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Round 2: 井上 徹(福岡) vs. 山形 悠太郎(京都)

Round 2: 井上 徹(福岡) vs. 山形 悠太郎(京都)

By 金 民守


井上 徹

ディフェンディング・チャンピオン 井上 徹

 2回戦は教科書にのっているような美しい青黒をドラフトしたディフェンディング・チャンピオン井上と、ただでさえ玄人好みのシナジーデッキ《燃え立つ復讐/Burning Vengeance(ISD)》をさらにテクニカルにチューンした山形の興味深い一戦をお届けしよう。


Game 1

 先手は山形。ファーストハンドは《山/Mountain》《山/Mountain》《平地/Plains(M12)》スペル4。ランド、スペルバランスは申し分ないが《島/Island(M12)》がない状況で、スペルのうち青いカードが2枚という悩ましいハンドをしばし考えた上でキープ。

 対照的に後手の井上は、1ターン目からきれいに展開できる7枚。文句なくキープしてゲームが始まった。

 山形の初動は3ターン目の《捨て身の狂乱/Desperate Ravings(ISD)》だった。
 これで足りなかった《島/Island(M12)》を補充して、その後の《アンデッドの錬金術師/Undead Alchemist(ISD)》と《燃え立つ復讐/Burning Vengeance(ISD)》に繋いでの《夢のよじれ/Dream Twist(ISD)》で場を掌握するプラン。
 コンボマニア垂涎の理想的な動きと言っていい。

 しかし対する井上はその上を行く理想的な展開だった。

 1ターン目《チフス鼠/Typhoid Rats(ISD)》、2ターン目《吸血鬼の侵入者/Vampire Interloper(ISD)》、3ターン目《マルコフの上流階級/Markov Patrician(ISD)》という怒涛の攻勢でブロッカーのいない山形のライフを一瞬で10まで削った上で、4ターン目《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble(ISD)》というデッキの完成度が伺える素晴らしい回り。

 パーツは、パーツは揃っている、ただ、ライフが足りない。何度も場を確認する山形。しかしどう計算しても《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble(ISD)》の分のライフが足りない・・・

 トリッキーなコンボを王道的ビートダウンがスピードで上回り、瞬く間に1本目が終わった。

井上 徹 1-0 山形 悠太郎


Game 2

山形 悠太郎

山形 悠太郎

 1本目で怒涛の展開を見せつけられた山形は井上の航空戦力に対抗すべく、なんとサイドボードから5色目の緑を足して《蜘蛛の発生/Spider Spawning(ISD)》を投入しトリッキー度をさらにアップ!

 対する井上は、墓地利用戦略を取る山形相手には効果的でない《脳ゾウムシ/Brain Weevil(ISD)》をサイドアウトして、《流城の巡回兵/Stromkirk Patrol(ISD)》をサイドインするに留まった。

 先手山形は土地なしのハンドをマリガン。取り直した6枚はメインカラー2色がそろいつつ3ターン目《雲散霧消/Dissipate(ISD)》、4ターン目《アンデッドの錬金術師/Undead Alchemist(ISD)》という動きが見えるハンドでもちろんこれをキープ。ゲームが始まる。

 土地を置いて静かに終わる山形の場とは対照的に、井上は1本目と同じく1ターン目・2ターン目とクロックを並べて山形にプレッシャーをかけ続ける。

 3ターン目の《礼儀正しい識者/Civilized Scholar(ISD)》をカウンターすることに成功した山形は、ライフを16残した状態で《アンデッドの錬金術師/Undead Alchemist(ISD)》を場に投下することに成功し、場が大きく山形に傾く。

 通常、アタックが通らない状況ではタフネス2の《アンデッドの錬金術師/Undead Alchemist(ISD)》が場に与えるインパクトはそれほど深刻ではないはずだが、山形のデッキは《夢のよじれ/Dream Twist(ISD)》という飛び道具があるのだ。

 しかし井上はインスタントタイミングでゾンビ・トークンが出る危険性を重々承知した上でもアタックせざるを得ない。レッドゾーンに送られる井上のクリーチャーたち。予定調和的にキャストされる《夢のよじれ/Dream Twist(ISD)》。フラッシュバックを合わせて2体のゾンビ・トークンが突如現れ《セルホフの密教信者/Selhoff Occultist(ISD)》がダブルブロックされる。

 その後もドロースペルを連打して順調にコンボパーツを探す山形だが、しかし井上も一歩も引かない。
 《セルホフの密教信者/Selhoff Occultist(ISD)》の死体を糧に《その場しのぎのやっかいもの/Makeshift Mauler(ISD)》をキャストして場のプレッシャーを高める。

 場のクロックが一気に高まり是が非でもブロッカーが欲しい山形。なにしろ《アンデッドの錬金術師/Undead Alchemist(ISD)》こそキャストできたものの、山形はその後一切生物が展開できていないのだ。しかしここでも山形は《熟慮/Think Twice(ISD)》を打つのみで不気味にターンを返す。

 井上はアタック前に《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble(ISD)》を出して腹をくくってのアタック宣言。もちろん山形は2枚目の《夢のよじれ/Dream Twist(ISD)》でそれに応える。

 3体のゾンビ・トークンが場に投下され、《その場しのぎのやっかいもの/Makeshift Mauler(ISD)》が退場する。すでに山形のライフは5。

 しかし返すターン、山形は待望の《燃え立つ復讐/Burning Vengeance(ISD)》を引き当てさらに《収穫の火/Harvest Pyre(ISD)》によって《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble(ISD)》を除去することに成功する。間に合うか?間に合ったか?間に合っただろう!

 場に投下された2つの強力なアドバンテージエンジンで、山形が力強く反撃の狼煙を上げたその直後、井上が静かに6マナをタップしてカードをキャストした。

 そのカードは《瀬戸際からの帰還/Back from the Brink(ISD)》。

 序盤の展開でテンポ的に有利にまわり、後半は《瀬戸際からの帰還/Back from the Brink(ISD)》によりテンポをアドバンテージに還元するという井上の見事なゲームプラン。

 一度は倒したはずの《ファルケンラスの貴族/Falkenrath Noble(ISD)》が、《その場しのぎのやっかいもの/Makeshift Mauler(ISD)》が場に再投下される。

 満身創痍の山形に、ここからさらにこの悪夢のような光景を食い止めるだけの余力は、到底残されていなかったのだった。

井上 徹 2-0 山形 悠太郎

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