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【トピック】 ワールド・ウィーク トップ5カード

【トピック】 ワールド・ウィーク トップ5カード

Nate Price and Frank Karsten / Tr. Tetsuya Yabuki

2013年8月4日

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5位 《反逆の行動》

『基本セット2014』リミテッドにおいて、わかりやすくシナジーを感じられるアーキタイプのひとつが、《反逆の行動》と黒の生け贄に捧げる能力の数々を中心にした、強力な赤黒デッキだ。この戦略は、世界選手権Top4入りを果たしたベン・スターク/Ben Starkの全勝デッキにもサブ・プランとして組み込まれている。《吸血鬼の大将軍》と《かじりつくゾンビ》を備えるスタークのデッキには《反逆の行動》が1枚採用されており、彼はウィリー・エデル/Willy Edelとの試合で、残ったブロッカーを奪い《吸血鬼の大将軍》で生け贄に捧げる、というこの上ない使い方を見せた。

 チーム・シールドではもはや手をつけられない強さになり、この赤黒生け贄デッキは70チームを超える参加があったワールド・マジック・カップで最も採用された戦略のひとつになった。チーム・シールドでは、各チームに12パックずつ配られる。そのため《反逆の行動》が3枚、4枚というカード・プールもあるのだ。そこから作られるデッキは、どちらかと言えばリミテッドより構築に近い。《反逆の行動》3枚と生け贄に捧げる能力が3枚か4枚あれば、いかに恵まれたプールが手に入るチーム・シールドのデッキでも、これを打ち破るのは極めて困難だろう。この環境で新しいスリヴァーを試してみたい、と誰もがそう思ったことだろう。しかし、主役の座を奪ったのは《反逆の行動》だった。



4位 《踏み鳴らされる地》

 基本でない土地たちは構築フォーマットを支える影の立役者で、可能なら全種類揃えておきたいカードだ。《踏み鳴らされる地》がなければ、《ドムリ・ラーデ》や《高原の狩りの達人》を安定して唱えることができないだろう。1ターン目に《エルフの神秘家》が出せて、その後《地獄乗り》も出せるようなマナ基盤を作るのが本当に難しくなってしまい、また《根縛りの岩山》もタップ・インすることが多くなるだろう。《踏み鳴らされる地》が与えていた影響は、水曜日に明らかになった。世界選手権スタンダード・ラウンドで、ブライアン・キブラー/Brian Kiblerが得意のグルール・アグロで3戦全勝を収めたのだ。このデッキが広く知られるようになると、《踏み鳴らされる地》はチーム共同デッキ構築・スタンダードにおいて、各チームを隔てる分岐点となった。

「《踏み鳴らされる地》を使えるデッキはひとつだけだよ」。ワールド・マジック・カップに参加する各チームがチーム共同デッキ構築・スタンダードに向けたデッキを組んでいるときに、一番聞こえてきた言葉だ。その枠にキブラーのグルールを選択するチームがいれば、優勝を果たしたフランスのようにジャンドを選択するチームもいた。いずれにしても、《踏み鳴らされる地》はこのフォーマット全体に影響を与える決定的な分岐点だったのだ。

 《踏み鳴らされる地》の持つ「基本でない」という性質は、今週を語る上で欠かせないもうひとつのカードとも関わりがある。そのカードは《燃え立つ大地》だ。ここ最近で、青白赤フラッシュやジャンド・ミッドレンジのマナ基盤を観察した人はいるだろうか? 君たちに伝えておこう。それらのデッキが採用する土地は、ほぼすべてが基本でない土地なのだ。『基本セット2014』で新たに加わった《燃え立つ大地》は、デッキ構築の際に基本でない土地の枚数を意識させ、欲張った者を罰する、環境のくさびと言えるカードだ。多くのチームが青白赤フラッシュではなくよりシンプルな青白や青黒といったデッキを選択した主な要因は、《燃え立つ大地》の存在だった。青白赤フラッシュは、《燃え立つ大地》との相性があまりにも悪いのだ。

 大地が盛んに燃え立つのを眺めるのが好きな人もいるのだから。



3位 《エルフの神秘家》

 《エルフの神秘家》は、「スタンダードに影響を与えた新カード」のグループに属している。同じグループには《生命散らしのゾンビ》や《鬼斬の聖騎士》のような強力なカードが入っていて、それらと比べれば《エルフの神秘家》の持つ力は足元にも及ばないだろう。しかし、これは他には無い影響を与えることで、力不足を補っている。最新のマナ・クリーチャーである《エルフの神秘家》は、この環境で初の、タップだけで緑マナを出せる1マナのクリーチャーなのだ。それ自体は何も特別なことではない。だがしかし、スタンダードの現状を考えると、《絡み根の霊》や《原初の狩人、ガラク》を安定して唱えられる、という能力は役に立つものと思われる。ブライアン・キブラーは《エルフの神秘家》を彼のグルール・アグロに加え、そのデッキはワールド・マジック・カップでも語り草のひとつとなった。

