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【観戦記事】 第14回戦:森 勝洋(東京) vs. Scott Fulko(オーストラリア)

【観戦記事】 第14回戦:森 勝洋(東京) vs. Scott Fulko(オーストラリア)

By 伊藤 敦

 13回戦で渡辺 雄也と山本 賢太郎が揃って敗北を喫してしまったため、トップ8の可能性がある日本人はここにきてただ一人となった。

 森 勝洋

 世界選手権2005王者にして幾多のタイトルを獲得してきたプレイヤーだが、一時期はプロシーンから遠ざかっていたように思われる。

 しかし今年の年明けにマジック・オンラインのプロツアー予選を抜けると、プロツアー『イニストラードを覆う影』では18位に入賞して来週に開催されるプロツアー『異界月』の参加権利を獲得。さらについ先週にはHareruya Prosへの加入が発表され、大きな話題を呼んだ。

 はたしてこのグランプリ・シドニー2016がプロツアーに続いて、森のプロシーンへの復活劇の第二幕となるのか。

 対戦相手はオーストラリア現地のプレイヤー、スコット・フルコ/Scott Fulko。

 友人と思しきプレイヤーたちがフィーチャーマッチの周りで見守る中、正念場の戦いが幕を開けた。

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ゲーム1

 《原初のドルイド/Primal Druid》からの《罪からの解放者/Extricator of Sin》でエルドラージ・ホラー・トークンを生成するフルコに対し、森は《歓喜する信者/Exultant Cultist》で応える。これを積極的に交換しにいったフルコが続けて《近野の司祭/Nearheath Chaplain》を送り出すと、森のアクションは《気紛れな霊/Mercurial Geists》。

 さらにフルコが《小村の隊長/Hamlet Captain》、森が《悟った狂人/Enlightened Maniac》と並べたところで、フルコはそれぞれ2枚目となる《原初のドルイド/Primal Druid》と《罪からの解放者/Extricator of Sin》をプレイしエルドラージ・ホラー・トークンを再び呼び出す。

「ハハ、トゥメニーw」

 しかしトークン同士が相打ちになり、森が《容赦無い泥塊/Inexorable Blob》を送り出すとフルコの盤面に大したプレッシャーはない。

 それでもフルコはここで《ウルヴェンワルドの観察者/Ulvenwald Observer》をプレイして一気にゲームの主導権を握ろうとするのだが、そこに森の狙い澄ました《巻き込み/Convolute》が突き刺さる!

 さらに森は「昂揚」もしていない《容赦無い泥塊/Inexorable Blob》を《近野の司祭/Nearheath Chaplain》が立っている場であえてアタックに行かせると、攻撃が通ったのを確認して6マナフルオープンでターンを返す。

 ブロッカーは《悟った狂人/Enlightened Maniac》《気紛れな霊/Mercurial Geists》のみ、《小村の隊長/Hamlet Captain》と《近野の司祭/Nearheath Chaplain》がいるから失った3点はすぐに取り戻せる。なぜアタックしたのか......?

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 少し考えたフルコだが、結局誘いに乗ってフルアタックする。これを受けて、森はまず4/2となった《近野の司祭/Nearheath Chaplain》を《気紛れな霊/Mercurial Geists》でブロックしてから、墓地2枚の《突発的変化/Spontaneous Mutation》を《近野の司祭/Nearheath Chaplain》にエンチャントする。

 当然このままでは一方的に《近野の司祭/Nearheath Chaplain》を打ち取られてしまうフルコはここで《執念/Tenacity》をプレイするのだが、森が持っていたのはなんと2枚目の《巻き込み/Convolute》!

 この戦闘で完全に主導権を握った森は、さらに返すターンに《集団的抵抗/Collective Defiance》で「昂揚」を達成しつつ《小村の隊長/Hamlet Captain》を除去。このターン一挙10点を入れつつ、《厄介な船沈め/Vexing Scuttler》の「現出」で《集団的抵抗/Collective Defiance》を回収するビッグプレイ。

 完全に森のペースに乗せられてしまったフルコ、さすがに投了。

森 1-0 フルコ

ゲーム2

 開幕は3枚で土地が詰まってしまったフルコだが、《原初のドルイド/Primal Druid》《原初のドルイド/Primal Druid》と並べており、《悟った狂人/Enlightened Maniac》や《歓喜する信者/Exultant Cultist》を出すのみの森も相手に土地を供給させたくはないため膠着状態となる。

 やがて土地を引き込んだフルコが《不動の聖戦士/Steadfast Cathar》に《グリフの加護/Gryff's Boon》を付けて殴りだすと、森も《改良された縫い翼/Advanced Stitchwing》をブロッカーに立てざるをえないが、これは《直接射撃/Clear Shot》でインスタントで対処され、さらに《夜明けのグリフ/Dawn Gryff》を追加されてしまう。

 だが森はダメージを食らいつつも慌てずに墓地から《改良された縫い翼/Advanced Stitchwing》を再度呼び出し、少しでもゲームを長引かせようとする。森のデッキには《驚恐の目覚め/Startled Awake》が入っており、ライブラリーアウト勝ちも狙えるためだ。

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 だが、ここで6枚目の土地を引き込んだフルコは《夜明けのグリフ/Dawn Gryff》を「現出」の種に捧げて《州民を滅ぼすもの/Decimator of the Provinces》をプレイ。

 これ自体は《巻き込み/Convolute》されるものの、誘発した能力は健在。《原初のドルイド/Primal Druid》×2、《節くれ木のドライアド/Gnarlwood Dryad》、《グリフの加護/Gryff's Boon》がついた《不動の聖戦士/Steadfast Cathar》がすべて+2/+2修整&トランプルを得て森に襲い掛かる。

 ライフを2まで落としつつ、どうにかこのアタックをしのいだ森だったが。

 続くターンに地上のクリーチャーで殴り返してブロッカーを手薄にしてしまったところで、フルコが再びフルアタック。

 《原初のドルイド/Primal Druid》2体の攻撃が通ったところでの《執念/Tenacity》は《巻き込み/Convolute》するものの、《狙いは高く/Aim High》で綺麗に押し込まれてしまった。

森 1-1 フルコ

ゲーム3

 運命の3本目......だが、ここで後手ワンマリガンのフルコの土地が2枚で詰まってしまう。

 《節くれ木のドライアド/Gnarlwood Dryad》こそ出せたものの、森が《歓喜する信者/Exultant Cultist》《気紛れな霊/Mercurial Geists》《くすぶる狼男/Smoldering Werewolf》と送り出してその《節くれ木のドライアド/Gnarlwood Dryad》を除去。フルコは返すターンにようやく土地を引き込むものの、既に盤面には絶望的な差がある。

 ひとまず《聖戦士の相棒/Cathar's Companion》を送り出したはいいが、返すターンに森が6枚目の土地を置いて《くすぶる狼男/Smoldering Werewolf》を《噴出する戦慄狼/Erupting Dreadwolf》に変身させると、もはやブロックすることすらかなわない。

クリックで変身

 一応《罪からの解放者/Extricator of Sin》を出してはみるものの、森が《集団的抵抗/Collective Defiance》をプレイしようとしたところで、対象の宣言を聞く前にフルコは悔しそうにカードを片付けた。

森 2-1 フルコ

 森 勝洋、最終ラウンドにトップ8の望みをつなぐ!

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