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【戦略記事】 鍛冶先生のシールドデッキ構築講座

【戦略記事】 鍛冶先生のシールドデッキ構築講座

By Masashi Koyama

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 教えて、鍛冶先生!

 マジック生放送のコメンテーターとして、さながら学校の先生のように理路整然とした解説を届けてくれることでおなじみの鍛冶先生。

 そんな彼はプロツアー・チャールストン2006優勝に代表される数多くの実績を持つプレイヤーでもあるのだ!

 そして今回彼がシンガポールにやってきたのは生放送の解説......ではなく、カバレージスタッフとして......でもなく、プレイヤーとしてグランプリに参加するためである。

 鍛冶はグランプリ・北京2017に引き続き、前日のラストチャンストライアルを勝ち上がり不戦勝をゲットしている。

 そんな鍛冶先生はシールドデッキを構築する際のポイントを教えてくれた。

 「シールドデッキの構築って難しい」と考えているあなた! 鍛冶先生のレッスンを受けてみよう!

ポイント1~パックを開けたら強力なカードをベースに全体のバランスを意識して考えよう!~

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――シールドデッキ構築で最初に考えるのはどのようなことでしょう?

鍛冶「まず基本的なポイントとして『レア引くといいな~。強いカード引かないかな~』と考えながらパックを開けましょう(笑)。分かりやすい色があれば構築は簡単なので、そういうカラーがないか期待しながら開封します」

――そういった簡単なプールに恵まれなかった場合どうすればいいですか?

鍛冶「分かりやすい色が無ければ、時間のある限り色の組み合わせを考えましょう! その時に考えるのがマナ・カーブとかクリーチャーの枚数とか除去の枚数だと思います。例えば、今日の僕のパックだとそもそも2マナ圏のカードが黒に3枚、緑に2枚しかないパックだったので、どっちかを使わないとボコボコに負けちゃうわけです、ね? 相手が2~3ターンと連続で展開してきた場合にこちらが何もなければ防ぎようがないのでその色を使う構築をベースに考えます。

 個人的には強力なカードよりは全体的なバランスが大事だと思います。マジックはたった1枚の強力なカードがあれば勝てるゲームではないので。それこそ、そういったカードはタッチで良いんです」

ポイント2~ゲームプランを決めよう!~

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――選択肢がたくさんある強いパックを引いた場合どうすればいいですか?

鍛冶「まず、選択肢がある=強力なパックとは限りません。色が散らばってしまっている可能性があります。多くの選択肢の中からベストを選ばなければいけないので、デッキ構築の難易度は上がります。そういう時はまずゲームのプランを決めましょう。長引かせてコントロールするのか、急いで勝ちに行くのか

 シールドだと2色でデッキを組めない場合、3色のデッキになりますよね。そうするとタッチした強いカードを引いてもプレイできる土地がないかもしれない。ビートダウンデッキの場合、押せ押せなのに手札にプレイできないカードがある状況になるので、結果的にゲームが長引く可能性が高いですね。であれば、諦めて最初からミッドレンジ~コントロール寄りに作っておけば3色目の強いカードも活かせるし、カードを引く回数も多くなりますね」

ポイント3~1マナ重い構成を意識しよう!~

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――なるほど! ビートダウンよりはコントロールということですね!?

鍛冶「マジックの基本は、相手と同じマナ域のカードを使うよりは1マナ重いカードを使うことです。例えば、2マナ2/2クリーチャーの返しに3マナ2/3のカードが出てきたら2/2は攻撃できないですよね。マナ域が小さいほうが攻めるのが速い、ということはありますが、盤面にクリーチャーが並んだ場合はアタックする側が不利なんです。ブロックを選ぶ方は後から選べる......じゃんけんで言えば後出しできるようなコンバットになるわけです。なので1マナ重いくらいがちょうどいいんですね。

 ただ、2マナ差がついてくると、スタンダードでよくある『青黒コントロール』対『赤単』のように速度負けすることが同じようにリミテッドでも起こることになります。なので(重いデッキを作る場合)そうならないようにある程度は低マナ域を確保する必要があります

ポイント4~サイドボーディングは超重要!~

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――サイドボードがよく分からないです......。何を考えて組めば良いんですか?

