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Feature: グランプリ・神戸2011 Extended Metagame Breakdown

Feature: グランプリ・神戸2011 Extended Metagame Breakdown

By Tomohiro Kaji


Day1 Day2 Top8
フェアリー 79 19 2
ヴァラクート 116 15
白青石鍛冶 60 10 1
ナヤ 33 8 1
白単クロックパーミ 16 6
オーメンヴァラクート 16 5 2
エルフ 56 4
白単ビート 27 4 2
赤単 46 3
グリクシス 11 3
ボロス 23 1
鍛えられた鋼 23 1
ジャンド 19 1
エメリアコントロール 16 1
ドラン 9 1
ビビッド 8 1
エスパーフェアリー 7 1
青赤昇天 6 1
エスパー石鍛冶 5 1
青赤ヴァラクート 4 1
赤黒ビート 1 1
バント 31

ウーズ 9

カルドーサレッド 7

蔵の開放 4

トリコロール 4

白黒ビート 4

白黒トークン 4

白緑召喚の罠 4

エスパーコントロール 3

緑単エルドラージ 3

緑白エムラクール 3

マーフォーク 3

時の篩 3

黒緑白ビート 2

血編み赤単 2

ボロス・プレインズウォーカー 2

カウンターバーン 2

ナヤヴァラクート 2

ピリ=パラ大建築家 2

変身 2

羽軸トゲ 2

赤緑ビート 2

青黒感染 2

白青コントロール 2

4Cエルドラージ 1

同盟者 1

バントマネキン 1

黒赤感染 1

エルドラージコントロール 1

エスパートークン 1

緑黒コントロール 1

ゴブリン 1

ジャンドバーン 1

ジャンドビッグマナ 1

赤黒ゴブリン 1

赤フェアリー 1

ヒバリ 1

赤緑エルドラージ 1

ラグ 1

青黒ビート 1

青緑ビッグマナ 1

吸血鬼 1

白単コントロール 1

白赤エメリア 1

白青ビート 1


この環境を支配していた2つのカード


 週刊連載、高橋優太の「このフォーマットを極めろ!」でのグランプリ・神戸へ向けたエクステンデッド特集を読んでいただいた方には、現在のエクステンデッド環境がどういったものか、メタゲームがどうなっているかはなんとなく理解していただけているかと思う。

 そこで実際に、この初日711名、二日目88名、そしてTop8をアーキタイプ別に分類し、使用人数でソートしたものが右の表だ。


 ここにある青白石鍛冶とは、広い意味で《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》を使ったデッキを指している。細かく分類することが難しいため、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》や《ヴェンディリオン三人衆/Vendilion Clique(MOR)》といったフェアリーのパーツを流用しているタイプと、《ミラディンの十字軍/Mirran Crusader(MBS)》や《戦隊の鷹/Squadron Hawk(M11)》を採用しているもの、そしてそのハイブリッドなどをひとまとめにしてあることを注意してほしい。

 このデッキ分布のデータからも明らかなのだが、この環境はクリーチャーを使うデッキは《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》、使わないデッキは《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》という2大カードの影響を激しく受けており、上位のほとんどのデッキの核になっていた。

 その割合は初日から2日目とラウンドと進むごとに高くなっていき、最終的に勝ち残った8名の内8名ともがこのどちらかを使用していた。「必ず」どちらかを使用しているのだ。あとは、その周りをどう彩るかという問題なのだろうか?

 《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》といえば、ローウィンブロックのスタンダード環境を強く思い出させる優秀なカードだ。あの当時、部族シナジーの極みであるフェアリー一強と言われていた時代だったが、青白の《目覚ましヒバリ/Reveillark(MOR)》を使ったコントロールも存在していたし、《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》といったデッキの後押しをしていたのはこの1枚があったお陰だろう。

 そして、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》は現行のスタンダードのカードがふんだんに使われており、思い返すもなにも、週末にスタンダードトーナメントに参加すれば、そこでもマッチアップされる可能性が十分に高かった。

 そのデッキをエクステンデッドレベルへと引き上げたカード、それは《風景の変容/Scapeshift(MOR)》だ。このカードは、ライブラリーから直接《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》を戦場へと呼び出し、アドバンテージという概念をぶち壊す。

 最後に、《原始のタイタン/Primeval Titan(M11)》と同様に、環境を壊している《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》を探し出し、レガシーでも使われるほどのスペックを持つ軽すぎるクリーチャー、《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》の存在だ。

 つまり、《謎めいた命令/Cryptic Command(LRW)》《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》《風景の変容/Scapeshift(MOR)》といった、単体では機能しない《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》《饗宴と飢餓の剣/Sword of Feast and Famine(MBS)》を探し出し、強烈なシナジーを生み出すまでの時間を稼ぐカードがあまりにも優秀だったのだ。そして、その優秀なカードたちをどうまとめてデッキにするのかを問われていたのだ。

 このグランプリ・神戸は、これらの2種のカードの為にあった。そしてメタゲームはさらに先へと進んでいく。

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