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【戦略記事】 Deck Tech:永井 守のナヤ

【戦略記事】 Deck Tech:永井 守のナヤ

by Atsushi Ito

 今年初めにプロツアー・闇の隆盛でトップ4に入賞した永井は、ここ名古屋でも15回戦終了時に13勝1敗1分けと圧巻の成績で、最終ラウンドを残して早々にトップ8を確定させている。

「安定して好成績を残せるプレイヤー」がいたとして。

 その思考、選択、そして決断は、そうでないプレイヤーと比べてどこが違うのだろうか。

 前者の代表ともいえる強豪、永井にインタビューを試みた。

永井 守
グランプリ・名古屋2012 トップ8 (スタンダード)
4 《森》
3 《山》
4 《根縛りの岩山》
4 《寺院の庭》
3 《断崖の避難所》
4 《魂の洞窟》
2 《ケッシグの狼の地》

-土地(24)-

4 《アヴァシンの巡礼者》
4 《ロクソドンの強打者》
4 《高原の狩りの達人》
4 《修復の天使》
4 《雷口のヘルカイト》
4 《スラーグ牙》

-クリーチャー(24)-
4 《遥か見》
4 《セレズニアの魔除け》
4 《忌むべき者のかがり火》

-呪文(12)-
2 《鷺群れのシガルダ》
2 《静穏の天使》
4 《火柱》
2 《安らかなる眠り》
1 《天啓の光》
2 《情け知らずのガラク》
2 《原初の狩人、ガラク》

-サイドボード(15)-

――「このデッキはどうやって作ったんですか?」

永井 「メインはSCG(StarCityGames.comオープン)で勝ったナヤの完コピです。サイドだけちょっといじりましたけど」

――「どうしてこのデッキにしようと?」

永井 「ラクドスかこのデッキか悩んでたんですよね。でもグランプリ前日に直前予選の様子を見たら、参加者が大体メインに《火柱》2枚以上積んでてラクドスがメタられているように思ったので、こっちにしました。このデッキがラクドスに強いというのもありましたね。実際ラクドスは4回当たりましたが、全部倒しました」

――「やはり永井さんもラクドスがトップメタだと思っていたと。」

永井 「そうですね。あとは青白Flashタッチ《火柱》とか、緑白の《集団的祝福》型なんかが多いんじゃないかと思ってました」


永井 守

――「このデッキは何がきついんですか?」

永井 「バントコンですね。《至高の評決》からの《スフィンクスの啓示》で圧敗です。ラクドスがきついのであまりいないんじゃないかと思ってましたけど、そうでもなかったですね。当たらなくてよかったです」

――「サイドをいじった点については。」

永井 「《集団的祝福/Collective Blessing》が多そうだという予想で、《天啓の光/Ray of Revelation》を加えました。《拘留の宝球/Detention Sphere》や、ささやかですが人間リアニの《慢性的な水害》とかも割れます。あとは苦手なコントロール用に《鷺群れのシガルダ》ですね。本戦でも実際にやりましたけど、《ケッシグの狼の地》とのコンボは非常に簡単に勝てますから」

――「なるほど。あと永井さんはマナクリーチャーが好きそうだなという印象があるんですが、このデッキを選んだのはそういう理由もあるのかな、と」

永井 「いや、《忌むべき者のかがり火》が大好きなんですよ(笑)」

 我々凡人にとっては「デッキビルダー」と呼ばれる栄誉があまりに華々しく感じられるため、「新しく環境のソリューションをオリジナルで構築する」という発想に囚われがちだ。

 しかしあくまでも勝利のみを目指すなら、「地力が強いデッキを当たり前のように選択する」というプランがあることも忘れてはならない。

 永井は誰憚ることなく堂々とそれを選択し、しかも最小限の改良でもって最大の効果をあげてみせた。

 無数の選択肢の中から最も勝率の高いルートを的確に見極め、己を信じて敢然と選びとる能力。

 それが強者たる所以なのかもしれない。

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