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【観戦記事】 第14回戦:藤村 和晃(大阪) vs. 行弘 賢(東京)

【観戦記事】 第14回戦:藤村 和晃(大阪) vs. 行弘 賢(東京)

By 矢吹 哲也

 長丁場の終盤戦を迎えても、フィーチャーマッチエリアに姿を現した行弘 賢と藤村 和晃は元気だ。「もっとどんどんテキストフィーチャー呼んでくださいよー」と満面の笑みを見せる行弘は、藤村と過去の対戦経験をふたりで思い出してひとしきり盛り上がった。

 と、シャッフルを終えたところでデッキチェックが入り、試合開始はおあずけに。

 すると「じゃあ、ここで握手の写真撮っちゃいますか」と行弘から声をかけてくれた。フィーチャー慣れし、常にショーマンシップを意識する行弘らしいふるまいだ。

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 そして取材用の写真撮影が終わりひと息ついたかと思いきや、ここで藤村が残されたトークン・カードをおもむろに手に取り、2/2の騎士・同盟者・トークンを繰り出した。これに行弘はグレムリン・トークンで応え、突然謎のゲームが始まる。

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 ターンを迎えた藤村は同盟者・トークンで攻撃。行弘はこれを受け、「18」と宣言。ライフは20点のようだ。しばらく手札(?)を見つめた藤村だが、やがて噴き出すとこのゲームはお流れとなった。

 その後も両者は賑やかに雑談を交わし、空いた時間を笑い声で埋める。話は今回のデッキ選択から各々の好みのデッキ・タイプにまで及び、チェックを終えたデッキが戻ってくるそのときまで話は尽きなかった。両者ともここまですでに2敗を喫しており、トップ8入賞のためには負けられない戦いだ。それでも彼らの醸し出す雰囲気からは、追い詰められた感じはまったく受けない。それは、グランプリが単なる競技の場ではなく、同じゲームを愛する仲間との楽しいひとときであることをよく知っているからだろう。

藤村 和晃(マルドゥ機体)vs. 行弘 賢(黒赤エルドラージ)

 藤村の「キープ」の発声に対し、行弘は初手を広げてやや顔をしかめるとマリガンを選択。藤村は1ターン目《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》、2ターン目《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》と快調な滑り出しを見せ、行弘の《歩行バリスタ/Walking Ballista(AER)》によって《模範的な造り手/Toolcraft Exemplar(KLD)》は除去されたものの、《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》、《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》と脅威を展開し続ける。

 《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》を《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》で対処した行弘だが、続く《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》で藤村の手札を見ると、そこには2枚目の《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》と《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》、《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》の姿が並ぶ。強力な手札に頭を抱えながら、行弘は《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》を抜き去る。

 藤村は《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を「紋章」に変えて「紛争」を達成し、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》を除去。《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》と同盟者・トークンで攻撃し、《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》を戦線に追加する。

 さらに続くターンには《キランの真意号/Heart of Kiran(AER)》も攻撃に加わり、この終わることのない猛攻には行弘も「今回はこのくらいにしといたる」と捨て台詞を吐くほかになかった。


試合前後は愉快に。試合中は苛烈に。表情を変える藤村。

 第2ゲーム、2ターン目《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》で展開を先んじた藤村に、行弘は《グレムリン解放/Release the Gremlins(AER)》を当てて盤面を取り返す。だが2枚目の《屑鉄場のたかり屋/Scrapheap Scrounger(KLD)》を繰り出した藤村はその後現れた行弘の《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》を《停滞の罠/Stasis Snare(BFZ)》で対処し、迎えたターンに《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》を呼び出すと優位を確実なものとした。


劣勢にも最後まで抗う行弘。

 再三にわたり《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》に睨まれた行弘は唇を噛んでうめいたが、「テキストカバレージだしなあ、最後までやるか!」と土地を置いてターン終了。しかし返しの藤村の攻撃で残りライフも心許なくなり、最後に送り出した《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》にもきっちり除去を合わせられると、あえなく投了となった。

藤村 2-0 行弘

 試合後は感想戦を始める両者だったが、行弘いわく「黒赤エルドラージ」はマナ・フラッドもマナ・スクリューも一切許容できない点が厳しく、またマリガンで手札が減ること自体が負けにつながるため、初手の7枚に大きく依存してしまうことも難点として挙げた。

「せっかくのフィーチャーなのにいいとこなくてすんません」

 と、最後まで「見せ方」にこだわる行弘であった。

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