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【戦略記事】 Deck Tech:佐藤 和真の赤単タッチ黒

【戦略記事】 Deck Tech:佐藤 和真の赤単タッチ黒

by Jun'ya Takahashi

 第13回戦が終了して12勝1敗と好成績を収めている佐藤 和真(千葉)が駆っているデッキは『赤単+黒アグロ』という強力なアグロデッキだった。


佐藤 和真

 ゲームを終えた佐藤にそのデッキの秘密を聞いてみた。

佐藤 和真
グランプリ・名古屋2012 (スタンダード)
10 《山》
3 《沼》
4 《血の墓所》
4 《竜髑髏の山頂》
2 《魂の洞窟》

-土地(23)-

4 《ラクドスの哄笑者》
4 《流城の貴族》
4 《灰の盲信者》
4 《悪名の騎士》
4 《ファルケンラスの貴種》
3 《雷口のヘルカイト》

-クリーチャー(23)-
3 《ラクドスの魔鍵》
3 《火柱》
4 《灼熱の槍》
3 《ミジウムの迫撃砲》
1 《究極の価格》

-呪文(14)-
3 《大翼のドラゴン》
2 《士気溢れる徴集兵》
3 《強迫》
2 《脳食願望》
1 《火柱》
1 《トーモッドの墓所》
2 《究極の価格》
1 《魂の洞窟》

-サイドボード(15)-

――「こんにちは。赤と黒の組み合わせのデッキに溢れている環境ですが、佐藤さんが使う『赤単+黒アグロ』の魅力を教えて下さい」

佐藤 「ラクドスミッドレンジ(以下ラクドス)との違いについてよく聞かれるのですが、僕のデッキとの大きな違いは防御への意識ですね。ラクドスや黒赤ゾンビは、《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》や《ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger(DKA)》など攻撃するには十分でも防御力はありません。それに対して赤単+黒として構築すると、《灰の盲信者/Ash Zealot(RTR)》などの攻守にわたって活躍するカードが増えるのでゲームプランが安定するんです」

 昨日のラクドスの是非を問う記事の中で八十岡 翔太(東京)が指摘していた通り、ラクドスには防御の面で不安が残る。そこで佐藤は、攻守のバランスのとれた赤単+黒を選択したというのだ。

――「《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》に《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》と、主要のクリーチャーはラクドスと変わらず、呪文の選択も《火柱/Pillar of Flame(AVR)》や《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》と変化がないように思えますが、数枚のクリーチャー選択の違いで大きく戦略は変わるのですね」

佐藤 「変わりますね。重ねてしまうのですが《灰の盲信者/Ash Zealot(RTR)》は速攻で攻守の先手と後手を入れ替えることもできますし、強固なブロッカーとしても働きます。やはりこのクリーチャーを採用できるかどうかはとても大きな影響があるんです」

――「確かにラクドスは2マナ域が手薄ですしね。きちんとマナ域を埋め、攻守にわたって使えるクリーチャーの存在は心強そうです。見慣れないカードとして《ラクドスの魔鍵/Rakdos Keyrune(RTR)》があるのですが、これはどのように使うのでしょうか?」

佐藤 「これは環境にある多くの除去を回避することができる上、《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》の攻撃から先制攻撃のおかげで身を守ることができます。また、《悪名の騎士/Knight of Infamy(M13)》の賛美能力のバックアップで《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を越えることもできるので、このデッキならではの問題点を解決してくれるいいカードですね」

――「なるほど。《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》や《究極の価格/Ultimate Price(RTR)》、《火柱/Pillar of Flame(AVR)》に引っかからないことは素晴らしいです。《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》や《悲劇的な過ち/Tragic Slip(DKA)》くらいしか問題にならないのですね」

佐藤 「そうですね。また、もう一つの役割として3ターン目にプレイすることで、3マナから5マナのジャンプアップができます。これによって《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》を4ターン目に繰り出せるんです」

――「4ターン目の《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》は強力ですね。このデッキが得意なデッキと苦手なデッキを教えて下さい」

佐藤 「ラクドスに有利で、ナヤが苦手です。全く同じレシピを使った友人がいるのですが、彼はナヤに3回負けてしまっています。やはり《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》と《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》が苦手で、こちらには細かいクリーチャーが多いので《忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned(AVR)》もなかなかに厳しいですね」

――「ナヤとラクドスという二つのデッキ名が上がったのですが、それらと同程度の活躍をしているトリコFlashとのマッチアップはいかがですか?」

佐藤 「良くもなく悪くもなくといった感じですが、サイドボードでやや強めに対策しています。《大翼のドラゴン/Archwing Dragon(AVR)》と《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》、それに加えて《強迫/Duress(7ED)》も採用しているのでサイドボード後は少しいいです」

――「《脳食願望/Appetite for Brains(AVR)》と《強迫/Duress(7ED)》が合わせて5枚ですか。これらの違いと、選択した基準は何処にあるんでしょうか?」

佐藤 「最初に構築した時には《脳食願望/Appetite for Brains(AVR)》を4枚採用したのですが、トリコFlash相手のマッチアップがやや悪かったので《強迫/Duress(7ED)》に少しずつ枚数を分けていった形ですね。《強迫/Duress(7ED)》は《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》を落とせるので」

――「はじめに《脳食願望/Appetite for Brains(AVR)》を採用していたのはナヤの《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》と《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》のためですか?」

佐藤 「そうですね。特に《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》への対策です。戦場に出てからではちょっと遅いので」

――「なるほど。ありがとうございました。残り3回戦ですが幸運を祈っています」

佐藤 「気を抜かずに頑張りたいです」

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