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【観戦記事】 準々決勝ステージ1:Martin Jůza(チェコ) vs. Eduardo Sajgalik(カナダ)

【観戦記事】 準々決勝ステージ1:Martin Jůza(チェコ) vs. Eduardo Sajgalik(カナダ)

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Mike Rosenberg / Tr. Tetsuya Yabuki

2017年2月5日

原文はこちら

マーティン・ジュザ/Martin Jůza(ジャンド「エネルギー」アグロ) vs. エドゥアルド・サイガリク/Eduardo Sajgalik(マルドゥ「機体」)

 準々決勝ステージ1、この試合で対峙する両者はどちらもプロツアーの常連であり、今回のトップ8入賞はそれぞれのチームを牽引する大きな一歩となった。

 マーティン・ジュザは、これで自身3度目のプロツアー・トップ8入賞を果たした。2回と3回の間にはプレイヤーたちからの評価を築く上で大きな違いがあり、特に殿堂顕彰の投票に影響を与える。ジュザはこれまで長きにわたって安定した成績を残しており、世界中のイベントで活躍する姿から常に殿堂顕彰の話題に上がっていた。今日この舞台に立ったことで、その話題は一層盛り上がることだろう。

 サイガリクは、17度目のプロツアーで2度目の決勝ラウンド進出。その事実は、プロツアー・トップ8入賞がいかに困難なことなのかを物語っている。それでも彼は長きに渡る挑戦のすえにプロツアー『ラヴニカへの回帰』以来のトップ8入賞を果たした。さらに驚くべきことに、彼はプロツアーへの出場権が確約されるプロ・プレイヤーズ・クラブの「ゴールド」レベル以上に一度もなったことがないのだ。

 にも関わらず彼はプロツアーへ出場し続け、常に安定した成績を収めて開花のときを待ち続けた。重ねた努力はきっと、今シーズンで結実するだろう。たとえ何が起きようと、シーズン終了までに「ゴールド」レベルになるという彼の目標は果たされるはずだ。そしてそのときが来れば、彼はさらなる偉業を成し遂げることだろう。

 もうひとつの試合を待つ間、テーブルを挟む両者は今大会に向けての練習中にあった笑い話を披露し合った。それから、ここ10年ほどのプロツアーの思い出を語り合う。ともにプロツアー常連のベテランであるふたりはトーナメントでの体験を共有し、そして話題は重大な内容に移った――「眠くなってきたな」と。パウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/Paulo Vitor Damo da Rosaとヤーン・クサンドル/Jan Ksandrによるもうひとつの試合が進行する中、両者はカメラが回り込んでくるのを待っていた。

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プロツアーという大会と日曜日の決戦をよく知る、マーティン・ジュザ(写真右)とエドゥアルド・サイガリク(同左)。

「今日の最大の目標は」と、ジュザが口を開いた。「決勝戦をマルドゥの同系戦にしないことだ」

「そりゃ共感できないな」サイガリクは笑顔で答えた。

ゲーム展開

 サイガリクが《模範的な造り手》を繰り出し、対するジュザは《牙長獣の仔》を盤面へ。サイガリクは続けて《キランの真意号》を展開し、パワー3となった《模範的な造り手》でジュザにダメージを与える。ジュザは《牙長獣の仔》で反撃し「エネルギー・カウンター」を2個得ると《屑鉄場のたかり屋》を戦線に加えた。

 サイガリクも《屑鉄場のたかり屋》を繰り出すとそれを《キランの真意号》へ「搭乗」させ、2体の攻撃でジュザのライフは早くも残り10点。しかしジュザも反撃する他に選択肢はなかった。しばらく考えたすえに《牙長獣の仔》を強化せず攻撃へ送り出し、さらにふたつの「エネルギー・カウンター」を獲得。サイガリクのライフは残り13点へ。サイガリクはターンを終了したジュザに《致命的な一押し》と《無許可の分解》を見せ、一気に残りライフを奪い去ったのだった。

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サイガリクのデッキは、強力な新カード《致命的な一押し》を含め暴力的なまでに優れた呪文を擁している。

「そっちも悪い手札じゃなかったけどな」と、サイガリクは頷いた。両者は第2ゲームへの準備を進める。

 2分ほど――もうひとつの試合の第2ゲームが決着するまでの時間――の小休止を経て、カメラが再び戻ってきた。両者は初手を吟味し、キープを宣言する。ジュザは《霊気との調和》でマナを安定させ、サイガリクは再び《模範的な造り手》でゲームを始めた。そこへ《スレイベンの検査官》が2枚続くと、《模範的な造り手》が序盤のリードをサイガリクへもたらした。

