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プレビュー: ~イニストラード発売後のメタゲームの流れ~

プレビュー: ~イニストラード発売後のメタゲームの流れ~

by Kenji Tsumura


 いよいよ開幕したThe Finals2011。
 ここではイニストラード発売後から世界選手権までのメタゲームを、ざっくりと振り返ってみよう。


「緑単タッチ赤」

イトウ モトアキ
第304回PWCin新宿 3位(6-1)
21 《森/Forest》
1 《山/Mountain》
1 《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M12)》
1 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》

-土地(24)-

4 《極楽鳥/Birds of Paradise(M12)》
1 《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(M12)》
4 《ダングローブの長老/Dungrove Elder(M12)》
4 《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum(M12)》
1 《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
2 《酸のスライム/Acidic Slime(M12)》
2 《原始のタイタン/Primeval Titan(M12)》

-クリーチャー(18)-
4 《不屈の自然/Rampant Growth(M12)》
4 《内にいる獣/Beast Within》
3 《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》
1 《赤の太陽の頂点/Red Sun's Zenith》
3 《殴打頭蓋/Batterskull》
3 《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter(M12)》

-呪文(18)-
2 《解放の樹/Tree of Redemption》
3 《電弧の痕跡/Arc Trail》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
2 《帰化/Naturalize》
2 《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
2 《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》
1 《解放された者、カーン/Karn Liberated》
1 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》

-サイドボード(15)-

 環境初期は、他のデッキに比べ、一足先に完成形にたどり着いていた感のある「緑単タッチ赤」デッキが日本のメタゲームを支配していた。
 《極楽鳥/Birds of Paradise》と《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》から《ダングローブの長老/Dungrove Elder》を素早くキャストし、それを《不屈の自然/Rampant Growth》や《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》でサイズアップしていく。《ダングローブの長老/Dungrove Elder》はその「呪禁」能力ゆえに単体除去は効かず、非常に対処法が限られていることも、このデッキが活躍できた要因のひとつだった。

 そしてこのデッキに含まれる大量のマナ加速は、もちろん《ダングローブの長老/Dungrove Elder》のサイズアップのためだけに投入されているわけではない。それらのマナ加速を経由し、早ければ3~4ターン目にキャストされる《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》や《原始のタイタン/Primeval Titan》は、それだけでゲームを終わらせる決定打となりえる。

 さらに《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》の[-3]能力は、《ダングローブの長老/Dungrove Elder》と非常に相性が良く、《ダングローブの長老/Dungrove Elder》がいる状態での4~5枚ドローは、対戦相手の戦意を削ぐのに十分な威力だろう。

 《原始のタイタン/Primeval Titan》も《ダングローブの長老/Dungrove Elder》と相性が良く、2枚の《森/Forest》を持ってくるだけでも毎ターン+2/+2のボーナスを得ることができるし、今ではすっかりお馴染みとなった《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》+《山/Mountain》の組み合わせを導けば、チャンプブロックに阻まれることなく爆発的なダメージを与えることができる。

 《内にいる獣/Beast Within》のおかげで、プレインズウォーカーすらも用意に対処できる汎用性の高さも併せ持つ、ほとんど隙のないデッキだった。

 日本で《ダングローブの長老/Dungrove Elder》が猛威を振るう一方で、海外では《金屑の嵐/Slagstorm》、《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》をフィーチャーした、全く別のアプローチが開発されていた。


「赤緑《ケッシグの狼の地》」

Brian Sondag
StarCityGames スタンダード・オープントーナメント ナッシュビル 優勝 (2011-10-09)
9 《森》
4 《銅線の地溝》
4 《墨蛾の生息地》
4 《根縛りの岩山》
3 《山》
2 《ケッシグの狼の地》

-土地(26)-

1 《極楽鳥》
4 《ヴィリジアンの密使》
1 《酸のスライム》
3 《原始のタイタン》
3 《真面目な身代わり》
3 《ワームとぐろエンジン》

-クリーチャー(15)-
4 《緑の太陽の頂点》
4 《不屈の自然》
3 《金屑の嵐》
4 《内にいる獣》
4 《原初の狩人、ガラク》

-呪文(19)-
4 《古えの遺恨》
1 《金屑の嵐》
1 《ヴィリジアンの堕落者》
3 《最後のトロール、スラーン》
1 《漸増爆弾》
3 《饗宴と飢餓の剣》
2 《解放の樹》

