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【トピック】「PAX Prime2015」特派員記事:女性プレイヤーのための活動団体「Lady Planeswalkers Society」インタビュー

【トピック】「PAX Prime2015」特派員記事:女性プレイヤーのための活動団体「Lady Planeswalkers Society」インタビュー

by 堀川優一(文・写真)、水鳥あひる(イラスト)

2015.9.8

 アメリカ・シアトルで開催された大型ゲームベント「PAX Prime2015」、そこでは女性プレイヤーのための活動団体「Lady Planeswalkers Society(以下、LPS)」によるティーチングイベントも開催されていました。日本ではあまり有名な団体ではないですが、海外では知名度が高く積極的に活動を行っているようです。どういう活動をされているのか気になりますね。そこで団体の代表であるティファ・ロブレスさんにインタビューをしてきました。

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――まず、日本の皆さんに「LPS」について、お教えいただけますか?

ティファ: はじめのころは「女性もマジックを楽しむことができるのよ!」という女性プレイヤーのための活動団体でした。性別に関係なくカードショップで気軽にマジックをプレイできる環境づくりを目標に、4年前に発足した団体です。

――なぜそのような団体をつくろうと思ったのですか?

ティファ: かつて私は競技プレイヤーとしてマジックのグランプリなどに参加していたんです。対戦で男性のプレイヤーとあたると「あぁ、相手は女性だから強くないな」といったことが態度に出る方が少なくなかったんです......、男性のスタッフでもそのような態度をとる方もいて......。友人の女性プレイヤーにその話をすると、私と同じ経験をしたという方が多くいたんです。それで、こういった状況は良くないなと思い、女性プレイヤーを応援するような団体を発足しました。

――そのような方もいるなんて、悲しいことですね......。発足後、具体的にはどの様な活動をされているのでしょうか?

ティファ: はじめに行なったのは、近所にあるカードショップの店長に女性や初心者に向けたティーチングイベントを行いたいと話をしたことでした。快く受け入れてくれて、それが活動のスタートとなりました。現在も、その店舗や外部のイベントでのティーチングなどを行っています。

――ティーチングでは、どんなことをやっているんですか?

ティファ: 初心者が楽しめるようにと考え、はじめは「ハーフデッキ(初心者向け30枚デッキ)」での講習。そこから「エントリーセット」やリミテッド戦などでプレイ経験を重ね、最後は自分たちでデッキをつくって戦えるようになるまで、ステップアップできるティーチングを行っています。

――なるほど。まさに、グランプリや競技イベントでも戦える力を養えるティーチングと言った感じですね。現在では、何名くらいの方がティーチングに参加されているのでしょうか?

ティファ: 多いときは40名以上がいますね。

――40名ですか!? それはすごいですね。参加できるのは、女性だけですか?

ティファ: いえいえ、男性も女性も参加可能ですよ。ティーチングのイベントには、女性だけでなく男性やこどもたちもたくさん参加しています。マジックは男性も女性も関係なく楽しめるものです。現在、LPSのスタッフにも男性がたくさんいますよ。

――団体の名前に「レディース」とあるので、私はてっきり女性だけの団体かと思っていましたが、男性もスタッフにいるのですね?

ティファ: そうですね。最初は女性のスタッフばかりでしたが、活動を続けていくうちに男性からも理解を得ることができました。男女ともにマジックを楽しめる環境をつくろうと私達の活動に参加してくれる男性も多くいます。

――それは素晴らしいことですね。現在、LPSはどれくらいの規模なんですか?

ティファ: ブラジルやカナダ、イギリスやオーストラリア、スウェーデンなど世界中に60グループほどあります。

――そんなにたくさんの場所に! 団体の代表の立場から男性プレイヤーに気をつけてほしいことはありますか?

ティファ: 言葉づかいでしょうか。

――言葉づかいですか?

ティファ: どうしてもカードショップは、男性の世界という感じで、男性は意識していないと思うのですが、女性の前なら普段は使わないような言葉をつかう男性プレイヤーが多かったです。その雰囲気が少し女性プレイヤーには入りにくいなと感じています。

――なるほど、男子校のような雰囲気のカードショップも確かにあるかもしれませんね。現在はLPSの活動を通じて何か変化はありましたか?

ティファ: 女性だけでなく男性からアドバイスをもらうことで、女性プレイヤーの人数がより多くなりました。また、環境やマナーが向上したことで、こどもたちや多くの新規のプレイヤーがマジックを楽しめるようになったのではないかなと思います。

――それは、とても良いことですね! 日本でも女性男性関わらず、新しいプレイヤーが入りやすい環境が作れたらと思います。この度は、貴重なお時間をいただきありがとうございます。

ティファ: こちらこそ、ありがとうございます。


 「PAX Prime2015」では、多くの女性プレイヤーがマジックのイベントに参加している場面が見受けられました。私も「PAX Prime2015」でハーフデッキで対戦をする初心者向けイベントに参加しましたが、対戦相手の3分の1~半分が女性のプレイヤーでした。日本ではなかなか見ることのできない光景です。

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 また同会場では、LPSのメンバーによるティーチングイベントも行われていたのですが、ティファさんの言うとおり、LPSのスタッフには男性も多く、ティーチングも女性のためというよりは老若男女問わず楽しめる雰囲気でした。

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 LPSは「皆がマジックを楽しくプレイできる環境をつくろう!」という目標をもつ団体でしたが、この機会に私たちも自分たちのプレイ環境について改めて考えてもいいかもしれませんね。

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