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(翻訳記事)第2回戦「黄金夜か栄光か?」Gabriel Nassif(フランス) vs. Elie Pichon(フランス)

(翻訳記事)第2回戦「黄金夜か栄光か?」Gabriel Nassif(フランス) vs. Elie Pichon(フランス)

Josh Bennett / Tr. Yusuke Yoshikawa

原文はこちら

Gabriel Nassif(白青赤コントロール) vs. Elie Pichon(リアニメイター)

 プロツアー・アヴァシンの帰還の第2回戦は、フランス勢同士のマッチアップとなった。片や、殿堂顕彰者であり生ける伝説、ガブリエル・ナシフ/Gabriel Nassif。片や、2010年の年間最優秀新人賞をマティアス・ハント/Matthias Hunt と最後まで争った(プロツアー・アムステルダムの3位が特に効いた)エリー・ピション/Elie Pichon だ。

 今回のイベントに向けて、ナシフが長年組んできたスーパーチーム(ナシフ、フィンケル/Jon Finkel、ブッディ/Kai Budde を擁するチームを他に何と呼ぶ?)は、スター・シティ・ゲームズの旗のもとに集い、チーム「SCG Black」となった。彼らは《捨て身の狂乱/Desperate Ravings(ISD)》の引き増し力によって広範囲の除去一式を運用する白青赤のコントロールデッキを持ち込んできた。ピションが用いるのは、有用な人間を多数活用し、それらで墓地を満たし、《栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise(AVR)》で一気に戻すことを狙った、一見すると奇妙な組み合わせのデッキだ。


《黄金夜の刃、ギセラ》か《栄光の目覚めの天使》か? ガブリエル・ナシフとエリー・ビションはともにゲームを一発で変える力を持つ天使をそれぞれのデッキに詰め込んでいる。

ゲーム1

 ナシフはマリガンから6枚をキープした。ピションのデッキは、《断崖の避難所/Clifftop Retreat(ISD)》と《進化する未開地/Evolving Wilds(DKA)》のためにゆっくりとした立ち上がりになった。遅れてきた《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》が《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger(AVR)》(《沼/Swamp(ALA)》を持ってきた)で2/2に成長し、3マナアンタップ状態のナシフに攻撃していく。ナシフは《捨て身の狂乱/Desperate Ravings(ISD)》を唱え、《枷霊/Fettergeist(AVR)》を失うと、ライフを18点に減らした。

 ピションのクリーチャーに直面しながらも、ナシフは4枚目の土地を置くと《材料集め/Amass the Components(AVR)》のためにタップアウトした。ピションはこれをとがめることができず、素早い対応を求めようにも《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》と《グリセルブランドの信奉者/Disciple of Griselbrand(ISD)》を追加することしかできない。ナシフはアンタップして《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》を盤面に送り、《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》を封じる。ここで留意すべきは、ピションのクリーチャーが《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》に向かっても、忠誠度1が残ることだ。ピションはきまり悪そうに忍び笑いを漏らしながら、《大聖堂の聖別者/Cathedral Sanctifier(AVR)》を送ってターンを返した。

 ナシフは取り得る選択肢を熟考した上で、《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》でピションの《断崖の避難所/Clifftop Retreat(ISD)》を縛りながら《終末/Terminus(AVR)》をキャストした。盤面が一掃され、プレインズウォーカーが残り、ライフは安全圏で手札はカードであふれている。何もかもがナシフの優位を示していた。《グリセルブランドの信奉者/Disciple of Griselbrand(ISD)》のおかげでピションのライフは30を超えているが、あまり意味のないことのように思われた。

 ピションは戦線の存在感を再構築しようとするが、何も起きなかった。《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》をおびやかそうにも、ナシフは除去を準備していた。すぐ後に《孤独な亡霊/Lone Revenant(AVR)》がナシフの陣営に追加され、ピションは《根囲い/Mulch(ISD)》で《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を墓地に落としながら、チャンプブロックで時間を稼ぐための《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》を送る。ナシフは《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》でさらに盤面を加熱させる。ピションは《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》を「人間」で置き、《霊誉の僧兵/Geist-Honored Monk(ISD)》をキャスト。これは《孤独な亡霊/Lone Revenant(AVR)》をチャンプブロックし、2体のスピリット・トークンが残された。ナシフは《枷霊/Fettergeist(AVR)》をキャストしてターンを終了。

 今度は「天使」宣言の《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》から、ピションは《栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise(AVR)》をキャストすることで筋書きをひっくり返した。突如として、彼の盤面は8/8の《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》、同サイズの《霊誉の僧兵/Geist-Honored Monk(ISD)》、ナシフのクリーチャーを捕らえた2体の《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》で埋め尽くされた。


《栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise(AVR)》がピション有利に戦況をひっくり返した。

 ナシフはドローし、さらに掘り進み、絶望しながらも《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage(AVR)》で2枚を引いた。しかし、そこでも《終末/Terminus(AVR)》は引けなかった。ピションはクリーチャーの心配をしながらも、《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》たちを残して攻撃に向かわせた。ナシフは《収穫の火/Harvest Pyre(ISD)》を使い、《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》を《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》から解放した。彼女は巨大な《教区の勇者/Champion of the Parish(ISD)》をブロックし、《孤独な亡霊/Lone Revenant(AVR)》が《グリセルブランドの信奉者/Disciple of Griselbrand(ISD)》を食った。《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》のおかげで、ブロックできなかったクリーチャーの攻撃を受けながらも、ナシフはライフ4で生き残った。

