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【戦略記事】 グランプリ・京都2015 初日無敗デッキ

【戦略記事】 グランプリ・京都2015 初日無敗デッキ

By 小山 和志

(この記事は2日目開始時に取材されたものです)

 グランプリ・京都2015もいよいよ初日を終え、上位入賞を目指して2日目の戦いが開幕した。ここでは初日9回戦を終えて無敗というポールポジションにつけたプレイヤーたちのデッキをご紹介しよう。

 さて、初日全勝デッキをご覧いただくにあたって、最大のトピックはこれだろう。

白木原 竜一 - 「ベルチャー」
グランプリ・京都2015 初日全勝 / レガシー
1 《踏み鳴らされる地》

-土地(1)-

4 《ほくちの壁》
4 《Elvish Spirit Guide》
4 《猿人の指導霊》
1 《通りの悪霊》

-クリーチャー(13)-
4 《金属モックス》
4 《ライオンの瞳のダイアモンド》
4 《水蓮の花びら》
4 《ギタクシア派の調査》
4 《炎の儀式》
4 《燃え立つ願い》
4 《捨て身の儀式》
4 《魔力変》
3 《土地譲渡》
4 《煮えたぎる歌》
4 《ゴブリンの放火砲》
3 《巣穴からの総出》

-呪文(46)-
4 《ザンティッドの大群》
2 《通りの悪霊》
3 《思考囲い》
2 《強迫》
1 《ゴブリンの集中攻撃》
1 《土地譲渡》
1 《巣穴からの総出》
1 《落盤》

-サイドボード(15)-

 ベルチャー、全勝。

 本グランプリに向けての連載の中で、筆者はベルチャーのことを「おみくじ」のようなデッキだと書いたが(第3回)、実際に《Force of Will(ALL)》の海の中を勝ち抜くには並大抵ではないツキが必要になってくる。もちろん、運がどんなに良かろうが、プレイヤーのスキルが伴わなければ勝ち残ることはできない。そういったことも含めて、昨日は白木原にとって引きとプレイが「噛み合った」1日だったのだろう。果たして、トップ8が決まる頃に、彼の名前がスタンディングのどの位置にあるのか要注目である。

原根 健太 - 「全知」
グランプリ・京都2015 初日全勝 / レガシー
5 《島》
2 《Volcanic Island》
1 《Underground Sea》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《沸騰する小湖》
1 《汚染された三角州》
1 《古えの墳墓》
1 《裏切り者の都》

-土地(19)-

1 《引き裂かれし永劫、エムラクール》

-クリーチャー(1)-
4 《渦まく知識》
4 《ギタクシア派の調査》
4 《思案》
4 《定業》
2 《呪文貫き》
1 《狼狽の嵐》
1 《衝動》
4 《狡猾な願い》
4 《実物提示教育》
1 《直観》
4 《Force of Will》
3 《時を越えた探索》
4 《全知》

-呪文(40)-
2 《紅蓮地獄》
1 《紅蓮破》
1 《否定の契約》
2 《仕組まれた爆薬》
1 《狼狽の嵐》
1 《もみ消し》
1 《外科的摘出》
1 《エラダムリーの呼び声》
1 《蟻の解き放ち》
1 《拭い捨て》
1 《殺し》
1 《火想者の予見》
1 《時を越えた探索》

-サイドボード(15)-

※当初掲載の内容に誤りがあり、メインデッキの《Volcanic Island(3ED)》1枚、サイドボードの《紅蓮地獄/Pyroclasm(M11)》2枚が欠落しておりました。お詫びして訂正いたします。


Yashuhiro Ujimasa - 「全知」
グランプリ・京都2015 初日全勝 / レガシー
4 《島》
2 《Volcanic Island》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
2 《汚染された三角州》
2 《沸騰する小湖》
1 《Karakas》
2 《裏切り者の都》
1 《古えの墳墓》
1 《すべてを護るもの、母聖樹》

-土地(19)-

2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》

-クリーチャー(2)-
3 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《思案》
3 《定業》
2 《狼狽の嵐》
2 《呪文貫き》
1 《衝動》
4 《狡猾な願い》
4 《実物提示教育》
4 《Force of Will》
4 《時を越えた探索》
4 《全知》

-呪文(39)-
3 《ゴブリンの熟練扇動者》
1 《狼狽の嵐》
1 《墓掘りの檻》
1 《紅蓮破》
1 《サファイアの魔除け》
2 《突然のショック》
1 《エラダムリーの呼び声》
1 《蟻の解き放ち》
1 《計略縛り》
1 《拭い捨て》
1 《火想者の予見》
1 《仕組まれた爆薬》

-サイドボード(15)-
八十岡 翔太 - 「全知」
グランプリ・京都2015 初日全勝 / レガシー
5 《島》
2 《Volcanic Island》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
1 《霧深い雨林》
2 《裏切り者の都》

