既に詰んでいることを示唆している。


 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》のマナが無いYongに、角岡が《石弾化/Artillerize》を打ち込むと、Yongはうな垂れながら右手を差し出した。

角岡 2-0 Yong


 ノッている角岡と、後手を踏み続けたYongが対照的なマッチだった。

 角岡は、このまま名古屋の頂点まで駆け上がれるか!?

角岡 利幸

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