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グランプリ・京都2016

観戦記事

第3回戦:チーム 齋藤/森/Lee vs. チーム Li/Sun/Ai

By Hiroshi Okubo

 京都は盆地なのでそれほど風が吹かないが、それでも時折吹く風はとても涼やかで、夏の終わりと秋の訪れを思わせる。

 だが、グランプリ・京都2016の会場である「京都パルスプラザ」は、のべ700チームを超えるプレイヤーたちによる大熱戦の渦中にあった。

 第3回戦では齋藤/森/Leeの日本-香港連合と、ワールド・マジック・カップ2015中国代表のキャプテン・孫 博/Sun, Boが率いるLi/Sun/Aiの中国チームが激突する。

 どちらのチームが勝ってもおかしくない好カード。彼らの3つのマッチの中から、鍵を握った森 vs. 孫の模様をお届けしよう。


チーム 齋藤/森/Lee(写真左) vs. チーム Li/Sun/Ai(同右)

試合展開

B卓 ゲーム1

 先攻の孫が《》、《》とプレイして2ターン目に《精神病棟の訪問者》をプレイする立ち上がり。孫が森に手のひらを差し出し、ターン終了のジェスチャーを取ると森が手札から放ったのは《流電砲撃》。

 孫の初動を抑えた森は、その後展開された孫の《血狂いの吸血鬼》の攻撃をライフで悠々受け止め、《スカースダグの嘆願者》をプレイしながら《錬金術師の挨拶》で《血狂いの吸血鬼》を破壊。

 さらに《スカースダグの嘆願者》の能力で《血の間の僧侶》の「マッドネス」を誘発させ、着実に戦力を整えていく。

 孫は《マウアー地所の双子》をブロッカーとして用意するが、森は《流城の死刑囚》、《オリヴィアの竜騎兵》、《熱錬金術師》と一気に手札をダンプ。

 森の吸血鬼の軍勢を前に、第1ゲームは孫が膝を屈するのだった。

森 1-0 孫

r3_team_tomoharu_mori_lee.jpg
B卓 ゲーム2

 再び孫が先攻。《怒り刃の吸血鬼》をプレイし、攻撃しながら「マッドネス」で《血狂いの吸血鬼》を展開する。第1ゲームはマリガンの憂き目もあって森にうまくやられてしまったが、今回はしっかりと戦うことができそうだ。

 手早く展開する孫に対し、森が珍しく手を止めて小考する。手札を見つめて10秒ほど経ったころ、まずは様子見とばかりに《稲妻織り》を戦線に送り込む。

 孫は構わず《怒り刃の吸血鬼》と《血狂いの吸血鬼》をレッドゾーンに送り込み、「マッドネス」で《強欲な過食者》! 森は大きく息を吐き出しながら《稲妻織り》と《血狂いの吸血鬼》を相打ちにさせる。

 毎ターン確実に戦線を追加してくる孫に対して、森はライフを6まで失いながらも着実に手札のクリーチャーと火力呪文を使って孫の軍勢を打ち払い、さあ、巻き返すぞとばかりに《マルコフの十字軍》!

 孫はこの絆魂持ちのクリーチャーを1枚で対処する手段を持たなかったが、ここを分水嶺と見極めブロック+《流電砲撃》で除去。さらに《熱錬金術師》で森のライフを即座に奪い返す。

 消耗戦の末に現れたシステムクリーチャーほど恐ろしいものはない。森は反撃の手立てを整えるが、序盤からライフを失っていたことが痛手となって、鼻差で焼き切られてしまうのだった。

森 1-1 孫

r3_team_sun.jpg
B卓 ゲーム3

 C卓に座るLee Shi Tianが《騒がしい徒党》でゾンビの軍勢を強化しド派手にマッチウィンを決め、シャッフル中の森にサムズアップのサインを送る。齋藤は険しい表情でゲームをしているが、盤面を見るに敗色濃厚である。

 勝負の行方は森と孫に懸かっている。2人はそれを自覚すると、オープンハンドを見て座り直した。

 森は後手を選択する。孫と同色のデッキながら、森の方が除去が豊富で長期戦に強い構成になっているため1ドローの価値に重きを置いたのだろう。

 先攻の孫が《精神病棟の訪問者》、《熱錬金術師》と動き出し、森は《オリヴィアの竜騎兵》、《スカースダグの嘆願者》と並べて返す。

 孫の《精神病棟の訪問者》の攻撃には《スカースダグの嘆願者》をブロックに向かわせながら能力起動。「マッドネス」で《血の間の僧侶》を展開。

 さらに厄介な《熱錬金術師》を《錬金術師の挨拶》で焼き、森は自身の優位を確固たるものにしていく。

 孫は負けじと《血狂いの吸血鬼》と《スカースダグの嘆願者》を戦線に送り込むが、森は《マウアー地所の双子》をプレイしつつ2枚目の《錬金術師の挨拶》で孫の《スカースダグの嘆願者》を除去する。

 後手後手に回る孫の前に《マルコフの十字軍》が突き付けられると、ダメージレースでもリソースの数でも圧倒されている孫に巻き返す手立てはなくなってしまうのだった。

森 2-1 孫

 "Lightning"の異名をとるスピーディなプレイで最初から最後まで魅せてくれた森がチームに勝利を届け、齋藤とLeeと森の3人は笑顔で勝利の喜びを分かち合った。

チーム 齋藤/森/Lee 2-1 チーム Li/Sun/Ai

チーム 齋藤/森/Lee Win!
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RESULTS

対戦結果 順位
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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