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【観戦記事】 第6回戦:瀧村 和幸(東京) vs. 津村 健志(東京)

【観戦記事】 第6回戦:瀧村 和幸(東京) vs. 津村 健志(東京)

By 宮川 貴浩

 ついに、この戦いが実現してしまった。

 第6回戦で相見えるのは、まさにマジック界における神と神。一人はプロツアー『戦乱のゼンディカー』での優勝が記憶に新しい、今日本で、いや世界で最もノっている男、瀧村 和幸。もう一人は、日本の誇る殿堂プレイヤーにしてワールド・マジック・カップ2015日本代表の一人、津村 健志だ。

 瀧村は、意外にもプロツアーを制したアブザンではなく、4色《先祖の結集/Rally the Ancestors(FRF)》を選択。理由は、アブザン同型の対戦が増えると、先手後手などの運要素に左右されやすく、安定して勝ちにくいからとのことだ。

 一方で津村は、グランプリ・ブリュッセル2015でも用いたアブザン・アグロを少しだけ改良して持ち込んでいる。

 それぞれのデッキ選択がどう明暗を分けるのか。神々の戦いを見届ける心の準備はいいだろうか。

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ともに最前線で活躍する二人。和やかに談笑しながらも、溢れ出る闘志は隠しきれない。
ゲーム1

 静かな立ち上がりを見せる瀧村に対し、先に動いたのは後手の津村。最近、同型を意識してアブザン・アグロに投入されていることの多い《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》を戦場に送り出す。

 瀧村は、《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》でスタートを切った。このデッキの潤滑油のような役割を果たす、重要なカードだ。

 コンボを決められる前に一気に勝負を決めたい津村は、《先祖の結集/Rally the Ancestors(FRF)》対策にもなる《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost(KTK)》をキャストし、《荒野の後継者/Heir of the Wilds(KTK)》の獰猛を達成しつつアタックを開始する。

 これに応じる瀧村は、2枚目の《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》を追加し、エルドラージ・末裔・トークンでチャンプブロックをしながら、占術でデッキを掘り進めていく。

 そして4ターン目、ゲームが大きく動いた。津村が《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を着地させたのだ。

 対処を迫られる瀧村は、《エルフの幻想家/Elvish Visionary(ORI)》や3枚目の《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》でデッキを回していくが、盤面に決定的な影響を与えることができない。

 そうこうしているうちに津村の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》がクリーチャー化してアタックをし始め、次のターンには紋章をももたらす。

 こうなってしまうと、全てがつながって初めて真価を発揮する瀧村の線の細いカードたちでは、圧倒的パワーを誇る津村のカード軍を食い止めることはできなかった。

瀧村 0-1 津村

ゲーム2

 津村は《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree(FRF)》を1ターン目に出すことには成功するものの、後続は3ターン目の《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree(FRF)》と、ややパンチ力に欠けるもの。

 瀧村はこれを《残忍な切断/Murderous Cut(KTK)》で処理し、受けの姿勢を見せる。

 その瀧村がビッグアクションを見せたのは、津村のアタック時だった。《集合した中隊/Collected Company(DTK)》をキャストすると、戦場に現れたのは2体の《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》。相手の立っているマナを考慮し、エルドラージ・末裔・トークンとあわせた3体で慎重にブロック。《始まりの木の管理人/Warden of the First Tree(FRF)》を討ち取る。


絶妙のタイミングで《集合した中隊/Collected Company(DTK)》を唱える瀧村

 津村は更地になってしまった自分の戦場に《包囲サイ/Siege Rhino(KTK)》を加え、瀧村はこれを全軍でブロック。ここで、津村が《不気味な腸卜師/Grim Haruspex(KTK)》に《アブザンの魔除け/Abzan Charm(KTK)》を、それを受けて瀧村が《包囲サイ/Siege Rhino(KTK)》に《勇敢な姿勢/Valorous Stance(FRF)》を撃つという呪文の応酬が行われた。


瀧村とハイレベルなやり取りを繰り広げる津村

 瀧村が満を持して《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy(ORI)》を着地させると、これが即座に《束縛なきテレパス、ジェイス/Jace, Telepath Unbound(ORI)》へと変身し、墓地の《集合した中隊/Collected Company(DTK)》が唱えられる。戦場に現れたのは、《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat(BFZ)》と《無慈悲な処刑人/Merciless Executioner(FRF)》。

 津村は《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost(KTK)》を出すものの、瀧村の墓地には既にクリーチャーが溜まっている。

 そしてついに、瀧村が必殺の《先祖の結集/Rally the Ancestors(FRF)》をキャスト!

 戦場に戻ってくる《無慈悲な処刑人/Merciless Executioner(FRF)》を見越して冷静に《乱脈な気孔/Shambling Vent(BFZ)》を起動し、一応《精神背信/Transgress the Mind(BFZ)》で相手の手札を確認する津村だったが、盤面に対する回答がなく、ここで投了となった。

瀧村 1-1 津村

ゲーム3

 《棲み家の防御者/Den Protector(DTK)》を表向きでプレイと、アブザンにしてはあまりいいファーストアクションとは言えない津村。

 一方、瀧村は《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy(ORI)》で最高のスタートを切るが、これは津村が《ドロモカの命令/Dromoka's Command(DTK)》の格闘で即座に除去する。

 瀧村の《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》の返しに津村が出したのは、《包囲サイ/Siege Rhino(KTK)》。これには、瀧村の表情がやや曇った。

 瀧村は《ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat(BFZ)》、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ORI)》を連続で戦場に送り出し、ブロッカーを用意する。しかし、《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk(ORI)》を大きくしてブロックしようとしたところに、津村の《究極の価格/Ultimate Price(RTR)》が突き刺さる。やや考えた後瀧村はアタックを通し、ライフは危険水域に。

アブザンが多いために見ることの減ったカードだが、《ヴリンの神童、ジェイス/Jace, Vryn's Prodigy(ORI)》など、ぜひ撃ちたい対象は依然存在する。

 次なる《地下墓地の選別者/Catacomb Sifter(BFZ)》に望みを託す瀧村だったが、《残忍な切断/Murderous Cut(KTK)》を食らいクリーチャーがいなくなってしまうと、《包囲サイ/Siege Rhino(KTK)》が止まらない。さらには最後まで2つ目の白マナを引くことができず、反撃に転ずることはできなかった。

瀧村 1-2 津村

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