-土地(18)-

2 《引き裂かれし永劫、エムラクール》

-クリーチャー(2)-
4 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《思案》
4 《定業》
4 《呪文貫き》
1 《衝動》
4 《実物提示教育》
3 《狡猾な願い》
4 《Force of Will》
4 《時を越えた探索》
4 《全知》

-呪文(40)-
2 《若き紅蓮術士》
1 《外科的摘出》
2 《稲妻》
1 《電謀》
1 《狼狽の嵐》
1 《紅蓮破》
1 《赤霊破》
1 《エラダムリーの呼び声》
1 《紅蓮地獄》
1 《蟻の解き放ち》
1 《拭い捨て》
1 《裂け目の突破》
1 《火想者の予見》

-サイドボード(15)-

 先週のプロツアー『タルキール龍紀伝』で準優勝を果たした八十岡翔太が勢いそのままに、このグランプリ・京都でも初日全勝で駆け抜けている。練習時間がほとんど割けなかったはずではあるが、この成績はさすがと言う他ない。

 八十岡が相棒に選択したデッキは青赤の《全知/Omniscience(M13)》/《実物提示教育/Show and Tell(USG)》。環境の大本命であり、全勝5名のうち3名を占めることになった。多少不利な相手でもデッキパワーの高さから相性差を覆すことができるのが大きなメリットだ。

 このうち2人がサイドボードに、それぞれ《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》《ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster(M15)》とコンボと異なる勝ち筋を採用している点が特徴的だ。プラチナ・プロの山本賢太郎も青赤《実物提示教育/Show and Tell(USG)》を選択しているが、「サイドボードに《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》のような別軸で勝負できるカードを採るべきだった。同系対決では《実物提示教育/Show and Tell(USG)》が唱えづらいから」と悔いていた。上位に《実物提示教育/Show and Tell(USG)》デッキが多く残り、ミラーマッチが増えればこのサイドボードプランが活きてくることになるだろう。

山本 昇平 - 「エスパー石鍛冶」
グランプリ・京都2015 初日全勝 / レガシー
2 《島》
2 《平地》
4 《Tundra》
2 《Underground Sea》
1 《Scrubland》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
2 《湿地の干潟》
1 《Karakas》
2 《ミシュラの工廠》

-土地(24)-

4 《石鍛冶の神秘家》
4 《真の名の宿敵》
1 《黄金牙、タシグル》

-クリーチャー(9)-
4 《渦まく知識》
4 《思案》
4 《剣を鍬に》
2 《議会の採決》
2 《未練ある魂》
4 《Force of Will》
2 《時を越えた探索》
1 《梅澤の十手》
1 《火と氷の剣》
1 《殴打頭蓋》
2 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(27)-
2 《封じ込める僧侶》
2 《エーテル宣誓会の法学者》
2 《外科的摘出》
4 《思考囲い》
2 《浄化の印章》
2 《仕組まれた疫病》
1 《神聖の力線》

-サイドボード(15)-

 残る最後の全勝者は、日本選手権でのトップ8入賞経験を2度持つ山本昇平のエスパー《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》デッキだ。メインでは手札破壊を採用しておらず《真の名の宿敵/True-Name Nemesis(C13)》《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》を両方投入しており、《ミシュラの工廠/Mishra's Factory(4ED)》を採用しているからも奇跡コントロールとの対戦を念頭に置いているのが見て取れる。そういった意味で《不毛の大地/Wasteland(TMP)》の不採用は納得の構成で、対コンボ戦はサイドボードで何とかするという判断だろう。

Katsubatashi Nobuhisa
グランプリ・京都2015 初日8勝1分け / レガシー
2 《島》
2 《平地》
1 《沼》
3 《Tundra》
2 《Underground Sea》
1 《Scrubland》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
1 《湿地の干潟》
1 《Karakas》
1 《忍び寄るタール坑》

-土地(22)-

4 《石鍛冶の神秘家》
2 《悪意の大梟》
2 《瞬唱の魔道士》
1 《黄金牙、タシグル》

-クリーチャー(9)-
4 《渦まく知識》
4 《剣を鍬に》
3 《思考囲い》
2 《思案》
1 《コジレックの審問》
1 《対抗呪文》
2 《未練ある魂》
1 《議会の採決》
1 《至高の評決》
3 《Force of Will》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《梅澤の十手》
1 《殴打頭蓋》
2 《時を越えた探索》
2 《精神を刻む者、ジェイス》

-呪文(29)-
2 《翻弄する魔道士》
1 《悪斬の天使》
1 《青霊破》
1 《狼狽の嵐》
1 《真髄の針》
2 《安らかなる眠り》
1 《解呪》
1 《否認》
1 《仕組まれた疫病》
1 《饗宴と飢餓の剣》
1 《謙虚》
1 《Force of Will》
1 《石術師、ナヒリ》

-サイドボード(15)-
Ariji Sou
グランプリ・京都2015 初日8勝1分け / レガシー
1 《島》
4 《Volcanic Island》
2 《Underground Sea》
4 《溢れかえる岸辺》
4 《汚染された三角州》
1 《沸騰する小湖》

