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【観戦記事】 第14回戦:Reid Duke(アメリカ) vs. Kelvin Chew(シンガポール)

【観戦記事】 第14回戦:Reid Duke(アメリカ) vs. Kelvin Chew(シンガポール)

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Meghan Wolff / Tr. Tetsuya Yabuki

2017年10月7日

原文はこちら

リード・デューク/Reid Duke(世界ランキング4位/ティムール・エネルギー) vs.ケルヴィン・チュウ/ Kelvin Chew(世界ランキング11位/青黒コントロール)

 世界選手権2017も予選ラウンド最終戦を迎えた。ウィリアム・ジェンセン/William Jensenが他のプレイヤーと3勝もの差をつけてトップを独走する圧倒的な活躍を見せ、日曜日のトップ4入賞を確定させている今、他のプレイヤーで残る3つの席を争う状況だ。ここでの勝利は大きなチャンスを意味する。優勝トロフィーを掲げ、マジック最大規模の賞金と世界選手権王者のタイトルを獲得するための最後の戦いに挑めるのだ。

 ここでは、アメリカのリード・デュークとシンガポールのケルヴィン・チュウが最後の席を求めて争う。チュウはここで敗北してもトップ4入賞の目は残るが、デュークにはここでの勝利が絶対に必要だ。勝利してもトップ4入賞が確定するわけではないものの、勝てばチャンスが生まれる。

 しかし彼らの姿を見ると、そんなに切羽詰った状況であるとはとても思えない。ここで相対する両者は、どちらも世界随一の冷静さを持つ洗練されたプレイヤーなのだ。

「僕のチームメイトをふたりとも倒したそうだね」 ライブラリーをシャッフルしながら、デュークが声をかけた。

 この発言は、仲の良いチームメイトのオーウェン・ターテンワルド/Owen Turtenwaldとウィリアム・ジェンセン/William Jensenが倒されたこと(第13回戦で今大会のジェンセンに初めて土をつけたのがチュウだ)に対して言っただけではない。デュークは、彼らとデッキリストを共有しているのだ。チュウは彼ら3人のデッキに対してここまで2勝しており、それはデュークにとって良い知らせではなかった。

 デュークは昨シーズン後半から「ティムール・エネルギー」を好んで使用しており、このデッキはローテーション後も中心的なカードを失っていない。粘り強く戦えるさまざまな脅威を少量の打ち消し呪文で支える「ティムール・エネルギー」は、ここ最近も依然として恐ろしい勝率を誇る強力なデッキであることを証明してきた。

 一方のチュウが使用するデッキは、今大会で大きな活躍を見せている《アズカンタの探索/Search for Azcanta(XLN)》をカード・アドバンテージ源に据えた新型の「青黒コントロール」だ。大量の除去と打ち消し呪文で対戦相手の脅威に対応しながらゲームをコントロールし、《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》や《スカラベの神/The Scarab God(HOU)》で勝負を決める戦略をとっている。

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ケルヴィン・チュウはここで負けてもトップ4入賞の目はある。一方のリード・デュークは、ここで勝って初めてタイブレークのチャンスが生まれる。

ゲーム展開

 第1ゲーム序盤は、デュークが繰り出すクリーチャーすべてにチュウが解答する展開になった。《導路の召使い/Servant of the Conduit(KLD)》には《致命的な一押し/Fatal Push(AER)》、《つむじ風の巨匠/Whirler Virtuoso(KLD)》には《不許可/Disallow(AER)》、《栄光をもたらすもの/Glorybringer(AKH)》には《霊気溶融/Aether Meltdown(KLD)》。

 チュウにプレッシャーを与えられる戦線を構築するのに苦労するデュークだが、まだ心中は穏やかだ。チュウはドロー呪文を唱えておらず、少なくともリソースは確実に減っている。

 しかし7ターン目、チュウが《アズカンタの探索/Search for Azcanta(XLN)》をプレイすると、彼の操る新型コントロール・デッキのドロー・エンジンが機能し始めた。デュークのライフを脅かしはしないものの、チュウは大きなプレッシャーをかけていく。デュークは圧倒的なカード・アドバンテージの差をつけられる前に勝負を決めなくてはならない。

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予選ラウンドで「桃園の契り」のメンバーふたりを破ってきたチュウ。ここで最後の3人目も倒すのだろうか?