-サイドボード(15)-

 このリストは日本式とは違い、《原始のタイタン/Primeval Titan》から《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を導くオプションを加えることで、「毒殺」を可能にしている。この組み合わせは見た目以上に強力で、単体除去を持たないデッキを環境から締め出すほどの威力を持っていた。

 《金屑の嵐/Slagstorm》はクリーチャーデッキに対して《審判の日/Day of Judgment》同等の働きをするし、メインから3枚も投入された《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》の存在のおかげで、このデッキの対クリーチャー耐性は非常に高く、ほとんどのビートダウンデッキをも駆逐する結果となった。

 日本では《ダングローブの長老/Dungrove Elder》入りの「緑単タッチ赤」が、海外ではこの「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」がメタゲームの中心に位置し、構成は違えど《原始のタイタン/Primeval Titan》がリードする形で新環境はスタートした。

 しかしそんな中で行われた「グランプリ・ブリスベン」で栄光の座を掴んだのは、「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」を強く意識した「青黒コントロール」だった。


「青黒コントロール」

Jeremy Neeman
グランプリ・ブリスベン2011 優勝
9 《島》
6 《沼》
4 《闇滑りの岸》
4 《水没した地下墓地》
2 《ネファリアの溺墓》
2 《幽霊街》

-土地(27)-

4 《瞬唱の魔道士》
3 《聖別されたスフィンクス》
1 《墓所のタイタン》
1 《ワームとぐろエンジン》

-クリーチャー(9)-
2 《肉体のねじ切り》
4 《マナ漏出》
4 《破滅の刃》
4 《熟慮》
1 《否認》
1 《ゲスの評決》
4 《雲散霧消》
3 《禁忌の錬金術》
1 《黒の太陽の頂点》

-呪文(24)-
3 《呪文滑り》
3 《幻影の像》
1 《肉体のねじ切り》
1 《虚無の呪文爆弾》
1 《否認》
3 《漸増爆弾》
1 《黒の太陽の頂点》
2 《ネファリアの溺墓》

-サイドボード(15)-

 このグランプリが始まるまでは、海外では《ダングローブの長老/Dungrove Elder》の入っていない「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」が主流であった。
 その「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」の弱点は序盤のプレッシャーに乏しいことであり、この「青黒コントロール」は、まさにその弱点をついたものだった。9枚ものカウンターは「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」の主要スペルを打ち消すのには十分で、それらをさらに《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で再利用するこのデッキは、見事に「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」キラーとしての立場を確立した。

 「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」過多のメタゲームを上手く読み切ったデッキチョイスもさることながら、個々のカード選択もすばらしかった。

 特にメインとサイドで計4枚採用された《ネファリアの溺墓/Nephalia Drownyard》は秀逸で、このカードがあるがゆえに、対コントロールデッキで圧倒的な勝率を維持することができる。

 このグランプリの結果を受け、「青黒コントロール」は爆発的な増加を見せた。それに伴い「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」は数を減らし、序盤から《ダングローブの長老/Dungrove Elder》でプレッシャーをかけていける「緑単タッチ赤」が海外でも主流になる。

 ここから数週間は「青黒コントロール」と「緑単タッチ赤」の二強状態が続くのだが、メタゲームの進化は止まらない。このふたつのデッキを倒すべく、《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》を軸に据えたビートダウンデッキが、一気に勢力図を塗り替えたのだ。


「緑白ビートダウン」

Martin Juza
グランプリ・広島2011 優勝 / スタンダード
8 《森/Forest》
4 《平地/Plains》
4 《ガヴォニーの居住区/Gavony Township》
4 《剃刀境の茂み/Razorverge Thicket》
4 《陽花弁の木立ち/Sunpetal Grove》

-土地(24)-

4 《極楽鳥/Birds of Paradise》
4 《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim》
4 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
4 《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》
2 《刃の接合者/Blade Splicer》
2 《霊誉の僧兵/Geist-Honored Monk》
2 《月皇ミケウス/Mikaeus, the Lunarch》

-クリーチャー(22)-
2 《迫撃鞘/Mortarpod》
3 《忘却の輪/Oblivion Ring》
3 《踏み荒らし/Overrun》
3 《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》
3 《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel》

-呪文(14)-
1 《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》
2 《最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll》
1 《大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite》
2 《帰化/Naturalize》
2 《天界の粛清/Celestial Purge》
1 《忘却の輪/Oblivion Ring》
2 《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine》
2 《戦争と平和の剣/Sword of War and Peace》
1 《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》
1 《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》