-土地(16)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《僧院の速槍》
4 《若き紅蓮術士》
1 《ヴェンディリオン三人衆》
1 《黄金牙、タシグル》

-クリーチャー(14)-
4 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《稲妻》
4 《思案》
2 《二股の稲妻》
4 《目くらまし》
1 《火+氷》
4 《Force of Will》
3 《時を越えた探索》

-呪文(30)-
3 《陰謀団式療法》
3 《紅蓮破》
1 《仕組まれた爆薬》
1 《真髄の針》
1 《外科的摘出》
2 《発展の代価》
1 《ラクドスの魔除け》
2 《硫黄の渦》
1 《非業の死》

-サイドボード(15)-
齋藤 友晴
グランプリ・京都2015 初日8勝1分け / レガシー
2 《島》
4 《Volcanic Island》
3 《沸騰する小湖》
3 《汚染された三角州》
2 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》

-土地(16)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《僧院の速槍》
4 《若き紅蓮術士》

-クリーチャー(12)-
4 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《二股の稲妻》
4 《稲妻》
4 《思案》
4 《目くらまし》
4 《Force of Will》
4 《時を越えた探索》

-呪文(32)-
1 《ヴェンディリオン三人衆》
3 《墓掘りの檻》
2 《紅蓮破》
2 《呪文貫き》
1 《狼狽の嵐》
1 《赤霊破》
2 《血染めの月》
1 《硫黄の渦》
2 《水没》

-サイドボード(15)-
Yoamn Allier
グランプリ・京都2015 初日8勝1分け / レガシー
1 《島》
3 《Tropical Island》
3 《Volcanic Island》
4 《溢れかえる岸辺》
2 《霧深い雨林》
2 《沸騰する小湖》
4 《不毛の大地》

-土地(19)-

4 《秘密を掘り下げる者》
3 《タルモゴイフ》
2 《若き紅蓮術士》
2 《真の名の宿敵》

-クリーチャー(11)-
2 《ギタクシア派の調査》
4 《渦まく知識》
4 《稲妻》
4 《思案》
3 《もみ消し》
2 《呪文貫き》
1 《呪文嵌め》
3 《目くらまし》
4 《Force of Will》
3 《時を越えた探索》

-呪文(30)-
1 《ヴェンディリオン三人衆》
3 《紅蓮破》
2 《墓掘りの檻》
1 《狼狽の嵐》
1 《二股の稲妻》
1 《古えの遺恨》
1 《森の知恵》
1 《クローサの掌握》
1 《硫黄の精霊》
2 《水没》
1 《梅澤の十手》

-サイドボード(15)-

 惜しくも全勝とはならなかったが、8勝1分けラインにも4人のプレイヤーが滑り込んだ。そのうち3名が《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》デッキとなっている。

 Allierのデッキは青緑赤カラーではあるが、《真の名の宿敵/True-Name Nemesis(C13)》《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》を投入し若干重めの構造にシフトしており、いわゆる「カナディアン・スレッショルド」と呼ばれるデッキとは趣を異にしている。

 アリジのデッキは青黒赤、グリクシス・デルバーと呼ばれるアーキタイプのものだが、《火+氷/Fire+Ice(CMD)》の1枚挿しなど環境を丹念に調べつくした微調整が光る。サイドボードのカードからも繊細な調整の跡が見て取れ、いかに環境理解が大切かということを示してくれている。

 そして、レガシーのグランプリ優勝経験を持つ注目の齋藤友晴であるが、青赤2色の《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》デッキを選んでいる。全ての呪文が4枚ずつの綺麗な構成となっており、長丁場のグランプリにおいて重要な安定性を重視した形になっている。サイドボードに《血染めの月/Blood Moon(8ED)》を2枚採用しているのが特徴的で、モダンと違い警戒されづらいこともあり、相手によっては劇的な効果を発揮する。

 そして無敗最後の一人、カツバヤシのデッキは《悪意の大梟/Baleful Strix(C13)》がユニークなエスパー《石鍛冶の神秘家/Stoneforge Mystic(WWK)》だ。《真の名の宿敵/True-Name Nemesis(C13)》を採らず、《思考囲い/Thoughtseize(LRW)》をメインから採用、サイドボードには《謙虚/Humility(TMP)》《石術師、ナヒリ/Nahiri, the Lithomancer(C14)》など一風変わったカードたちが散見される。デッキ作成者は関西の強豪、表西とのことで関西のレガシープレイヤーたちがこのグランプリに向けて重ねてきた研鑽の結果だろう。

 さて、初日無敗のデッキはいかがだっただろうか?メタゲームの感想としては、無敗ラインに本命候補であった奇跡コントロールの姿が見えず、《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》と《実物提示教育/Show and Tell(USG)》デッキが勝利を重ねている印象だ。

 とはいえ、グランプリとしては半分を終えた段階での結果でしかない。15回戦の激戦を終えて生き残るのはどんなデッキたちだろうか?

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