 《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》を打ち消そうとチュウが繰り出した《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》に、デュークは《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》を当てた。次の《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》に対してもチュウは《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》を差し向けたが、今度は《暗記/Commit(AKH)》を受けてライブラリーの上から2番目に送られてしまう。デュークは《ならず者の精製屋/Rogue Refiner(AER)》を通しただけでなく、チュウが解答を求めて《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin(XLN)》の能力を起動すれば《奔流の機械巨人/Torrential Gearhulk(KLD)》をライブラリーの一番下へ送らなければならない状況を作り出したのだ。

 こうして、デュークは盤面に合計7点分の攻撃力を用意し、チュウのライフを一気に削り始めた。続くターンには《栄光をもたらすもの/Glorybringer(AKH)》も追加して解答を迫る。チュウは《水没遺跡、アズカンタ/Azcanta, the Sunken Ruin(XLN)》の能力を起動。しかし4枚の中に解答はなく、彼はカードを片付けることになった。

 第2ゲームは、チュウとデュークの両者ともマリガンを喫した。デュークは6枚の手札をキープしたが、チュウは満足のいく手札を得られず初手を5枚に減じる。そして3枚目の土地を置いたのちに、彼の土地は止まった。デュークは4ターン目に《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》を着地させ、その忠誠度を着実に伸ばしていく。

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落ち着いたプレイを崩さないデューク。決勝ラウンド進出に向けた戦いに集中する。

 それでもなお、限られたリソースでデュークの繰り出す脅威を対処していったチュウだが、デュークの足元を崩すには至らなかった。《逆毛ハイドラ/Bristling Hydra(KLD)》を《本質の散乱/Essence Scatter(AKH)》で対処し、《反逆の先導者、チャンドラ/Chandra, Torch of Defiance(KLD)》も「奥義」を使われる前に《ヴラスカの侮辱/Vraska's Contempt(XLN)》で退場させたものの、2体の《栄光をもたらすもの/Glorybringer(AKH)》がチュウに逃れえぬ運命を突きつけ、彼はついに右手を伸ばすことになったのだった。

 この勝利で、デュークはマッチ・ポイント27点を獲得。トップ4の席のうち残る3席を争う4人に入った。人事は尽くした。あとは天命を待つのみだ。

デューク 2-0 チュウ

 しかし不幸にもわずかにオポネント・マッチ・ウィン・パーセンテージが足りず、この世界選手権2013の準優勝者は今大会5位という結果に終わった。再びあと一歩のところで世界選手権王者のタイトルを逃したデュークは、また次の戦いに挑むことになるのだった。


Reid Duke - 「ティムール・エネルギー」
世界選手権2017 / スタンダード (2017年10月6~8日)
4 《森》
1 《島》
2 《山》
4 《植物の聖域》
1 《隠れた茂み》
3 《根縛りの岩山》
3 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《牙長獣の仔》
4 《導路の召使い》
4 《ならず者の精製屋》
4 《つむじ風の巨匠》
3 《逆毛ハイドラ》
3 《栄光をもたらすもの》

-クリーチャー(22)-
4 《霊気との調和》
2 《マグマのしぶき》
4 《蓄霊稲妻》
2 《本質の散乱》
1 《削剥》
2 《慮外な押収》
1 《暗記+記憶》

-呪文(16)-
2 《奔流の機械巨人》
1 《チャンドラの敗北》
4 《否認》
1 《削剥》
2 《人工物への興味》
1 《霊気圏の収集艇》
1 《至高の意志》
1 《天才の片鱗》
1 《慮外な押収》
1 《反逆の先導者、チャンドラ》

-サイドボード(15)-
Kelvin Chew - 「青黒コントロール」
世界選手権2017 / スタンダード (2017年10月6~8日)
7 《島》
8 《沼》
4 《異臭の池》
4 《水没した地下墓地》
1 《水没した骨塚》
1 《進化する未開地》
1 《廃墟の地》

-土地(26)-

3 《スカラベの神》
2 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー(5)-
4 《致命的な一押し》
4 《本質の散乱》
3 《検閲》
2 《霊気溶融》
2 《アズカンタの探索》
3 《不許可》
2 《本質の摘出》
2 《至高の意志》
4 《天才の片鱗》
3 《ヴラスカの侮辱》

-呪文(29)-
3 《才気ある霊基体》
1 《豪華の王、ゴンティ》
4 《強迫》
2 《否認》
1 《アルゲールの断血》
2 《本質の摘出》
1 《バントゥ最後の算段》
1 《大災厄》

-サイドボード(15)-

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