マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

Deck Tech: 残酷な根本原理 (モダン)

Deck Tech: 残酷な根本原理 (モダン)

by 津村 健志


 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》。

 このカードには夢がある。撃てば勝ちと言えるそのド派手な効果は、筆者だけに限らず、世界中の多くのプレイヤーを魅了していることだろう。
 そんな世界各国に数万人はいると言われている《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》ファンのプレイヤーは、常日頃から《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》の入ったリストを探し求め、自身の手で研究、開発を進めているはずだ。

 実際にThe Finals2011本戦にも、何名かの《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》フリークが参加していた。この記事では、彼らの魂のこもった「《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》」デッキを見ていきたいと思う。

Chiba, Akio 「《残酷な根本原理》コントロール」
The Finals 2011 / モダン
2 《島/Island(M12)》
1 《平地/Plains(M12)》
1 《沼/Swamp(10E)》
4 《反射池/Reflecting Pool》
4 《鮮烈な小川/Vivid Creek(CMD)》
3 《鮮烈な草地/Vivid Meadow》
3 《鮮烈な湿地/Vivid Marsh(CMD)》
2 《鮮烈な岩山/Vivid Crag》
2 《秘教の門/Mystic Gate》
2 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
1 《滝の断崖/Cascade Bluffs(EVE)》
1 《風変わりな果樹園/Exotic Orchard》

-土地(26)-

4 《前兆の壁/Wall of Omens》
4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》

-クリーチャー(8)-
1 《払拭/Dispel》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《流刑への道/Path to Exile(CMD)》
1 《差し戻し/Remand(RAV)》
2 《マナ漏出/Mana Leak》
3 《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》
4 《エスパーの魔除け/Esper Charm》
4 《謎めいた命令/Cryptic Command》
3 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

-呪文(26)-
2 《払拭/Dispel》
2 《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》
4 《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
2 《ルーンの光輪/Runed Halo》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
3 《機を見た援軍/Timely Reinforcements》

-サイドボード(15)-


 「《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》」デッキに限らず、モダン環境のほぼ全ての青のデッキに共通するのが、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》の登場により、デッキパワーが大きく向上したことだ。

 それもそのはず、モダンには《稲妻/Lightning Bolt》、《流刑への道/Path to Exile(CMD)》、《稲妻のらせん/Lightning Helix》、《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》に《部族の炎/Tribal Flames》と、軽くて強いインスタント・ソーサリーカードが数多く存在するのである。

 《稲妻/Lightning Bolt》や《流刑への道/Path to Exile(CMD)》を再利用するのは一般的かつ強力な組み合わせだが、もしも《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》を骨の髄まで味わいたいのであれば、このクリーチャーを「回収」する何かしらの手段を用いれば良い。

 例えば、モダンを代表するパワーカードである《謎めいた命令/Cryptic Command》はその好例と言える。

 戦場に《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》がいる状態で《謎めいた命令/Cryptic Command》を「対象のパーマネントを手札に戻す+α」モードでキャストし、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》を手札に戻しつつ、相手の呪文をカウンターしたりドローを進めたり、といったことが可能となる。

 そして、みなさんご存じのように《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》にも「クリーチャーを回収」する能力が付いている。《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》で《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》を拾われるなんて、対戦相手からしてみれば悪夢そのもの。予告ホームラン、もとい予告《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》は、ゲームを終わらせるに十分な威力を持っている。

 このデッキだけでなく、他にも《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》の可能性を示してくれているリストがあるので、それらも見ていくことにしよう。

Matsumoto, Takafumi 「《残酷な根本原理》コントロール」
The Finals 2011 / モダン
1 《島/Island(M12)》
1 《沼/Swamp(10E)》
4 《反射池/Reflecting Pool》
4 《鮮烈な小川/Vivid Creek》
4 《鮮烈な湿地/Vivid Marsh》
4 《鮮烈な岩山/Vivid Crag(LRW)》
3 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
1 《滝の断崖/Cascade Bluffs》
1 《偶像の石塚/Graven Cairns(FUT)》
1 《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》
1 《金属海の沿岸/Seachrome Coast》
1 《黒割れの崖/Blackcleave Cliffs》
1 《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》

-土地(27)-

4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》
3 《熟考漂い/Mulldrifter》

-クリーチャー(7)-
2 《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
4 《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》
4 《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》
2 《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
2 《エスパーの魔除け/Esper Charm》
1 《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy(ISD)》
4 《謎めいた命令/Cryptic Command》
3 《滅び/Damnation》
1 《全ての太陽の夜明け/All Suns' Dawn(5DN)》
3 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