 スタンダードにある他の1マナ域のマナ・クリーチャー、すなわち《アヴァシンの巡礼者》と《東屋のエルフ》と力を合わせ、この新顔はとびっきり素晴らしい新デッキをふたつ成立させるのに力を尽くしてくれるだろう。そのデッキは「エルフボール」と、ワールド・マジック・カップ優勝のラファエル・レヴィ/Raphael Levyが使っていた「緑単」のふたつだ。前者はマナ・クリーチャーたちを使って《獣の統率者、ガラク》を素早く戦場に出し、何か獣を従えたり、後続のためにカードを3枚か4枚引いたりするデッキだ。ゲームを決める手段としては、《孔蹄のビヒモス》を唱えるか《獣の統率者、ガラク》の能力で出すか、といったところだ。一方レヴィはその新たなプレインズウォーカーを使わず、《エルフの神秘家》で《ドルイドの使い魔》や《ウルフィーの銀心》を素早く出し、《エルフの神秘家》はまたそれらの結魂相手にもなった。どちらのデッキも、スタンダードへ新たに加わる特筆すべきものであり、これらは一見何のとりえも無さそうな小さな仲間のおかげで存在できるのだ。



2位 《ラクドスの復活》

 《ラクドスの復活》は、今週本当にあらゆるところで見られたカードだ。ワールド・マジック・カップのチーム共同デッキ構築・スタンダードから世界選手権まで、ジャンドというデッキはどこにでもあった。《ラクドスの復活》は、「ワールド・ウィーク」を支配していたもうひとつのデッキである青白赤フラッシュとのマッチアップはもちろん、期せずしてジャンド同系のミラー・マッチでも極めて重要なカードになっている。「期せずして」と言うからには、トップ5カードに選ばれるだけの強力な場面があったのだろう。

 きっと、トップデッキとそのときの流れが、マジックの歴史上最も記憶に残るもののひとつであったとか、そういうことが起きたに違いない。

 ワールド・マジック・カップ決勝最後の試合の最終ゲーム、ハンガリー代表のアドリアン・コーブル/Adorjan Korblが盤面に強力な《オリヴィア・ヴォルダーレン》を投入し、フランスは一転不利な状況に追い込まれた。《オリヴィア・ヴォルダーレン》はフランス代表のティモシー・シモノ/Timothee Simonotができることを潰し、あと1回の攻撃でゲームを終わらせることができたのだ。死を呼ぶ吸血鬼の麗人に見下ろされる中、シモノは最後のドローをたっぷりと時間をかけて焦らした。ライブラリーの一番上のカードをゆっくりとめくると、大きく腕を回してテーブルの上に叩きつけるように置いた。《ラクドスの復活》がその場の全員の目に映ると、シモノはすべての土地をタップしてコーブルのライフを焼き尽くした。フランスは初の団体戦優勝を勝ち取り、この時代にまたひとつ、劇的なトップデッキがもたらされたのだ。



1位 《謎めいた命令》

「汎用性」を絵に描いたようなカードである《謎めいた命令》は、事実様々なことができる。青白赤フラッシュのミラー・マッチにおいて有用なのは言うまでもなく、マナの面で優位を築いたり、キャントリップ付きの《対抗呪文》になったりするのは極めて強力だ。世界選手権王者シャハール・シェンハー/Shahar Shenharは、殿堂入りを果たしたばかりのベン・スターク/Ben Starkとの過酷な準決勝で、この強力な《謎めいた命令》の応酬を繰り広げた。スタークが、有利な盤面を《瞬唱の魔道士》と《謎めいた命令》でさらにしっかりと固めるひと幕もあった。彼は《謎めいた命令》で呪文を打ち消すと同時に《瞬唱の魔道士》を手札に戻し、再び《謎めいた命令》をフラッシュバックで使ったのだ。

 呪文の打ち消しからカードのドロー、パーマネントのバウンスまで、この強力な『ローウィン』のレアは、世界選手権トップ4ラウンドが行われるにつれて、打ち消し/タップを除くすべての組み合わせが使われた。中でも最も活躍したのは、シェンハーが決勝を争ったリード・デューク/Reid Dukeのオーラ・デッキから繰り出される、呪禁クリーチャーの群れに影響を与えられる能力だった。《謎めいた命令》はデュークのクリーチャーをタップしてライフ・レースを有利にし、また強力な族霊鎧を持つオーラをバウンスして、シェンハーは《至高の評決》で呪禁クリーチャーたちを流すことができた。脚光を浴びるのは、実際に勝利を決めた《稲妻》や《稲妻のらせん》など他のカードかもしれない。しかし、シェンハーが2勝目と3勝目を挙げるために用いたのは、《謎めいた命令》に他ならないのだ。

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Reid Duke(アメリカ) vs. Shahar Shenhar(イスラエル)

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