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【戦略記事】 グランプリ・台北2016 1日目メタゲーム・ブレイクダウン

【戦略記事】 グランプリ・台北2016 1日目メタゲーム・ブレイクダウン

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Chapman Sim / Tr. Yusuke Yoshikawa

2016年6月25日

原文はこちら

 デッキリスト793枚を見ていくには数分もかからなかったが、これにより現在のスタンダードの概況をよく把握できるだろう! メタゲームはいまだ動いているのか、安定しようとしているのか?

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 これでもまだ十分ではないかのように、「緑白トークン」が最大勢力であり続けている。プロツアー『イニストラードを覆う影』でスティーヴ・ルービン/Steve Rubinが優勝して以来、《ゼンディカーの代弁者、ニッサ/Nissa, Voice of Zendikar(OGW)》と《ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar(BFZ)》は危険なコンビであるようだ。今日は174人のプレイヤーがこの強靭なデッキを操り、全体の22%近くを占めている。

 大まかに5人に1人が用いていることになるが、プレイヤーによって異なる仕込みがなされている。例えば、《大天使アヴァシン/Archangel Avacyn(SOI)》とX=0の《搭載歩行機械/Hangarback Walker(ORI)》のミニ・コンボは再び増加を見せており、また1~2枚の《進化の飛躍/Evolutionary Leap(ORI)》をメインデッキに入れているプレイヤーもいる。また「レヴィの謎かけ」、つまり4枚の《ニッサの誓い/Oath of Nissa(OGW)》経由でのみ出せる《炎呼び、チャンドラ/Chandra, Flamecaller(OGW)》を入れることに価値があるのかは、いまだに評価が分かれ、プレイヤーが頭を悩ませているところだ。

 世界ランキング13位の渡辺雄也は、「バント人間カンパニー」の広まりに大きな影響を与えた。このデッキは《集合した中隊/Collected Company(DTK)》と《サリアの副官/Thalia's Lieutenant(SOI)》を合わせて使い倒す道を探ったものだ。《薄暮見の徴募兵/Duskwatch Recruiter(SOI)》と《ラムホルトの平和主義者/Lambholt Pacifist(SOI)》も都合のいいことに人間であり、「バント・カンパニー」の進化形であるこのデッキは、これらすべてを最も攻撃的な形で活用したデッキかもしれない。

 グランプリ・東京2016でのトップ16、グランプリ・コスタリカ2016でのトップ8を経て、渡辺が信頼を置くデッキを手に台北にやってきたのは自然であり、加えて92人のプレイヤーが尊敬すべき彼の足跡を追っている。

 《変位エルドラージ/Eldrazi Displacer(OGW)》や《跳ねる混成体/Bounding Krasis(ORI)》を用いた「バント・カンパニー」もまた人気を博しているが、数の上では約半分だ。噂ではリー・シー・ティエン/Lee Shi Tianがこの形を最良だとして持ち込んでいるという。

 《サリアの副官/Thalia's Lieutenant(SOI)》を話題に出したが、このイベント全体で最もプレイされている白のクリーチャーではないかと私は読んでいる。「バント人間カンパニー」が93人、「白ウィニー」とその亜種が合計86人であることから、《サリアの副官/Thalia's Lieutenant(SOI)》だけで750枚近くが用いられている計算になる。この86人のうち、60人が《鋭い突端/Needle Spires(OGW)》か《無謀な奇襲隊/Reckless Bushwhacker(OGW)》のいずれかを用いていることから、その色選択の一端が見えることだろう。

 ここまでトップ5のアーキタイプをご紹介した。それではトップ20を見ていこう!

 「人間」デッキの人気によって「黒白コントロール」が再起を見せるのではと考えられていたが、それはさほど実現しなかった。つまり、40人の「赤緑ランプ」使いたちが食い物にできる相手が少なかったということだ。このデッキは《ニッサの巡礼/Nissa's Pilgrimage(ORI)》と《爆発的植生/Explosive Vegetation(DTK)》を用いて7~10マナまで加速し、《世界を壊すもの/World Breaker(OGW)》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》といった厄介なエルドラージで素早く勝利することを狙う。

 「青赤ウラモグ」は、それとはわずかに異なるアプローチをとる。《次元の歪曲/Spatial Contortion(OGW)》、《コジレックの帰還/Kozilek's Return(OGW)》、《意思の激突/Clash of Wills(ORI)》といった除去や打ち消し呪文でゲームを長引かせ、《希望を溺れさせるもの/Drowner of Hope(BFZ)》や《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger(BFZ)》を通す隙をうかがうのだ。

 「過ぎ去った季節・コントロール」は多様なものが見受けられたが(黒緑、スゥルタイ、アブザン)、《闇の誓願/Dark Petition(ORI)》と《過ぎ去った季節/Seasons Past(SOI)》を含むエンジンは最も貪欲なコントロール使いを魅了し続けているようだ。「4色・謎の石の儀式」デッキは、このフォーマットを荒らしまわる「緑白トークン」に対してとても相性が良いことから、今週末では最良の選択であるかもしれない。多くの経験豊かな使い手たちによって、明日は脚光を浴びる可能性はあるだろう。

アーキタイプ人数割合
緑白トークン17421.94%
バント人間カンパニー9311.73%
人間(白ウィニー)8610.84%
黒白コントロール516.43%
バント・カンパニー(全種)496.18%
ランプ(赤緑)405.04%
過ぎ去った季節・コントロール344.29%
4色・謎の石の儀式324.04%
ナヤ・コントロール293.66%
青赤ウラモグ243.03%
グリクシス・コントロール222.77%
スゥルタイ・コントロール202.52%
青赤飛行/ドラゴン192.40%
アブザン172.14%
エスパー・コントロール151.89%
マルドゥ・コントロール121.51%
青白飛行/ミッドレンジ111.39%
青赤ゴーグル/熱病の幻視111.39%
黒緑サクリファイス111.39%
その他435.42%
 793100.00%

 表を読むのが好きな皆さんのため、勝手ながら初日の色分布を計算してみた。

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 今週末はどの色が人気だったのか? 全体の30%が白を含み、27%が緑を含んでいた。青が3番手で17%、黒と赤が明確に不人気で各12.5%となった。

 そろそろ第4回戦が始まり、プロたちがプレイの準備に入っている。彼らがどんなサプライズを持ち込んできたのか教えてくれるように伝えてみようと思う。そしてそれを後ほど皆さんにご報告することをお約束しよう!

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