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Round 10: 津村 健志(大阪) vs. 高橋 優太(東京)

Round 10: 津村 健志(大阪) vs. 高橋 優太(東京)

by Shuhei Nakamura


 何につけ初戦というものは緊張するもの、
 ましてや1敗で2日目に折り返し、トップ8への展望が良好であれば尚更だ。

 第10回戦のフィーチャーマッチは初日全勝同士のテーブル1、全勝対1分けのテーブル2に続き、1敗同士のテーブル6が選ばれた。
 相対するのは津村 健志、そして高橋 優太だ。


Game 1

津村 健志
津村 健志

 《銅線の地溝/Copperline Gorge》、《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M10)》。
 種類は違えど赤緑の土地を置きつつ、お互いに《不屈の自然/Rampant Growth》スタート。

 筆者が「ケッシグ」を広島で使わなかった理由は数あれど、その1つにミラーマッチに煩雑さ、そして構成の難しさがある。
 このデッキばかりは日本で開発されていた経緯もあって、海外のリストよりも日本のリストの方が1段階進んだ状態にあるからだ。
 だが、そういうデッキというのは同時に、「どの段階のメタゲームに自分のデッキを設定するか」という問題が発生する。
 2人はどの地点に観測点を置いているのか。

 津村は《不屈の自然/Rampant Growth》2枚目に《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》と、マナを文字通り加速していく。

『先手絶対有利』
 そう高橋が漏らした通りの展開になりつつある。
 それに対し《内にいる獣/Beast Within》で減速を図り、《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》先出しによって巻き返したい高橋であったが、それでもマナ差有利が付いている津村の次手は《業火のタイタン/Inferno Titan》。

 ブロッカーのビーストトークンが焼かれ、津村がコントロールするビーストトークンと《ヴィリジアンの密使/Viridian Emissary》で親玉ガラクもろとも葬られた高橋に次の手はなく、ここで投了。

 開始からわずかに5分での決着であった。

津村 1-0 高橋


Game 2

 先手の高橋がスナップマリガンを選択したのに対して、津村は一拍置いてから同じくマリガンを宣言。
 二回り目の手札を高橋が残したのに対して、津村は改めての5枚からスタート。

 今回は両者《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》からという立ち上がりに、先手の高橋がまずはといった形で《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》X=1から《極楽鳥/Birds of Paradise》、そして《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》へと繋げていく。

 一方、津村は《不屈の自然/Rampant Growth》、続いて《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》2枚目を置いて1枚目で攻撃し、ターンを返すのみ。

 高橋は第1ゲームと同じ《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》で盤面を制圧しにかかる。今回は津村のマナはまだ4マナ。タイタンはない。
 後手に回ってしまった津村が《内にいる獣/Beast Within》を使って《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》を捌く番となったが、高橋は駄目押しの《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》X=5。

 《酸のスライム/Acidic Slime》によって土地を縛り、ビーストトークンを捌き切れないと判断した津村が投了。

津村 1-1 高橋


Game 3

高橋 優太
高橋 優太

 お互いに7枚をキープして、《不屈の自然/Rampant Growth》を撃ち合うという第1ゲームを彷彿とさせる立ち上がり。

 4マナがオープンになった津村は《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》X=1で《極楽鳥/Birds of Paradise》を呼び出し。次ターンのタイタンを匂わせる。
 これに高橋は《感電破/Galvanic Blast》を合わせてターン終了。

 更に津村のアップキープに《内にいる獣/Beast Within》を解き放ち、マナを縛っていく。
 津村もアップキープに《内にいる獣/Beast Within》。
 高橋は更にアップキープに《内にいる獣/Beast Within》。
 土地と獣が飛び交いあい、お互いに4マナから先に伸ばさせない。

 だがここで津村がターンを返すだけで、遂に高橋の戦場に5枚の土地が並び《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》が登場。
 津村も軽い方の《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》で相殺し事無きを得る。
 ビーストトークンが食い合い、再び虚空の戦場に・・・いやお互いに《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》があるのでそうとは言えないか。

 膠着状態が続いたのはほんの1ターン。《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を先に出したのは高橋。
 このターンは使わずに、津村の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》を《内にいる獣/Beast Within》で叩き割ってから全開の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》アタック。
 しかしこれは津村の《古えの遺恨/Ancient Grudge》で弾かれ、返す刀で今度は津村が《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》セットからの全開アタック7点のダメージ。

 1ターンを丸々無駄にしてしまった高橋。
 しかしドローは《緑の太陽の頂点/Green Sun's Zenith》。
 《原始のタイタン/Primeval Titan》が飛び出し、追加の《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》と、津村の《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》を叩き割る《幽霊街/Ghost Quarter》が高橋の戦場に補充される。

 戦闘フェイズに入ったところで、津村の《内にいる獣/Beast Within》が高橋のタイタンをただのビーストに変える。
 これでまた戦況は五分、いや違った。高橋が《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》を追加し手綱を取りつづける。

 対処すべきカードが《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》と《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter》の2枚になってしまった津村は力なくターンを返すのみ。

 高橋のビーストトークンが津村を襲い、追加のビーストと《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》が戦場に現れる。

 かなり余談になるが、ここは感想戦で話題にあがった箇所であった。
 もしよければ高橋がどうするべきであったか考えてみて欲しい。

 《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run(ISD)》のサポートがある状態では、15のライフでも風前の灯。
 事実上津村に残された最後のターン、ドローは第1ゲームの再現なるかの《業火のタイタン/Inferno Titan》。

 一方で残り9点しかない高橋。これで両者共にお互いの間合い圏内。

 それでも高橋は押すことを選んだ。
 ビーストトークンで攻撃し、ケッシグで強化して津村のライフを7に、
 《原初の狩人、ガラク/Garruk, Primal Hunter(M12)》で追加のビーストを生産。《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus》と《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》、の合計3体で守りを固めて翌ターンには切って捨てる選択。
 しかしこの選択には津村がトップデッキをすれば瓦解するというリスクも孕んでいる。

 そして津村の正真正銘、最後のドローとなったのは。
 《酸のスライム/Acidic Slime》!

 《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》を叩き割り、ビーストトークンはタイタンの火力で、そして《墨蛾の生息地/Inkmoth Nexus(MBS)》は墓地にある《古えの遺恨/Ancient Grudge》フラッシュバックで。
 戦線をこじ開けた津村が2日目初戦を白星で飾った。

津村 2-1 高橋

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