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【観戦記事】 第4回戦:井上 徹(福岡) vs. 大野 勇雄(神奈川)

【観戦記事】 第4回戦:井上 徹(福岡) vs. 大野 勇雄(神奈川)

By 矢吹 哲也

 第4回戦。不戦勝がすべて明け、4卓用意されているフィーチャー・マッチ・エリアにも続々と注目のプレイヤーたちが集まってきた。

 ひと足先にここへ到着した大野 勇雄は、「相手の名前見たときに呼ばれると思った」とやや渋い顔を見せる。そう、その相手とは、先週末のグランプリ・バルセロナ2017にて注目を集めた井上 徹だ。

 必然、彼の操るデッキも判明する――ともに海外カバレージで取り挙げられた高尾 翔太謹製の「黒赤エルドラージ」だ。今週末に向けてアップデートを施したこのデッキを手に、井上は先週末に惜しくも逃したトップ8入賞目指して前進する。

 対する大野が選択したデッキは「ティムール『霊気池』」。相性としてはこちらに分があるが、侵攻するエルドラージの勢いを阻めるか。

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不戦勝明けの第3回戦を勝利で飾り、フィーチャー・マッチを迎えた井上 徹(写真左)と大野 勇雄(同右)。連勝を続けるべく、目の前の相手に集中する。

ゲーム展開

 両者ともマリガンを選択したが、6枚でキープした井上に対し大野は手札を見るなりダブルマリガン。それでも2ターン目《織木師の組細工/Woodweaver's Puzzleknot(KLD)》、3ターン目《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》と動き出す。

 井上は《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》、《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》と展開。《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》を相討ちに取った大野は2枚目の《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》を繰り出し、これでエネルギー・カウンターは7個となった。

 《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》を繰り出される前に攻勢をかけたい井上は、《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》をX=1で繰り出し、《オラン=リーフの廃墟/Ruins of Oran-Rief(OGW)》と《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》で強化。大野の防御クリーチャーを排除すると攻撃を加えた。

 井上が《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》を墓地から戻し、さらに打点を稼ごうかというそのとき、大野は引き込んだ《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》を設置した。そしてターンを迎えた井上の攻撃に対応して能力を起動......しかし、唱えられるカードが《霊気との調和/Attune with Aether(KLD)》のみという不運が彼を襲う。

 井上は《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》と《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》での攻勢を続ける。《織木師の組細工/Woodweaver's Puzzleknot(KLD)》で再びエネルギー・カウンターを貯めた大野は、2度目の《霊気池の驚異/Aetherworks Marvel(KLD)》。だがこの6枚の中にも解決策はなく、さらに《天才の片鱗/Glimmer of Genius(KLD)》を唱えた先にも、残り2点となった自身のライフを守り切る手段を見出だせなかった。


不運に見舞われた大野。巻き返しを図る。

 第2ゲームは大野が7枚の手札をキープし、井上は再びマリガンを喫した。大野が《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》、井上が《ピア・ナラー/Pia Nalaar(KLD)》と3ターン目に互いにクリーチャーを展開すると、続くターンにそれらは相討ちとなり、大野は続けて2枚目の《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》を盤面へ加えた。

 返すターンに井上は《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を繰り出し、大野の手札を暴いた。《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》2枚と《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning(KLD)》、《織木師の組細工/Woodweaver's Puzzleknot(KLD)》という大野の手札から、井上は《蓄霊稲妻/Harnessed Lightning(KLD)》を追放する。

 井上はさらに《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》を繰り出すと大野の《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》を除去して攻めに出た。大野は《天才の片鱗/Glimmer of Genius(KLD)》でドローを進め、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》にアクセスできる6マナを揃える。

 地上からの攻撃を防がれる井上は飛行機械・トークンでの攻撃を続けると、《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》と《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》を盤面へ加えた。航空戦力への対抗策がない大野だが、《織木師の組細工/Woodweaver's Puzzleknot(KLD)》によるライフ回復と《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》による強打で対抗する。

 2枚目の《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を送り出した井上は、そこへ《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》の能力で速攻をつけ、オリヴィア自身は《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》へ「搭乗」させると全軍で攻撃を仕掛けた。


強力なエルドラージと吸血鬼で攻め立てる井上。

 大野は《予期/Anticipate(BFZ)》から《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》を手に入れ、井上の攻撃力を削いだ。しかしこの攻撃で残りライフひと桁となった彼のもとへ、井上の軍勢は押し寄せる。2枚目の《織木師の組細工/Woodweaver's Puzzleknot(KLD)》でライフを回復した大野だったが、井上は《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》を繰り出すと《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》へ「搭乗」させ、全軍攻撃。攻撃後にわずかに残った大野のライフを、[+1]によるチャンドラの炎が焼き切ったのだった。

井上 2-0 大野

 環境を支配する「サヒーリ・コンボ」系と「機体」系デッキに対して強いとされる「黒赤エルドラージ」は、《戦争に向かう者、オリヴィア/Olivia, Mobilized for War(SOI)》による打点強化によって苦手とする「霊気池」系のデッキも突破した。井上はこの勢いを保ちさらなる勇名を馳せるだろうか。なお、このデッキはのちにデッキテク記事として取り挙げる予定だ。そちらもお楽しみに。

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