-サイドボード(15)-

 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》。メタゲームに合致した「プロテクション(黒)(緑)」、そして「二段攻撃」による圧倒的な攻撃力を持つこのクリーチャーは、環境を支配するだけの十分な力を持っていた。

 《極楽鳥/Birds of Paradise》と《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim》から安定して2ターン目に登場する《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》は、それだけでゲームに勝てるほどのポテンシャルを秘めている。「緑単タッチ赤」は《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》に触れられる除去を持たず、デッキ内のほとんどのクリーチャーが緑であるため、これをブロックしてダメージを防ぐことすら難しい。
 もうひとつの「青黒コントロール」も《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》に弱いデッキの典型で、《破滅の刃/Doom Blade》のような単体除去で対処できないゆえに、カウンターし損ねるとそれだけで負けてしまうケースが多発した。

 そして、《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》のみならず、《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》の強さも特筆に値する。生き残れば勝ちと言っても差し支えないほどの攻撃力を誇る《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》もまた、このデッキの強さを支える重要な1枚だ。

 この2種類のカードの強さは際立っており、《極楽鳥/Birds of Paradise》、《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim》でマナ加速する「緑白」バージョンとは別に、これらを主軸としたもうひとつのアプローチが生まれていた。

 正解はひとつとは限らないのだ。


「青白ビートダウン」

白木 高広
グランプリ・広島2011 準優勝 / スタンダード
12 《平地/Plains》
1 《島/Island》
4 《氷河の城砦/Glacial Fortress》
4 《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
3 《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》

-土地(24)-

4 《教区の勇者/Champion of the Parish》
3 《先兵の精鋭/Elite Vanguard》
2 《宿命の旅人/Doomed Traveler》
4 《堂々たる撤廃者/Grand Abolisher》
4 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》
2 《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》
3 《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》
4 《刃砦の英雄/Hero of Bladehold》

-クリーチャー(26)-
4 《清浄の名誉/Honor of the Pure》
3 《忘却の輪/Oblivion Ring》
3 《天使の運命/Angelic Destiny》

-呪文(10)-
4 《レオニンの裁き人/Leonin Arbiter》
3 《四肢切断/Dismember》
3 《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
3 《忠実な軍勢の祭殿/Shrine of Loyal Legions》
2 《殴打頭蓋/Batterskull》

-サイドボード(15)-

 こちらは1ターン目の《教区の勇者/Champion of the Parish》に始まり、各マナ域のエースを集めた古き良き白のビートダウンデッキに仕上がっている。青を加えたことで、《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》という新たな必殺兵器を得ており、それらのクリーチャーを《清浄の名誉/Honor of the Pure》や《天使の運命/Angelic Destiny》でバックアップしていく。

 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》と組み合わされる《天使の運命/Angelic Destiny》の破壊力は壊滅的と形容するしかないほどで、このデッキも「緑白」バージョンに負けず劣らずの活躍を見せた。

 実際にグランプリ・広島では、トップ8のうち4つを「緑白/青白ビートダウン」が占めており、これらのデッキの台頭はグランプリ・広島の前後で最大のトピックと言えるだろう。

 《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader》の大車輪の活躍によって、「緑単タッチ赤」「青黒コントロール」は徐々に、だが確実に数を減らしていった。こうして、2種類の白いデッキが環境を牛耳るまでにいたり、このまま世界選手権を迎えるであろうと考えられていた・・・が、まさにその時、環境に一石を投じるデッキが突如として現れた。

 《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》をフィーチャーした「青白イリュージョン」の誕生である。


「青白イリュージョン」

ysword (1st Place)
Standard Premier #3014332 on 11/12/2011
10 《島》
4 《金属海の沿岸》
3 《氷河の城砦》
3 《ムーアランドの憑依地》

-土地(20)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《幻影の熊》
4 《非実在の王》
4 《幻影の像》
4 《瞬唱の魔道士》
1 《縫い合わせのドレイク》

-クリーチャー(21)-
4 《ギタクシア派の調査》
2 《はらわた撃ち》
4 《思案》
3 《蒸気の絡みつき》
4 《マナ漏出》
2 《四肢切断》

-呪文(19)-
2 《縫い合わせのドレイク》
2 《精神的つまづき》
1 《はらわた撃ち》
2 《雲散霧消》
2 《瞬間凍結》
1 《否認》
1 《四肢切断》
2 《機を見た援軍》
1 《迫撃鞘》
1 《ムーアランドの憑依地》

