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Deck Tech: 4つの青黒コントロールを比較!

Deck Tech: 4つの青黒コントロールを比較!

by Tomohiro Kaji


 週刊連載記事でも紹介した、先週末の中国選手権を優勝した青黒コントロール。『基本セット2012(M12)』参入でどういう変化をしたのだろうか。
 4-0したデッキリストに目を通していると、22人のうち3名が青黒を選択しており、それが三者三様というか、それぞれに特徴がある面白い仕上がりとなっていた。

 ここではその3つのデッキと、津村が会場で見つけた4つ目の青黒コントロールを紹介したいと思う。

 まずは、その中国選手権に最も近い形のヒラマツマモルの青黒コントロールだ。

Hiramatsu, Mamoru
日本選手権2011(スタンダード)
5 《島/Island》
5 《沼/Swamp》
4 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4 《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4 《地盤の際/Tectonic Edge》

-土地(26)-

2 《墓所のタイタン/Grave Titan》
2 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

-クリーチャー(4)-
4 《定業/Preordain》
4 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2 《強迫/Duress》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
4 《広がりゆく海/Spreading Seas》
2 《喉首狙い/Go for the Throat》
2 《破滅の刃/Doom Blade》
1 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
1 《弱者の消耗/Consume the Meek》
1 《黒の太陽の頂点/Black Sun's Zenith》
4 《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
1 《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》

-呪文(30)-
2 《呪文滑り/Spellskite》
1 《先駆のゴーレム/Precursor Golem》
2 《蔑み/Despise》
3 《見栄え損ない/Disfigure》
4 《瞬間凍結/Flashfreeze》
1 《乱動への突入/Into the Roil》
1 《弱者の消耗/Consume the Meek》
1 《記憶の熟達者、ジェイス/Jace, Memory Adept》

-サイドボード(15)-

 特筆すべき点は、4枚の《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》から、《破滅の刃/Doom Blade(M11)》との2枚づつへと変更されていることだろう。

 中国選手権のChen Zhuangのものでは、あえて「アーティファクトを対象に取れない」《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》を選択していた。
 青赤《欠片の双子/Splinter Twin(ROE)》のコンボデッキによく使われている《呪文滑り/Spellskite(NPH)》が戦場に出ていても、《詐欺師の総督/Deceiver Exarch(NPH)》へ唱えた除去呪文を「滑らせない」為だ。

 だが、津村の週刊連載記事・今週分でも取り上げられている白単《鍛えられた鋼/Tempered Steel(SOM)》が活躍するにしたがい、アーティファクト・クリーチャーへの対応を考え直さなければならなくなってきた。
 ただでさえ早いビートダウン相手に、パーマネントを処理する4枚の《喉首狙い/Go for the Throat(MBS)》が完全に無駄カード化、という大きなハンデを背負ってしまえば、全体除去の《黒の太陽の頂点/Black Sun's Zenith(MBS)》や、《乱動への突入/Into the Roil(ZEN)》といったカードがあったとしても、《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek(ROE)》と《マナ漏出/Mana Leak(M11)》だけで2マナ以下のクリーチャーを捌ききることは出来るはずがないのだ。

 そこで除去呪文を《破滅の刃/Doom Blade(M11)》へと散らし、さらに《弱者の消耗/Consume the Meek(ROE)》を追加するという選択になっている。
 《呪文滑り/Spellskite(NPH)》と同じだけ《鍛えられた鋼/Tempered Steel(SOM)》をケアしようという意思が表れているのだろう。


 そして、M12の注目株である《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum(MRD)》を使った形で成功したのが、タカオショウタだ。

Takao, Shouta
日本選手権2011(スタンダード)3rd
6 《島/Island》
4 《沼/Swamp》
4 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4 《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4 《地盤の際/Tectonic Edge》

-土地(26)-

3 《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum》
3 《墓所のタイタン/Grave Titan》
1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

-クリーチャー(7)-
4 《定業/Preordain》
4 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
1 《強迫/Duress》
3 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《破滅の刃/Doom Blade》
1 《喉首狙い/Go for the Throat》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
2 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
2 《黒の太陽の頂点/Black Sun's Zenith》
4 《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》

-呪文(27)-
2 《呪文滑り/Spellskite》
1 《強迫/Duress》
3 《見栄え損ない/Disfigure》
2 《瞬間凍結/Flashfreeze》
3 《広がりゆく海/Spreading Seas》
2 《記憶殺し/Memoricide》
2 《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》

-サイドボード(15)-

 青黒コントロールにおいて最も強力なカードの一枚に、《墓所のタイタン/Grave Titan(M11)》が含まれることに異論があるプレイヤーはいないだろう。
 他にも《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》といった優秀な6マナ域のクリーチャーへとたどり着くためには、十分な土地が必要だ。

