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【観戦記事】 準々決勝:佐渡 海(Kai Thiele) vs. 森永 洋介

【観戦記事】 準々決勝:佐渡 海(Kai Thiele) vs. 森永 洋介

By 矢吹 哲也

 役者は揃った。およそ2000人を集めた日本初のレガシー・グランプリは、太古の力がぶつかり合う神話級の戦いの中で生き残りの人数を減らし、これから最後の8人が優勝トロフィーを求めて戦うことになる。

 佐渡 海にはもうひとつ、「Kai Thiele」という名前がある。彼は18年間というここまでの人生の大半をドイツで過ごし、最近になって日本に拠点を移した。本人いわく「ハーフというよりドイツ人」だ。長く愛用している「ストーム」デッキを今大会にも持ち込み、グランプリ・トップ8入賞という快挙を成し遂げた。

 一方の森永は、東北のコミュニティでマジックを楽しむプレイヤー。フィーチャー・マッチを見届けようと続々と集まる仲間たちに「こわっ」と声をあげる。青赤2色に《僧院の導師/Monastery Mentor(FRF)》をタッチした「デルバー」デッキでここまで戦い抜いてきた彼もまた、初めてのグランプリ・トップ8入賞に奮い立ち、さらに歩みを進めるべくこの試合に臨む。

 試合前にお互いのデッキリストが公開されたのだが、日本語を読むのに苦戦する佐渡と、英語の筆記体で書かれた佐渡のリストの解読に苦戦する森永。互いにデッキの内容を教え合いながらそれぞれの戦略を練っていった。最後にはお互いのデッキそのものを交換し、1枚1枚精査する。丁寧にシャッフルを繰り返す両者の手つきは澱みなく、それぞれの武器を磨くように戦いの準備を進めていく。

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ゲーム展開

 互いにキープを宣言して始まる準々決勝。森永が早速《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》で佐渡の手札を覗く。佐渡の手札は《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond(MIR)》、《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ONS)》、《水蓮の花びら/Lotus Petal》、《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》2枚、《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》、そして《思案/Ponder(LRW)》。森永は《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets(ISD)》を展開してターンを渡す。

 返しのターン、佐渡も《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》からスタート。森永の手札には《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》、《渦まく知識/Brainstorm(MMQ)》、《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》、《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》、《溢れかえる岸辺/Flooded Strand(ONS)》が残っていた。《思案/Ponder(LRW)》で手札を整える佐渡に対して、《秘密を掘り下げる者》を変身させた森永、《若き紅蓮術士/Young Pyromancer(M14)》でさらにクロックを追加し、攻め手を固める。

 だが佐渡が早かった。再びターンを迎えた彼は《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》でコンボ開始。もう1枚《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》をプレイし、続けて《渦まく知識/Brainstorm(MMQ)》、さらに《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》を盤面に追加してストームを溜めると、《陰謀団式療法/Cabal Therapy(JUD)》を《Force of Will(ALL)》指定で森永へ。彼の手札にある妨害手段は《目くらまし/Daze(NEM)》のみであることが明かされると、佐渡は《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond(MIR)》でストームをさらに稼ぎ、もう1枚《陰謀団式療法/Cabal Therapy(JUD)》を放ってから、《冥府の教示者/Infernal Tutor(DIS)》を唱えてから解決前に《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond(MIR)》を起動。

安全確認込みの隙のないコンボが森永を襲う

 しばし動きを止め、状況を確認する森永。打てる手はなく、投了を宣言。


圧倒的なコンボ・スピードで第1ゲームを奪った佐渡。

 2ゲーム目、森永は初手《墓掘りの檻》。佐渡は《定業/Preordain(M11)》を唱えてターンを渡す。

 森永は《僧院の速槍/Monastery Swiftspear(KTK)》から《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》。公開された佐渡の手札には《炎の中の過去/Past in Flames(ISD)》が2枚あり、森永のサイド・カードが刺さった形だ。佐渡は《思案/Ponder(LRW)》で手札を整え、じっくりと機会を待つ。森永のクロックはまだ大きくない。

 さらに《思案/Ponder(LRW)》を重ね《渦まく知識/Brainstorm(MMQ)》も放つ佐渡。だが《渦まく知識/Brainstorm(MMQ)》は《Force of Will(ALL)》を受け、ターンが終了する。森永は《僧院の速槍/Monastery Swiftspear(KTK)》の1点で攻撃し、ターン・エンド。


隙を見せれば即敗北。焼けるようなスリルに立ち向かう森永。

 佐渡は《定業/Preordain(M11)》から《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe(NPH)》で、森永の残り手札が《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》と《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》であることを確かめた。

 そして、ゲームは動き出す。佐渡が《強迫/Duress(7ED)》を森永に差し向けると、森永はしばらく考えたのちに《外科的摘出/Surgical Extraction(NPH)》。対象は《渦まく知識/Brainstorm(MMQ)》で、森永は再び佐渡の手札とデッキをよく見直した。森永は《時を越えた探索/Dig Through Time(KTK)》を経由して、《目くらまし/Daze(NEM)》で《強迫/Duress(7ED)》を諦めるか1マナ支払うかの選択を迫る。佐渡は《強迫/Duress(7ED)》が打ち消されるのを受け入れた。そしてこのコンボ使いは、コンボの道のりを考え、決断した。

 このターン最初の《定業/Preordain(M11)》から最後の《目くらまし/Daze(NEM)》までの攻防ですでにストーム・カウントは6。《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》、《陰謀団の儀式/Cabal Ritual(TOR)》、《ライオンの瞳のダイアモンド/Lion's Eye Diamond(MIR)》、《冥府の教示者/Infernal Tutor(DIS)》、さらにダメ押しの《冥府の教示者/Infernal Tutor(DIS)》から《苦悶の触手/Tendrils of Agony(SCG)》「ストーム12」でフィニッシュ。膨大な数に膨れ上がった《苦悶の触手/Tendrils of Agony(SCG)》を森永がすべて打ち払うことは、叶わなかった。

佐渡 2-0 森永

 佐渡 海が森永 洋介を2連勝で下し、準決勝へ!

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