By Sugiki, Takafumi

　ここまで全勝街道をひた走る行弘/北原/山本の「Kenkenbaaaa」に対するは、１敗ラインでそれを追いかける松本/市川/瀧村の「The Sun」。おそらく２敗がトップ４へのカットラインであり、Kenkenbaaaaはこのマッチに勝つと、トップ４入りがほぼ確定となる。対する、The Sunはトップ４に向けて、負けられない戦いが続く。

　各卓のマッチアップのカラーリングは、行弘（白青）vs.松本（青緑）、北原（白黒）vs.市川（赤黒）、山本（赤緑）vs.瀧村（白黒）となっている。ここではＣ卓の山本と瀧村の試合を中心にお伝えしよう。

チーム 松本/市川/瀧村(写真左) vs. チーム 行弘/北原/山本(同右)

Ｃ卓 山本 vs. 瀧村 ゲーム１

　山本が《首絞め》、《吠え群れの狼》と続けるのに対し、瀧村は《吠え群れの狼》へ《エムラクールの加護》をプレイする。山本は４ターン目に後続を出さず、対する瀧村も５ターン目は何もプレイせずにターンを返す。まだしばらく《首絞め》がコツコツと殴り続ける展開かと思われたが、山本は瀧村の５ターン目の終了時に、マッドネスで《強欲な過食者》をプレイ。一気にダメージクロックを高める。

　山本は《首絞め》と《強欲な過食者》で攻撃をし、瀧村のライフは９。瀧村が６マナで《生命の危機》を《強欲な過食者》に対してプレイするも、山本は自らの《錬金術師の挨拶》で《強欲な過食者》を破壊。ライフゲインを許さない。このようなプレイをするということは、山本には詰みが見えている。

　《首絞め》で《癇しゃく》をマッドネス、さらに手札を２枚捨てて《首絞め》のパワーを６とし、瀧村の残りライフを削りきった。

瀧村 0-1 山本

Ｃ卓 山本　vs. 瀧村 ゲーム２

　先攻の瀧村が《巡礼者の守護霊》、山本が《薄暮見の徴募兵》をプレイする立ち上がり。瀧村は《絞首束縛》で《薄暮見の徴募兵》を戦闘に参加できなくし、《巡礼者の守護霊》で攻撃をする。

　瀧村が《憑依された死体》で盤面を作り、次のターンには、スピリット・トークン、《憑依された死体》、《巡礼者の守護霊》で攻撃。対する山本は《猛々しい狼》で《巡礼者の守護霊》をブロックし、対して瀧村が《邪悪借用》をスピリット・トークンと《猛々しい狼》に。山本はさらにそれに対応し、《稲妻の斧》を《巡礼者の守護霊》にプレイ。結果として《巡礼者の守護霊》と《稲妻の斧》が交換された形となった。

　盤面が不利な山本は《上弦の月の教団》をブロッカーとして用意するも、瀧村は完璧な対応策《揺るぎない信仰》を持っており、《上弦の月の教団》を吸い込んで《憑依された死体》とスピリット・トークンで攻撃。これで山本のライフは７。

　山本は《猛々しい狼》で攻撃をし瀧村のライフは12。《茨橋の巡回兵》と《くすぶる狼男》をブロッカーとして立たせてダメージレースの逆転を狙う。

　しかし瀧村の《揺るぎない信仰》のついたスピリット・トークンが空から山本のライフを３点ずつ刻み、ブロッカーを用意して地上は完全に膠着してしまう。

　最後まで飛行に対する解答を出せなかった山本は静かにカードを片付けた。

瀧村 1-1 山本

Ｃ卓 山本 vs. 瀧村 ゲーム３

　先攻の山本は赤緑というビートダウンカラーであり、綺麗な展開が求められるが、３ターン目までクリーチャーを出すことができない。対する瀧村の《戦闘的な審問官》が本ゲームのファーストクリーチャー。山本につらい展開となるかと思われたが、山本はしっかり《稲妻の斧》を持っており、しかもマッドネスで《流城の密教信者》をプレイ。

　山本が《流城の密教信者》で攻撃し、《ウルヴェンワルドに囚われしもの》を《流城の密教信者》の能力でプレイ。

　瀧村は《エムラクールの加護》で《流城の密教信者》を除去、続く山本の《ヴィルディン群れの除けもの》も《銀の一撃》で除去する。山本が追加のクリーチャーとして《茨橋の巡回兵》をプレイし、対する瀧村は《夜明けのグリフ》を戦場に。

　山本が《ソンバーワルドの雄鹿》で《夜明けのグリフ》を除去すれば、瀧村が《シガルダ教の僧侶》と《集団的努力》で《ソンバーワルドの雄鹿》を除去と、一歩も譲らない。

　山本がついに待望の７マナ目を引き、《ウルヴェンワルドに囚われしもの》が《ウルヴェンワルドの忌まわしきもの》に変身。《茨橋の巡回兵》とともに瀧村へ襲いかかる。これで瀧村のライフは10。

　対する瀧村は《親切な余所者》をすぐに変身させ、《悪魔憑きの魔女》にし、《ウルヴェンワルドの忌まわしきもの》を除去。盤面を少しでもイーブンに保つ。

　山本は攻め手として《くすぶる狼男》を用意し、《茨橋の巡回兵》で攻撃。瀧村はブロックをせず、これで瀧村のライフは７。

　ターンが帰ってきた瀧村は、まず《悪魔憑きの魔女》で攻撃し、山本のライフが14。そして、懸案であった《茨橋の巡回兵》を《絞首束縛》で抑えこみ、《くすぶる狼男》は《シガルダ教の僧侶》でタップできる盤面。《単体騎手》も追加され、瀧村側に大きく傾いた。

　山本はなんとか《シガルダ教の僧侶》を《錬金術師の挨拶》で除去し、《単体騎手》も《灰と化す》で除去するも、《悪魔憑きの魔女》と瀧村の《憑依された死体》が引き連れてきたスピリット・トークンが止まらない。

　ライフが３まで落ちた山本が《辺境林の生存者》、《けたたましく吠えるもの》といったブロッカーを用意するも、瀧村はそのブロッカーに対して、スピリット・トークン、《悪魔憑きの魔女》、《憑依された死体》で全軍突撃。ライフの無い山本は地上を止めざるをえず、スピリット・トークンの攻撃が通り、ライフが２。

　《憑依された死体》が墓地に落ちたことで、瀧村が２体目のスピリット・トークンを用意し、残り２のライフを次のターンには削りきった。

瀧村 2-1 山本

　市川と北原の対戦は北原が勝ち、残る松本と行弘の対戦にマッチの結果が委ねられたが、すでに松本が《縫い翼のスカーブ》、《嵐乗りの精霊》、《不憫なグリフ》が空から行弘のライフを攻めており、まもなく行弘のライフは０を割ることとなった。

The Sun 2-1 Kenkenbaaaa

　The SunがKenkenbaaaaを全勝から引きずり下ろし、グランプリ・京都は混戦模様のまま続いていく。