-サイドボード(15)-

 普段はただの《さまようもの/Wandering Ones》にすぎないが、一度変身してしまえば強烈なクロックとして機能するのが《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》である。
 1マナ3/2「飛行」という生命体は歴代でも最高クラスのもので、「緑白/青白ビートダウン」が除去の少ないデッキだったことも手伝って、この虫は瞬く間に主役の座を射止めるまでにいたったのだ。

 少し《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》に依存しすぎている感は否めないが、もしも《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》が引けない場合は、《幻影の熊/Phantasmal Bear》を筆頭とする「幻影」軍団の出番だ。

 《幻影の熊/Phantasmal Bear》《幻影の像/Phantasmal Image》と《非実在の王/Lord of the Unreal》の組み合わせは見た目よりもはるかに強力で、唯一の欠点として回避能力がないことが挙げられるが、そこは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》の変身条件を満たすために投入されたインスタントカードがサポートする。
 《はらわた撃ち/Gut Shot》《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》《四肢切断/Dismember》が道をこじ開け、《マナ漏出/Mana Leak》が要所を弾くことで、《幻影の熊/Phantasmal Bear》が速やかに対戦相手の息の根を止めるのである。

 ほぼ青単色で構成されているにも関わらず、《はらわた撃ち/Gut Shot》や《四肢切断/Dismember》のような「ファイレクシア・マナ」カードのおかげで、他のデッキと比べても遜色のない除去スペルを持つ、歴代でも「器用な」青単デッキに仕上がっているのもこのデッキの特徴だ。

 Magic Online上で怒涛の勢いで勝ち続け、気が付けばスタンダードの大本命と呼ばれるまでの成長をはたした「青白イリュージョン」の登場により、スタンダードフォーマットはさらに複雑化し、世界選手権前のメタゲーム予想は困難を極めた。

 今のスタンダードには、これと言える正解がない。誰もがそう考えたはずの環境を、一人の日本人プレイヤーが、完全なまでに攻略したのが世界選手権2011だった。


「新・赤緑《ケッシグの狼の地》」

彌永 淳也
世界選手権2011 優勝 / スタンダード
6 《山》
5 《森》
4 《銅線の地溝》
4 《墨蛾の生息地》
4 《根縛りの岩山》
3 《ケッシグの狼の地》

-土地(26)-

1 《極楽鳥》
4 《真面目な身代わり》
1 《最後のトロール、スラーン》
4 《業火のタイタン》
4 《原始のタイタン》

-クリーチャー(14)-
4 《感電破》
1 《ショック》
4 《不屈の自然》
4 《太陽の宝球》
3 《金屑の嵐》
2 《小悪魔の遊び》
2 《緑の太陽の頂点》

-呪文(20)-
1 《ヴィリジアンの堕落者》
2 《最後のトロール、スラーン》
2 《解放の樹》
4 《秋の帳》
2 《古えの遺恨》
1 《金屑の嵐》
1 《内にいる獣》
2 《饗宴と飢餓の剣》

-サイドボード(15)-

 今年のスタンダードのデッキの中でも、最高レベルの完成度を誇るデッキが、彌永の手によってアップデートされた「赤緑《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》」だ。

 《感電破/Galvanic Blast》《ショック/Shock》《金屑の嵐/Slagstorm》といった軽量除去が対戦相手のスピードを大きく減速させ、その一方でこちらは《不屈の自然/Rampant Growth》や《太陽の宝球/Sphere of the Suns》を用いて加速していく。そして一度6マナへ到達してしまえば、あとは勝負を決めるだけだ。
 緑の代名詞と言える《原始のタイタン/Primeval Titan》はもちろん、「緑白/青白ビートダウン」「青白イリュージョン」の全てを否定する《業火のタイタン/Inferno Titan》を加えた「8タイタン」が、対戦相手に絶望を与え、あなたには至福の時をプレゼントする。

 「敵はビートダウンにあり」と言わんばかりのこの構成は、高いメタゲーム把握能力と、それを形にする高度なデッキ構築能力があってこそ初めて成立する。

 これほどまでに洗練されたデッキに巡り合う機会はなかなかないが、The Finals 2011でも彌永のデッキに並ぶものが登場するのか?

 答えは、間もなく明らかとなる。

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