マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

【観戦記事】 準々決勝:市川 ユウキ(神奈川) vs. 後藤 祐征(愛知)

【観戦記事】 準々決勝:市川 ユウキ(神奈川) vs. 後藤 祐征(愛知)

By 矢吹 哲也

 いったいどれだけ勝つのか。今シーズン世界で唯一2度のプロツアー・トップ8入賞を記録し世界中のプレイヤーの話題をさらった男が、帰国後間もなくして再びその存在を知らしめた。

 市川 ユウキ。目ざましい活躍でプラチナ・レベルまで到達した彼にとって、グランプリのトップ8入賞は今回が初になる。地力の高さを証明し続けてきた市川がここで、グランプリ戴冠を遂げるだろうか。

 これに対するは後藤 祐征。オリジナリティ溢れるデッキを手に勝ち進んできた彼もまた、プレミア・イベントでの優勝に向かってトップ8・ラウンドに挑む。


市川 ユウキ(神奈川) vs. 後藤 祐征(愛知)

それぞれのデッキ

 互いのデッキリストについては、「卓の両者が同意した場合のみ公開」というルールの元で行われた。「お任せします、ここまで来たらすべてを受け入れる」と後藤が選択を委ねると、市川は「できれば見たい」と答え、両者5分間のデッキリスト確認に入る。

 お互いのデッキの感想を述べる両者。「Deck Tech」でもとり上げられた後藤のデッキに、市川は感嘆の声を漏らした。

「てっきり白黒緑使ってると思いましたよ」と後藤が振ると、市川は「いやー、あれ親和に勝てないのと、同系キツすぎて。練習時間ほとんど取れなかったから」と正直に答えた。

 こうしてお互いに明かせるものはすべて明かした。あとは道を拓く力を見せるだけだ。

試合展開

 市川がマリガンを選択後、6枚の手札も確認するなりライブラリーに戻す。幸先は芳しくない5枚スタートだ。

 そこを先手の後藤が突く。1ターン目《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel(M15)》、《メムナイト/Memnite(SOM)》、《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》から、2ターン目には《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》と《メムナイト/Memnite(SOM)》をもう1体盤面に追加し、「親和」ならではのスピードを見せた。

 《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》から生んだ{B}で《思考囲い/Thoughtseize(THS)》を放つ後藤。これを《差し戻し/Remand(RAV)》でしのぐ市川だが、後藤は《マナの合流点》から手札破壊を再キャスト。

「無いです」と広げた市川の手札は、すべて土地だった。

 《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を装備した《メムナイト/Memnite(SOM)》による2度の攻撃で、第1ゲームは早々に終わりを告げるのだった。

市川「メインでよかった......」

後藤「サイド後ならよかったのに」

 第2ゲームは、市川が積極的に「ショックランド」をアンタップ・インし、機先を制する。後藤の《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》を《稲妻/Lightning Bolt(M10)》で対処すると、《オパールのモックス/Mox Opal(SOM)》からマナが出せなくなり、後藤の動きは数ターンにわたって止まった。

 その隙に盤面を整えた市川は、《古えの遺恨/Ancient Grudge(ISD)》で後藤のマナ基盤を破壊していく。後藤も負けじと《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》を繰り出すが、それを《誘惑蒔き/Sower of Temptation(LRW)》に奪われた。《彩色の星/Chromatic Star(TSP)》も駆使して《流刑への道/Path to Exile(CON)》を撃ち込み、《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》の奪還には成功したものの、後藤の盤面には取り戻した《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》と《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel(M15)》のみ、という状況になった。

 市川は《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》によるドロー&「占術」で手札を整えると、《大祖始の遺産/Relic of Progenitus(ALA)》起動から《稲妻/Lightning Bolt(M10)》で《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》を退場させた。後藤が続けて繰り出した《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》2枚と《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》も、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives(5DN)》で一掃する。


後藤 祐征

「サイド後厳しい。でもこれしかない」再三の除去にも負けず、後藤が言った。

 3枚目の《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を繰り出した後藤は、《思考囲い/Thoughtseize(THS)》で市川の手札を覗く。市川は《神々の憤怒/Anger of the Gods(THS)》、《古えの遺恨/Ancient Grudge(TSP)》、《呪文嵌め/Spell Snare》を公開し、《古えの遺恨/Ancient Grudge(TSP)》が墓地へ送られた。

 後藤は《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》を起動して《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を装備。そこに《古えの遺恨/Ancient Grudge(ISD)》の「フラッシュバック」が当てられる。

 攻撃手をすべて失ったかに見えた後藤だが、さらに《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus》を引き込みセット。《メムナイト/Memnite(SOM)》も加えてターンを渡す。

 市川も《血清の幻視/Serum Visions(5DN)》を放つと、「際どいなー」とつぶやきつつ《誘惑蒔き/Sower of Temptation(LRW)》。後藤の《メムナイト/Memnite(SOM)》を奪った。

 市川が《誘惑蒔き/Sower of Temptation(LRW)》で攻撃すると、ターンを迎えた後藤は悩みながらも《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus(DST)》を起動して攻撃。《稲妻/Lightning Bolt(M10)》がそれを撃ち抜く。後藤が《鞭打ち炎/Whipflare(NPH)》で《誘惑蒔き/Sower of Temptation(LRW)》の呪縛から《メムナイト/Memnite(SOM)》を取り戻すと、《神々の憤怒/Anger of the Gods(THS)》がそれを焼き払った。


市川 ユウキ

 後藤が次々と繰り出すクリーチャーを、市川が捌く。両者一歩も譲らない戦いの結末は――

 後藤は愚直にクリーチャーを繰り出すしかない。その姿勢に、デッキが応えてくれた。《タルモゴイフ/Tarmogoyf(FUT)》を《呪文嵌め/Spell Snare》で打ち消され、《ちらつき蛾の生息地/Blinkmoth Nexus(DST)》に除去を向けられ、《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》は《差し戻し/Remand(RAV)》を受け......ライフを支払いもう一度プレイした《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》が、着地した。

 《大霊堂のスカージ/Vault Skirge(NPH)》に《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》を装備して、祈るように攻撃。市川の手札から解答が繰り出されることはなかった。

後藤 2-0 市川

 後藤 祐征が市川 ユウキを下し、準決勝へ!

前の記事: 【観戦記事】 準々決勝:赤星 勇樹(大阪) vs. 澤田 健(愛知) | 次の記事: 【観戦記事】 準々決勝:孫 博/Sun, Bo(中国) vs. 覚前 輝也(大阪)
グランプリ・神戸2014 一覧に戻る