 3ターン目、サイガリクは《経験豊富な操縦者》を繰り出し占術に頭を悩ませた。最終的に2枚ともライブラリーの一番下へ送ると、《スレイベンの検査官》2体と《模範的な造り手》で攻撃し、ジュザのライフを残り12点に落とす。ジュザは「エネルギー・カウンター」を2個消費して《緑地帯の暴れ者》を戦場に着地させると、《キランの真意号》へ「搭乗」し《不屈の追跡者》とともに攻撃。《不屈の追跡者》は《経験豊富な操縦者》と相討ちになり、サイガリクのライフも残り12点となった。ジュザは戦闘後に《牙長獣の仔》を追加し、ターンを渡した。

 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の「紋章」がサイガリクの軍勢に力を与えた。強烈な攻撃を受けたジュザの残りライフは4点に。

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ジュザが組み上げた『カラデシュ』ブロックの「エネルギー」を用いたシナジー満載のユニークなデッキは、彼の3度目のプロツアー・トップ8入賞を支えた。

 ターンを迎えたジュザは《通電の喧嘩屋》で《キランの真意号》へ「搭乗」し、4点で攻撃。盤面には《緑地帯の暴れ者》と《牙長獣の仔》を残し、《霊気拠点》も立たせて守りの構えを作る。複雑な盤面に、ジュザの取り得る対応も様々。サイガリクは多くの選択肢に直面した。そして安全を取った彼は《模範的な造り手》のみで攻撃した。《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》の「紋章」によって4/3となった《模範的な造り手》の攻撃を通せば致命打であり、ジュザに対応を迫った形だ。ジュザは「エネルギー・カウンター」を2個消費して《牙長獣の仔》を強化し、相討ちに向かわせた。サイガリク側も繰り出せる手は多くなく、《経験豊富な操縦者》をプレイして占術を行うと、「手掛かり」を生け贄に捧げられるようマナを残してターンを終えた。

 反撃に出たジュザだが、《致命的な一押し》がその勢いを止めた。そして《無許可の分解》を絡めた攻撃でサイガリクがゲームを奪うと、両者はサイドボーディングに入ったのだった。

 そして迎えた第3ゲーム、これがこの試合の最終ゲームとなった。サイガリクの初手は決して猛烈な勢いのあるものではなく、両者はお互いに繰り出す脅威を除去で交換していった。しかしジュザの《緑地帯の暴れ者》は序盤に機能せず、土地不足にも悩まされた彼はサイガリクの《キランの真意号》と《耕作者の荷馬車》へ対抗できなかった。

 《無許可の分解》を立て続けに放ってなんとかゲームを維持したジュザだったが、土地を一向に引き込めず、その間にサイガリクの軍勢は攻撃を続けた。ジュザが右手を伸ばすまでに、時間はかからなかった。

エドゥアルド・サイガリクがマーティン・ジュザを3連勝で破り、準々決勝ステージ2へ進出!

Martin Juza - 「ジャンド・エネルギー・アグロ」
プロツアー『霊気紛争』 スイスラウンド6位 / スタンダード (2017年2月3~5日)
4 《森》
2 《山》
1 《沼》
4 《獲物道》
1 《燃えがらの林間地》
4 《花盛りの湿地》
4 《霊気拠点》

-土地(20)-

4 《緑地帯の暴れ者》
4 《牙長獣の仔》
4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《通電の喧嘩屋》
2 《不屈の追跡者》
1 《ピーマの改革派、リシュカー》

-クリーチャー(19)-
4 《霊気との調和》
2 《ショック》
2 《蓄霊稲妻》
4 《無許可の分解》
3 《キランの真意号》
2 《高速警備車》
3 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《生命の力、ニッサ》

-呪文(21)-
2 《不屈の追跡者》
3 《新緑の機械巨人》
4 《致命的な一押し》
1 《ショック》
2 《領事の旗艦、スカイソブリン》
1 《反逆の先導者、チャンドラ》
2 《生命の力、ニッサ》

-サイドボード(15)-
Eduardo Sajgalik - 「マルドゥ機体」
プロツアー『霊気紛争』 スイスラウンド7位 / スタンダード (2017年2月3~5日)
3 《平地》
4 《感動的な眺望所》
4 《秘密の中庭》
4 《尖塔断の運河》
4 《産業の塔》
3 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《スレイベンの検査官》
4 《模範的な造り手》
1 《発明者の見習い》
4 《屑鉄場のたかり屋》
4 《経験豊富な操縦者》
2 《模範操縦士、デパラ》

-クリーチャー(19)-
4 《致命的な一押し》
1 《発火器具》
4 《無許可の分解》
4 《キランの真意号》
3 《耕作者の荷馬車》
3 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-呪文(19)-
2 《呪文捕らえ》
2 《断片化》
2 《ショック》
3 《金属の叱責》
2 《苦い真理》
1 《空鯨捕りの一撃》
2 《燻蒸》
1 《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》

-サイドボード(15)-

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