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グランプリ・神戸2017

観戦記事

第7回戦:杉山 優(岐阜) vs. 高尾 翔太(東京)

By 矢吹 哲也

 第7回戦、互いにこれまで全勝街道を進む両者による対決。この両者は現時点で早くも2日目進出を確定させたが、上を目指し続けるためには目の前に現れる対戦相手を倒し続ける他にない。

 毎回安定した成績を残し、フィーチャーマッチエリアの常連となっている高尾 翔太。これまで幾度となくその使用デッキが注目を集めてきたが(グランプリ・静岡2014グランプリ・静岡2017春)、今回彼は「青黒マーフォーク」を手に勝利を重ねている。

 部族デッキを好む高尾は元々「マーフォーク」を使用していたそうだが、バウンス(《蒸気の絡みつき》)が気に入らないでいた。『霊気紛争』で《致命的な一押し》が登場して対戦相手のクリーチャーを直接対処する手段を獲得したことで、今大会での使用に至ったという。

 対するは岐阜の杉山 優。使い慣れ手に馴染んだ「バーン」デッキは、彼をここまでの全勝へと導いてくれた。戦いはまだ続くが、グランプリでの成功を目指しひたむきに前へと歩みを進める。

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今大会の2日目進出を決めた両者。ここからは2日目のポール・ポジションをめぐる戦いだ。

杉山 優(バーン)vs. 高尾 翔太(青黒マーフォーク)

 先手を取ったのは高尾だが、杉山の出足が先んじた。1ターン目に《》を置くと、《ゴブリンの先達》で早速2点。高尾はすぐに《広がりゆく海》を貼って杉山のマナを縛ったが、彼は《聖なる鋳造所》をアンタップインして《渋面の溶岩使い》を盤面に加える。

 高尾は《潮流の先駆け》で《ゴブリンの先達》をバウンスし、盤面の取り合いに参戦する。杉山は再び《ゴブリンの先達》を繰り出すと、高尾に土地を与えながらも《潮流の先駆け》を相討ちに取り、《溶岩の撃ち込み》でダメージを与えた。

 しかし高尾が《波使い》を繰り出すと一転、盤石の防御を前に杉山は手札の《僧院の速槍》を送り出せず、苦しむことになった。《焼尽の猛火》でエレメンタル・トークンを1体除去しつつ3点のダメージを加えた杉山だが、高尾のライフはまだ10点残っている。

 高尾は《銀エラの達人》と《アトランティスの王》を盤面に加え、《波使い》とエレメンタル・トークンで5点の反撃を与えた。

 しかし「バーン」デッキの恐ろしさは、終盤の詰めの苛烈さにもある。杉山は高尾のターン終了時に《渋面の溶岩使い》の能力を起動し、これで高尾の残りライフは8点。迎えたターンに《溶岩の撃ち込み》、《頭蓋割り》2枚でフィニッシュ。一瞬の出来事であった。


盤面を食い止められたものの、火力で押し切った杉山。

 第2ゲーム、高尾は1ターン目《霊気の薬瓶》でゲームを始めると、続けて《銀エラの達人》を展開。杉山は《稲妻》と《焼尽の猛火》で高尾にダメージを与えていく。さらにフェッチランドを起動した隙に《ボロスの魔除け》を撃ち込むと、高尾のライフは早くも残り8点となった。


瞬く間にライフを危険域へ叩き落されながらも、反撃のチャンスを伺う高尾。

 《霊気の薬瓶》から繰り出した《真珠三叉矛の達人》で反撃し、さらに《波使い》を盤面に加えた高尾だが、そのターンの終了時に《稲妻》を撃ち込んだ杉山は迎えたターンに《流刑への道》で《波使い》も対処すると、さらに《稲妻のらせん》を撃ち込み、高尾の残りライフを2点と追い詰めた。

 高尾は土地を3枚立たせてターンを渡したが、杉山の放つ《稲妻のらせん》を《呪文貫き》で弾いたところで力尽きた。杉山が続けて火力を撃ち込むべく土地をタップさせると、カードを片付けたのだった。

杉山 2-0 高尾

 「バーン3回目でついに負けた」と肩を落とす高尾。「バーン」デッキとの相性は悪くないと言うものの、今回は膝を屈することになった。基本的にゲームが長引かない「バーン」のようなアグレッシブなデッキは、長丁場を戦う大型大会において体力面でも有効な選択肢であり、今大会でもこれを使用しているプレイヤーは多いかもしれない。

 そのうちのひとりである杉山は見事全勝を維持し、「バーン」使いの先陣を切り開いて行くのであった。

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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