-呪文(26)-
2 《根絶/Extirpate(PLC)》
1 《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
1 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
4 《ゴルガリの印鑑/Golgari Signet(RAV)》
3 《突然の死/Sudden Death》
2 《クローサの掌握/Krosan Grip(TSP)》
1 《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
1 《滅び/Damnation》

-サイドボード(15)-

 こちらは先ほどのリストとは違い、《大渦の脈動/Maelstrom Pulse》を採用することで、パーマネント処理能力をより一層高めた構成になっている。

 クリーチャー除去に選ばれている《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》は、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》と非常に相性が良く、膨大な量のライフゲインというのは、それだけでビートダウンデッキへの強力なアンチテーゼとなる。

 そしてこのリスト最大の特徴は《全ての太陽の夜明け/All Suns' Dawn(5DN)》だろう。想像してみてほしい。《エスパーの魔除け/Esper Charm》、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》、《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》、《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》。それらが一度に手札に舞い戻るその局面を、その喜びを。

 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》ほどではないとは言え、《全ての太陽の夜明け/All Suns' Dawn(5DN)》も派手好きにはたまらないカードのひとつだ。まだ一度も試したことのないティミー系プレイヤーは、ぜひとも使ってみてほしい。

Mizobuchi, Yuuji 「《残酷な根本原理》コントロール with《ファイレクシアの十字軍》」
The Finals 2011 / モダン
3 《島/Island(M12)》
1 《山/Mountain(ISD)》
4 《沸騰する小湖/Scalding Tarn》
4 《涙の川/River of Tears》
4 《燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows》
2 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
2 《湿った墓/Watery Grave(RAV)》
1 《血の墓所/Blood Crypt(DIS)》
2 《滝の断崖/Cascade Bluffs(EVE)》
1 《沈んだ廃墟/Sunken Ruins》
1 《Urborg, Tomb of Yawgmoth》
1 《反射池/Reflecting Pool(TMP)》

-土地(26)-

4 《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》
4 《ファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusader》

-クリーチャー(8)-
3 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
3 《呪文嵌め/Spell Snare(DIS)》
2 《稲妻/Lightning Bolt》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
2 《罰する火/Punishing Fire(CMD)》
2 《隆盛+下落/Rise/Fall(DIS)》
1 《終止/Terminate(CMD)》
1 《四肢切断/Dismember》
3 《謎めいた命令/Cryptic Command》
2 《けちな贈り物/Gifts Ungiven(CHK)》
1 《滅び/Damnation》
1 《弱者の消耗/Consume the Meek》
1 《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》

-呪文(26)-
4 《死の印/Deathmark(M12)》
1 《呪文貫き/Spell Pierce》
1 《払拭/Dispel》
1 《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》
1 《外科的摘出/Surgical Extraction》
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1 《壌土からの生命/Life from the Loam(RAV)》
1 《殴打頭蓋/Batterskull》
3 《地盤の際/Tectonic Edge》

-サイドボード(15)-


 最後に紹介するのは《ファイレクシアの十字軍/Phyrexian Crusader》を採用した「《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》」デッキだ。

 プロテクション(白)(赤)を持つこのクリーチャーは、モダンを代表する《流刑への道/Path to Exile(CMD)》《稲妻/Lightning Bolt》をはじめとした多くの除去が効かず、それでいてわずか5回のアタックでゲームを終わらせることができる優秀なフィニッシャーだ。

 それをデッキ内に含まれる各色の優良カードでバックアップしていけば、速やかに毒殺することができるだろう。もし仮に対処されるようなことがあろうとも、《隆盛+下落/Rise/Fall(DIS)》か《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》で回収すればいいだけの話だ。

 なお、《隆盛+下落/Rise/Fall(DIS)》は《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage(ISD)》と相性が良いことも明記しておく。


 今回紹介させてもらったリストは、《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》のポテンシャルを世に知らしめる良い機会になったのではないかと思う。

 昔からの《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》ファンであれば、彼らのデッキリストを見て、《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》への想いが止まらなくなったプレイヤーも多いだろう。

 そんなあなたの熱い想いを、モダンでぶつけてみてはいかがだろうか?

前の記事: Deck Tech: 白黒トークン by 永見 陽一 (スタンダード) | 次の記事: 準々決勝: 行弘 賢(和歌山) vs. 小柳 卓史(東京)
The Finals11 一覧に戻る