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グランプリ・静岡2017春

観戦記事

第1回戦:武蔵 泰(千葉) vs. 伊藤 敦(東京)

By Hiroshi Okubo

 ついに開幕したグランプリ・静岡2017春。会場であるツインメッセ静岡には2,500名を超えるマジックプレイヤーが一堂に会し、これから始まる2日間の祭典を前に誰もが湧き立っていた。

 そんな2017年初となる国内グランプリの第1回戦でフィーチャーマッチに選ばれたのは、「ティムール《霊気池の驚異》」を持ち込んだ武蔵 泰(千葉)と「《死の影》Zoo」を制作した有名デッキビルダー・まつがんこと伊藤 敦(東京)だ。彼が持ち込んだデッキは「Sram Dunk」(参考:本人の記事)。《上級建設官、スラム》と《霊気貯蔵器》をキーパーツとした悪ノリコンボデッキである。

 いろいろな意味で衆目を集める第1回戦。緒戦を制するのは果たしてどちらになるのか?

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ゲーム1

 先攻の武蔵が土地2枚でストップしてしまった隙に、伊藤が着々と手札を整える滑り出し。《ジェイスの誓い》をプレイし、《骨の鋸》と《聖戦士の盾》を並べて《逆説的な結果》でドローに変え、キーカードの1つである《鼓舞する彫像》を無事に設置する。

 武蔵は伊藤が繰り広げる謎の儀式を不安げに見守ることしかできない。というよりそもそもこれはマジックなのか? 違うゲームのイベントに迷い込んでしまったのではないか、そんな戸惑いが武蔵の表情に浮かんでいるようにも見えた。

 伊藤はそんな武蔵を一瞬で介錯すべく、《バラルの巧技》をプレイして自らの0マナ装備品3枚を対象に取り、フィニッシャーの《霊気貯蔵器》を0マナで唱えると、手札に戻した装備品を次々に唱えて一気にライフを回復させていく。


伊藤 敦

 続くターンに2度目の《バラルの巧技》をプレイし、2枚目の《霊気貯蔵器》を設置。誰よりも高く高く飛び上がって――そして50点に達したライフをリングに叩きつける!!

 観客が沸き上がる「スラムダンク」がここにまった。

武蔵 0-1 伊藤

ゲーム2

 第1ゲームは土地事故とマッチング事故――伊藤による分からん殺しによって不本意な形で落としてしまった武蔵だったが、気を取り直して第2ゲームに臨む。まずはと《霊気との調和》、《霊気との調和》と2ターン続けて土地を探しつつエネルギーを蓄え、《つむじ風の巨匠》を呼び出してトークンとともにクロックを刻む好スタート。伊藤のライフをゴールから遠ざけていく。


武蔵 泰

 対する伊藤も負けじと2ターン目に《上級建設官、スラム》をプレイし、《予期》と《ジェイスの誓い》を駆使して手札を整えていくが、今回は武蔵もしっかりと土地を伸ばしており、第1ゲームのようなイージーウィンは許さない。伊藤のフルタップの隙に武蔵が先んじて、環境を席巻する4マナのアーティファクト・《霊気池の驚異》を叩きつける!

 しかし、それもまた伊藤の計算の内。武蔵のエネルギーが4つしかないことを確認すると、《バラルの巧技》で《霊気池の驚異》をバウンスし、この卓を席巻する(?)4マナのアーティファクト、《霊気貯蔵器》を0マナでプレイ。

 《上級建設官、スラム》と《霊気貯蔵器》が戦場に揃ったことで、第1ゲームを上回る勢いで0マナ装備品を連打する。《つむじ風の巨匠》と飛行機械・トークンによって削られたライフを一瞬で回復させると、続くターンには《鼓舞する彫像》を設置して《逆説的な結果》で手札を補充。やりたい放題の時間が続くこととなる。

 返す武蔵は祈るように起動した《霊気池の驚異》で《絶え間ない飢餓、ウラモグ》にたどり着き、伊藤の戦場から《霊気貯蔵器》と《上級建設官、スラム》を追放するが、伊藤は2度目となる《バラルの巧技》で武蔵の《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を手札に送り返し、再びの《霊気貯蔵器》をプレイする。

 伊藤の断続的な――さながら「ストーム」のような攻防一体の波状攻撃を前に、ついに打つ手がなくなった武蔵は再びのダンクシュートを浴びせられ、解き放たれた50点ダメージを前に膝を屈することとなった。

武蔵 0-2 伊藤


 なお、第2回戦での伊藤は......

 原作(?)を忠実に再現していた。

 まつがん先生の次回作にご期待ください。

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RESULTS

対戦結果 順位
15 15
14 14
13 13
12 12
11 11
10 10
9 9
8 8
7 7
6 6
5 5
4 4
3 3
2 2
1 1

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