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グランプリ・北京2017

観戦記事

第14回戦:棚橋 雅康(新潟) vs. Han, Bing(中国)

By Masashi Koyama

 トップ8まであと1つ――

 現在2敗の選手にとって、ここを勝てばトップ8進出への道が大きく開かれ、負ければ逆にその目が絶たれる、分水嶺の第14回戦を迎えた。

 予選ラウンド最大の「試練」に挑むのは、グランプリ・静岡2017春トップ4であり、プロツアーサンデーも経験のある新潟の強豪・棚橋 雅康と、地元中国のハン・ビン/Han, Bingだ。


棚橋 雅康(写真左) vs. ハン・ビン(写真右)。互いに後がない一戦

「勝つしかない!」

 ともにそれを理解しているふたりは、順位表には一瞥もくれずテーブルへと向かう。

 棚橋のデッキのカードが足りず若干ドタバタしたものの、シャッフルに入ると「負けられない戦い」独特の緊張感が張り詰める......!

ゲーム1

 ハンが《媒介者の修練者》、棚橋が《捷刃のケンラ》という立ち上がり。

 棚橋はハンの《採石場の運び屋》を《激情の試練》で除去するが、ハンの攻勢は止まらず、加速を始める――!

 ハンは《媒介者の修練者》に《活力のカルトーシュ》をエンチャントし《捷刃のケンラ》を除去、棚橋の《頭巾の喧嘩屋》も《野望の試練》で葬り、《ホネツツキ》と棚橋を圧倒する。


苦しい展開の棚橋

 棚橋もクリーチャーを展開するものの、ハンが2枚の《野望のカルトーシュ》で《野望の試練》を使い回しはじめると、盤面でもダメージレースでも勝ち目が無いと悟った棚橋は静かに土地を片付けた。ここまでわずか4分の出来事だった。

棚橋 0-1 ハン

ゲーム2

 先手の棚橋がマリガン。ハンが《悪運尽きた造反者》から《疫病吹き》と展開し、さらに《疫病吹き》に《野望のカルトーシュ》をエンチャントと、序盤から強固な盤面を作り上げる。

 棚橋はこの《疫病吹き》こそ《燃えさし角のミノタウルス》と《ケンラの戦車乗り》のダブルブロックで討ち取るが、ハンは《枯死コウモリ》《ナーガの生気論者》《媒介者の修練者》と攻勢の手を緩めない。


ゲーム2も絶好調のハン

 棚橋は《打擲場のマンティコア》から《心臓貫きのマンティコア》でハンのクリーチャーを除去しながら地上を止め、反撃の機会を伺いたい......ところだったがハンはどこまでも完璧だった。《潰滅甲虫》を唱えると、棚橋の手が止まる。

媒介者の修練者》とのシナジーが決め手に

 棚橋のコントロールするクリーチャーは《心臓貫きのマンティコア》のみ。

 サイズでも頭数でも圧倒されているこの盤面を覆せるカードを持たない棚橋は、静かに手を差し伸べると「グッドラック!」とハンを称え、静かにフィーチャーエリアを去ったのだった。

棚橋 0-2 ハン

Han, Bing Wins!

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