鍛冶「サイドボードはめちゃめちゃ使います!サイドボードを使わない試合ができるデッキはかなり少ないでしょう。スタンダードであればある程度事前に対戦相手のデッキを予想してデッキを構築できますが、シールドではそんなことはありませんよね。

 例えば対戦相手に飛行が多いのであれば到達クリーチャーの多い色に組み替えたり、相手が横にクリーチャーを並べるデッキであれば1対1の除去呪文はそこまで強くないかもしれないので、こちらもトークンを生成するカードを入れるべきかもしれない。相手のプランに合わせてこちらも変えるところはいっぱいあるはずですね」

ポイント5~ニッチなカードに注目しよう~

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――ありがとうございます! 最後にデッキを決めるポイントは何でしょう?

鍛冶「最後は細かいところに注意しましょう。損しないカードや、実はロングゲームになった時に強いカード。そして特別な状況になった時に強いカードですね。

 例えば《溺死者の行進/March of the Drowned(XLN)》などは自分のデッキに海賊が多い場合、そうでない場合と比べて評価が変わってきますよね。いつもデッキに入るとは限らないカードは時に評価が変わるという点に注目して最後の数枚を決めると、デッキが引き締まります」

――ありがとうございました!


 さて、鍛冶先生が今回のグランプリで組んだシールドデッキは以下の通りだ。鍛冶先生の講座を受けたあなたはどのようなデッキを組んだだろうか? ぜひ一度参考にしてみてほしい。

鍛冶 友浩
グランプリ・シンガポール2017 初日シールドデッキ / 『イクサラン』シールドデッキ (2017年12月16日)
7 《平地》
7 《沼》
1 《島》
1 《竜髑髏の山頂》
1 《未知の岸》

-土地(17)-

1 《司教の兵士》
1 《自暴自棄の漂流者》
1 《凶兆艦隊の貯め込み屋》
1 《帆凧の掠め盗り》
1 《巧射艦隊の拷問者》
1 《流血の空渡り》
2 《血潮隊の聖騎士》
1 《人質取り》
1 《プテロドンの騎士》
2 《輝くエアロサウルス》
1 《突進するモンストロサウルス》
1 《日の出の追求者》

-クリーチャー(14)-
1 《卑怯な行為》
1 《不気味な船長の召集》
1 《軍団の裁き》
1 《女王の任命》
1 《結集する咆哮》
1 《征服者のガレオン船》
1 《イクサランの束縛》
1 《崇高な阻止》
1 《依頼殺人》

-呪文(9)-
1 《根縛りの岩山》
2 《溺死者の行進》
1 《立ち枯れの守り手》
1 《恐竜との融和》
1 《啓蒙》
1 《潜水》
1 《両手撃ち》
1 《宿営地の守り手》
1 《歩哨のトーテム像》
1 《呪文貫き》
1 《敵意ある征服者》
2 《巣荒らし》
1 《大物群れの操り手》
1 《風と共に》
1 《危険な航海》
1 《確実な一撃》
1 《向こう見ず》
1 《野茂み歩き》
2 《目隠し霧》
2 《開花のドライアド》
2 《乗っ取り》
2 《水罠織り》
1 《押し潰す梢》
1 《火炎砲発射》
1 《激情の猛竜》
1 《軍団の征服者》
1 《若返りの儀式》
1 《かき回すゴブリン》
1 《財力ある船乗り》
1 《剣呑な交渉》
3 《嵐を変容する者》
1 《巧射艦隊の操舵手》
1 《夢呼びのセイレーン》
1 《金色の歩哨》
1 《源流の歩哨》
1 《翡翠の守護者》
1 《隠れ潜むチュパカブラ》
1 《無法の物あさり》
1 《海賊の獲物》
1 《座礁》
1 《大嵐呼び》
1 《猛竜の群れ》
1 《誘惑の財宝》
2 《棘尾ケラトプス》
1 《怒り狂う長剣歯》
1 《噛み付く帆背びれ》
1 《蔓延する腐敗》
1 《風を跨ぐ者》
1 《太陽冠のハンター》
1 《好戦的なブロントドン》

-サイドボード(59)-

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