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グランプリ・シンガポール2015

観戦記事

準々決勝:川崎 慧太(大阪) vs. Yang, Zhijian(シンガポール)

By Masashi Koyama

 予選ラウンドをポールポジションで通過したのは川崎慧太。長く使っている愛機、ジャンドを手にここまで上りつめてきた。だが、真の勝負はここからだ。予選ラウンドの勢いそのままに一気にグランプリの頂点まで駆け上がることはできるか。

 対するは地元シンガポールのヤン・ジャジイェン/Yang, Zhijian。奇しくも初日最終戦の再戦となったこの対決。その時と異なるのはただひとつ、負ければ明日どころか次の試合も無いのだ。


準々決勝 川崎 慧太 vs ヤン・ジャジイェン
ゲーム1

 スイスラウンドを首位で通過した川崎が先手。両者ともに7枚でキープする。川崎が《怒り狂う山峡》から《タルモゴイフ》という立ち上がり。

 一方のヤンは1、2ターンと《血清の幻視》で手札を整え、《ギタクシア派の調査》で川崎の手札を確認する。呪文の内訳は《稲妻》《急速な衰微》《黄金牙、タシグル》となかなかに濃く、渋い顔をして《秘密を掘り下げる者》を唱える。

 《秘密を掘り下げる者》が一向に変身しないまま、さらなる《秘密を掘り下げる者》を追加するヤンに対し、川崎は「うーん」と顔をしかめながら《突然の衰微》を打ち込む。そして返すターン、《コジレックの審問》で《瞬唱の魔道士》を抜き去り、《黄金牙、タシグル》を追加。盤面を確固たるものにする。

 クリーチャーのサイズでは圧倒的に不利なヤン。《瞬唱の魔道士》から《稲妻》で《黄金牙、タシグル》こそ除去するものの、残りの時間で大きく育った《タルモゴイフ》までは止められないのであった。

川崎 1-0 ヤン


地元勢ヤン・ジャジイェン

 ここで『モダンマスターズ 2015版』ドラフトのアナウンスが入りヤンが「ドラフトしたくない?」とたずねて両者が声を上げて笑う。もちろんそんなはずはなく、2ゲーム目がすぐに開始された。

ゲーム2

 先手ヤンの《秘密を掘り下げる者》に対し、川崎が《コジレックの審問》で《タルモゴイフ》《マナ漏出》《思考掃き》《稲妻》から《マナ漏出》を抜く立ち上がり。

 それぞれが《タルモゴイフ》を召喚し、川崎の《タルモゴイフ》はヤンのそれをブロックした際に《稲妻》で除去されるが、ここまでは織り込み済み。《黄金牙、タシグル》で墓地を減らしながら《タルモゴイフ》のサイズを縮め、地上戦は膠着させることに成功する。

 ヤンの《高原の狩りの達人》を川崎は《コラガンの命令》で除去し、逆に《漁る軟泥》と《高原の狩りの達人》を加え、盤石の体制を整える。


川崎慧太は確固たる盤面を築き上げる

 ヤンの元で燻っていた《秘密を掘り下げる者》はここにきてやっと変身を遂げるが時既に遅し。川崎の《高原の狩りの達人》と《漁る軟泥》が機能し始めてしまう。

 ヤンのブロックされないクロックである《秘密を掘り下げる者》も除去されてしまい、万事休す。あれこれ手は尽くしてみるものの、逆転ができないと悟ったヤンは手を差し出して対戦相手を称えたのだった。

川崎 2-0 ヤン

川崎 慧太が準決勝進出!
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