 彼はアンタップし、《霊誉の僧兵/Geist-Honored Monk(ISD)》を凍らせつつ、もう1体の《悪鬼の狩人/Fiend Hunter(ISD)》を《火柱/Pillar of Flame(AVR)》で除去して《枷霊/Fettergeist(AVR)》を取り戻した。不安はまだあるものの、ナシフはふたたび安全を取り戻した。数ターンに渡り、彼らはドロー・ゴーを繰り返した。当然ながら、2枚の《僻地の灯台/Desolate Lighthouse(AVR)》によって、盤面はナシフの側に傾いていった。ピションの《堀葬の儀式/Unburial Rites(ISD)》は《捨て身の狂乱/Desperate Ravings(ISD)》からの《雲散霧消/Dissipate(MIR)》に遭った。《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》は2枚目の《終末/Terminus(AVR)》を引き出した。


《終末/Terminus(AVR)》は人間の復活を目論むデッキへの、強固な回答だ。

 時計がスローダウンしていく中で、ピションはまだライフ40を保っていた。《小悪魔の遊び/Devil's Play(ISD)》がこのうち15点を削り、その後ナシフは2枚目の《黄金夜の刃、ギセラ/Gisela, Blade of Goldnight(AVR)》を見つけた。残りのマナで《小悪魔の遊び/Devil's Play(ISD)》をフラッシュバックし、ダメージは倍になって12点になった。ピションはこちらも2枚目の《栄光の目覚めの天使/Angel of Glory's Rise(AVR)》を見つけたが、彼のクリーチャー群はライブラリーの底に行ってしまっていた。ナシフはもう1枚の《小悪魔の遊び/Devil's Play(ISD)》を墓地に置いており、これで勝負を決めた。

ガブリエル・ナシフ 1-0 エリー・ピション

ゲーム2

 たった9分しか時間が残されていなかったことにより。不穏な騒ぎが引き起こされた。双方のプレイヤーはサイドボードに時間を費やし、特にナシフは残り時間をどう使うかに悩んでいた。

 ナシフは不満足な7枚を引き、しぶしぶそれをライブラリーに戻した。6枚も良くなかった。5枚もまた。彼が4枚の手札へとシャッフルをしている間にも時間は費やされた。ナシフの第2ターンの間に、時間切れとなった。ピションは何とかして引き分けに持ち込もうにも、残されたのは追加ターンだけになった。彼には《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》と「天使」の《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》があった。ナシフが3枚目の土地を置いてターンを返したところに、終了フェイズにピションは《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を唱えた。

 ナシフはこれを《雲散霧消/Dissipate(MIR)》すべく3マナをタップし、ピションが《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》の有色マナを使うかどうかの宣言をはっきりしていないと指摘した。

 ピションは信じられないというようにナシフを見やった。テーブルジャッジがやってきてルーリングを説明する前に、ナシフは主張を取り下げた。

 大した問題ではなかった。ピションは致死ダメージを与えるほどにはクリーチャーを持っておらず、第2ゲームは引き分けに終わった。

ガブリエル・ナシフ 1-0 エリー・ピション


Gabriel Nassif / 白青赤コントロール
プロツアー:アヴァシンの帰還・バルセロナ(イニストラード・ブロック構築)
5 《島》
4 《山》
3 《平地》
4 《硫黄の滝》
4 《断崖の避難所》
2 《僻地の灯台》
4 《進化する未開地》

-土地(26)-

3 《枷霊》
1 《孤独な亡霊》
2 《黄金夜の刃、ギセラ》

-クリーチャー(6)-
2 《終わりなき休息の器》
4 《火柱》
1 《収穫の火》
1 《燃える油》
4 《捨て身の狂乱》
1 《熟慮》
1 《硫黄の流弾》
1 《雲散霧消》
3 《材料集め》
4 《終末》
2 《小悪魔の遊び》
1 《忌むべき者のかがり火》
3 《月の賢者タミヨウ》

-呪文(28)-
1 《士気溢れる徴集兵》
1 《墓場の浄化》
1 《信仰の盾》
1 《古えの遺恨》
1 《天啓の光》
1 《燃える油》
1 《轟く激震》
3 《雲散霧消》
1 《獄庫》
1 《大物潰し》
1 《魔女封じの宝珠》
1 《大天使の光》
1 《冒涜の行動》

-サイドボード(15)-
Elie Pichon / リアニメイター
プロツアー:アヴァシンの帰還・バルセロナ(イニストラード・ブロック構築)
4 《森》
1 《山》
2 《平地》
1 《沼》
4 《魂の洞窟》
3 《森林の墓地》
3 《断崖の避難所》
1 《大天使の霊堂》
4 《進化する未開地》

-土地(23)-

4 《アヴァシンの巡礼者》
3 《大聖堂の聖別者》
1 《教区の勇者》
1 《グリセルブランドの信奉者》
3 《国境地帯のレインジャー》
3 《悪鬼の狩人》
4 《高原の狩りの達人》
4 《霊誉の僧兵》
3 《栄光の目覚めの天使》

-クリーチャー(26)-
3 《信仰無き物あさり》
3 《根囲い》
3 《堀葬の儀式》
2 《冒涜の行動》

-呪文(11)-
1 《大聖堂の聖別者》
3 《修復の天使》
4 《忌まわしきものの処刑者》
1 《墓場の浄化》
2 《魔女封じの宝珠》
2 《払拭の一撃》
1 《冒涜の行動》
1 《大天使の霊堂》

-サイドボード(15)-

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