 だが、M12以前のカードプールでは《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》や《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》程度の選択肢しかなく、確実にアドバンテージへと繋ぐカードが不足していた。

 そんな中でM12で久しぶりに現役復帰した《真面目な身代わり/Solemn Simulacrum(MRD)》は、まずマナを伸ばし、ブロッカーとして対戦相手のプレインズウォーカーへのプレッシャーとなる、重宝されるカードとなった。

 特に、赤単やヴァンパイアが損をせずにこのクリーチャーを乗り越えるのは不可能で、まさにそのカード名の通りの働きをしてくれる。


 そして、秋山が千葉コミュニティで構築してきたデッキだ。

Akiyama, Takashi
日本選手権2011(スタンダード)
7 《島/Island》
3 《沼/Swamp》
4 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4 《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4 《地盤の際/Tectonic Edge》

-土地(26)-

1 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》
2 《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx》

-クリーチャー(3)-
4 《定業/Preordain》
4 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2 《蔑み/Despise》
1 《見栄え損ない/Disfigure》
2 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
3 《破滅の刃/Doom Blade》
2 《乱動への突入/Into the Roil》
2 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
1 《黒の太陽の頂点/Black Sun's Zenith》
4 《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》
2 《リリアナ・ヴェス/Liliana Vess》

-呪文(31)-
2 《呪文滑り/Spellskite》
1 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《広がりゆく海/Spreading Seas》
2 《瞬間凍結/Flashfreeze》
1 《否認/Negate》
1 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
2 《記憶殺し/Memoricide》
1 《決断の手綱/Volition Reins》
1 《黒の太陽の頂点/Black Sun's Zenith》
1 《殴打頭蓋/Batterskull》

-サイドボード(15)-

 秋山は白単《鍛えられた鋼/Tempered Steel(SOM)》の流行から、テンポを失う《広がりゆく海/Spreading Seas(ZEN)》をメインボードから抜きさる決断をした。
 その代わりに採用された除去カードは、やはりヒラマツと同様に《破滅の刃/Doom Blade(M10)》だった。
 そして、《弱者の消耗/Consume the Meek(ROE)》の代わりに《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》と、コントロール相手も意識したカードチョイスとなっている。

 フィニッシャーが《墓所のタイタン/Grave Titan(M11)》の圧倒的なパワーではなく、ボードコントロール力が少し弱いもののドローを増す能力が強力な《聖別されたスフィンクス/Consecrated Sphinx(MBS)》を選ぶことで、先に挙げたカード達が生きてくるのだろう。


 そして、最後に紹介するのが森田雅彦の青黒コントロールだ。

Morita, Masahiko
日本選手権2011(スタンダード)
8 《島/Island》
3 《沼/Swamp》
4 《忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pit》
4 《闇滑りの岸/Darkslick Shores》
4 《水没した地下墓地/Drowned Catacomb》
4 《地盤の際/Tectonic Edge》

-土地(27)-

3 《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper》
2 《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》

-クリーチャー(5)-
3 《コジレックの審問/Inquisition of Kozilek》
2 《見栄え損ない/Disfigure》
4 《漸増爆弾/Ratchet Bomb》
4 《マナ漏出/Mana Leak》
2 《否認/Negate》
2 《心理の障壁/Psychic Barrier》
3 《破滅の刃/Doom Blade》
2 《冷静な反論/Stoic Rebuttal》
2 《取り消し/Cancel》
4 《ジェイスの創意/Jace's Ingenuity》

-呪文(28)-
2 《見栄え損ない/Disfigure》
3 《強迫/Duress》
3 《瞬間凍結/Flashfreeze》
2 《ゲスの評決/Geth's Verdict》
3 《弱者の消耗/Consume the Meek》
2 《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》

-サイドボード(15)-

 まさか《墓所のタイタン/Grave Titan(M11)》も、《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren(M11)》も入らない青黒のコントロールを構築するプレイヤーがいるとは思わなかった。

 上に挙げた3つの4-0したデッキとは違い、惜しくも3-1という成績だったのだが、森田雅彦はドロー呪文に《ジェイスの創意/Jace's Ingenuity(M11)》を選ぶ古典的なパーミッション戦略を新環境へと持ち込んだ。

 マジック歴の長いプレイヤーならば、ウルザブロックの《火薬樽/Powder Keg(UDS)》が使われていた頃のパーミッションを思い出して懐かしくなれるデッキ構成ではないだろうか。
 《呪文貫き/Spell Pierce(ZEN)》といった、中盤から効果の薄くなるカードは極力避け、中盤から後半にかけても1枚1枚が無駄にならない様にカードを選択しており、最序盤のパーマネント対策も、4枚の《漸増爆弾/Ratchet Bomb(SOM)》を筆頭にしっかり枠を割いている。
 派手さは無いが、玄人好みのデッキといえるだろう。


 さて、日本代表への切符を手にするのは誰だ!?

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