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(特集記事)イニストラード・ブロック構築のプレインズウォーカーたち

(特集記事)イニストラード・ブロック構築のプレインズウォーカーたち

Josh Bennett / Translated by Kenji Tsumura

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 もしもあなたがこの環境の脈動をより深く知りたいのであれば、このゲームで最も強力なカードタイプである「プレインズウォーカー」を調べるといいだろう。会場を見渡してみると、《悪鬼の血脈、ティボルト/Tibalt, the Fiend-Blooded》の姿こそ見受けられなかったものの、複数枚の《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》、少数の《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad》の存在を確認することができた。しかしながら、多くのプレイヤーに救済者と評される「プレインズウォーカー」は《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》と《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage》である。

 彼女が「アヴァシンの帰還」のカードリストに載るやいなや、プレイヤーたちはこの神河からやってきた月の賢者を使って何ができるかに心を躍らせた。

 《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage》はPatrick Chapinがデザインした「青白赤コントロール」デッキに居場所を見つけた。長きにわたって強力な効果(誰か《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum》を持ってきてくれないか?)を愛してきたChapinは、我々の期待通り新しい青きプレインズウォーカーを大げさにこう表現してくれた。


「彼女に何ができるのかだって?何でもできる?何でもできるってどういうことさ?」
- Patrick Chapin

 私は彼に詳細を尋ねた。

「彼女は永続的な除去呪文だ。彼女が戦場にいる間、彼女は君の対戦相手に普段よりも多くのことを強いる。さらに彼女はそれだけにとどまらず、君の障壁になりえるクリーチャー以外の問題、例えば《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run》のようなカードをも解決してくれる。」

「彼女は明確な勝ち手段でもある。一度最終奥義を起動できたのなら、あとは対戦相手めがけて《火柱/Pillar of Flame》を10回キャストするだけさ。」

「ふたつ目の能力は確かにほとんど使わない。だけどこの能力を使う機会があることも確かだよ。」

 私はゲーム展開の速い「イニストラード・ブロック構築」において、5マナの「プレインズウォーカー」は使用に堪えうるのかと彼に尋ねてみた。

「確かにこの環境は速いけれども、我々のデッキには大量の除去呪文が含まれている。《月の賢者タミヨウ/Tamiyo, the Moon Sage》を解決させてゲームを支配するのはそんなに難しいことじゃないね。」

 もう一方の領域では、緑を基調とした多くのデッキで《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》がその才能を余すことなく発揮している。興味深いことに、彼の真価が発揮されるのはサイドボーディング後だと言われている。


《情け知らずのガラク》はこの週末のスター選手になったが、
意外なことに、彼のサイドボーディング後の仕事が評価されている。

 StarCityGames・Blackチームの名前の由来となった非公式のキャプテン、Sam Blackは、彼らの「Geists」デッキにおける《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》の役割を明確に指導してくれた。「彼は《悪鬼の狩人/Fiend Hunter》を除去するんだ。」彼は笑ってこう続けた。「この環境には小さなクリーチャーに頼ったデッキがいくつもあるけど、《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》はそこで良い働きをしてくれる。例えば黒いゾンビデッキ相手に彼を3ターン目に出すと、変身せずに《血の芸術家/Blood Artist》を除去することができ、その後その他のクリーチャーの除去にあてることができる。」

 Luis Scott-Vargasは彼らの「白緑人間」デッキにおいて、《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》は全く別の役割で活躍していると話してくれた。近くにいたOwen Turtenwaldが無表情で「彼は狼を出せるよ。」と冗談を言うと、LSVは肩をすくめ頷きながらこう続けた。「多くのデッキはサイドボーディング後にゲームスピードが落ちるが、そこで《情け知らずのガラク/Garruk Relentless》が必要になる。彼はゲームを先導する導き手になってくれるよ。俺たちはほぼ全てのマッチアップで彼をサイドインするけど、入れ替わるカードは毎回違うね。」

 この週末を支配するのは一体どの「プレインズウォーカー」なのか? 神河からやってきた支配者か、それとも毒された野生の狩人か? その答えをお見逃しなく。

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