マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

イベントカバレージ

(特集記事)アヴァシンの帰還における緑ドラフト戦略

(特集記事)アヴァシンの帰還における緑ドラフト戦略

Josh Bennett / Translated by Yusuke Yoshikawa

原文はこちら

 《信頼厚き腕力魔道士/Trusted Forcemage(AVR)》がどれほど強いかを知りたければ、ただの一度、プレイしてみるといい。このカードは誰もが認める緑のナンバーワン・コモンである。そこで私は、アヴァシンの帰還環境で緑をドラフトすることに懸けたプロたちの考え方を借りてみることにした。

《信頼厚き腕力魔道士》はアヴァシンの帰還のリミテッド環境で
緑の価値を決定づける一枚だ。

 はじめに私は、ジョニー・マジックに話を聞いてみることにした。ジョン・フィンケルはちょうど白緑デッキの構築作業を終えるところだった。

「緑をやるんだったら、最も大事なのはクリーチャの強固な基盤を固めることだな。これを見てくれ。」 彼はマナカーブの真ん中にある、3枚の《信頼厚き腕力魔道士/Trusted Forcemage(AVR)》と2枚の《花咲くもつれ樹/Flowering Lumberknot(AVR)》を指した。「こいつはすごいよ。こういった基盤があれば、デッキはうまく回るのさ。《花咲くもつれ樹/Flowering Lumberknot(AVR)》と《連携攻撃/Joint Assault(AVR)》はそれだけで相手をひっくり返せるよ。」

「基盤ができたなら、大事なのは弱点を埋めるようにすることだ。例えば、今回のドラフトでは、俺は《牙抜き/Defang(AVR)》を使っている。これはかなり良くないカードだが、デカい回避持ちへの回答になる。膠着した盤面を突破するために《奉仕へのいざない/Call to Serve(AVR)》も入れている。本当に欲しかったんだけど取れなかったのは《さまよう狼/Wandering Wolf(AVR)》だな。1回だけ見たけど、そのときは《信頼厚き腕力魔道士/Trusted Forcemage(AVR)》が一緒にあった。」

 私の訪問リスト、次に名前があったのは2010年のプロツアー・サンディエゴ王者のサイモン・ゴッツェンだ。

「この環境について言えるのは、速い、ということだ。だから緑は、マナ・カーブがすべてだ。《信頼厚き腕力魔道士/Trusted Forcemage(AVR)》をすべての中心にして、そこから建て増していく。特に、緑には1マナ圏が必要だと思っていて、《戦墓の随員/Diregraf Escort(AVR)》でもいいくらいだ。攻撃的なデッキは実にそれに対して弱い。《クルーインの打撃者/Kruin Striker(AVR)》や《スレイベンの勇者/Thraben Valiant(AVR)》をプレイしてきても、それと交換になるだけだ。それを理由として、私は赤をドラフトするときも《熱血漢の聖戦士/Fervent Cathar(AVR)》が好みではない。《暴動の首謀者/Riot Ringleader(AVR)》や《ハンウィアーの槍兵/Hanweir Lancer(AVR)》の方がずっといい。それと緑は2マナ圏に多少問題がある。《さまよう狼/Wandering Wolf(AVR)》しか本当に入れたいものがないからね。」

2マナ圏に選択の余地が少ないため、
《さまよう狼》は序盤のアクションを必要とする緑デッキにとってキーカードになる。

 私は彼のサイドボードに眠る《イラクサ豚/Nettle Swine(AVR)》について聞いた。「これをプレイしたいときもあるよ。でも、ここでもマナ・カーブを理由として、こいつは他の4マナ圏との競争になる。今回は、《ヘイヴングルの吸血鬼/Havengul Vampire(AVR)》《狂気の預言者/Mad Prophet(AVR)》《ドルイドの使い魔/Druid's Familiar(AVR)》と取れたからね。《ドルイドの使い魔/Druid's Familiar(AVR)》は本当にケタ違いだ、それでも入れたいカードが他にある。それはゲーム後半でより働くような、良質の攻撃的なクリーチャーだ。同じ理由で、私は《イチイの精/Yew Spirit(AVR)》をプレイしている。ここぞ、というときにやってくれるからね。」

 最後に、私は殿堂顕彰者にしてハンサムな悪魔、ブライアン・キブラーと話をした。ちょうど、彼の青緑デッキが対戦相手を骨抜きにしたところだった。

「俺にとって、緑は最高にインパクトのある色だな。一番好きなのは青だが、緑のコモンはどれも、あらゆるものに大きな影響を与えている。緑は早期のゲームを強いる。このことを頭に置いてデッキを構築するといい。つまり、青緑がベスト・コンビだってことだよ。緑で先制して、青でリードを保つのさ。」

「緑に行く理由は他にもあって、それはクリーチャーがデカいことだ。この環境には除去がほとんどないから、ファッティが好き放題走れるのさ。」 そこで私が《花咲くもつれ樹/Flowering Lumberknot(AVR)》に言及すると、彼は言葉を止めた。「《花咲くもつれ樹/Flowering Lumberknot(AVR)》なあ・・・あれは本当に振れ幅が大きいんだ。結魂持ちが少なくとも6枚は必要だが、俺は8枚はないと入れたくないね。複数出したときに、それぞれが組になるクリーチャーを必要とするのもキツい。他のカードと違って、使えるときに使えばいいものではない。3枚《花咲くもつれ樹/Flowering Lumberknot(AVR)》を入れたら、『2枚目以降は無駄カード』という条件下でカードを引くことになる。」

 私は、緑のコンバット・トリックについてどう考えているのかを彼に聞いた。「ああ、《連携攻撃/Joint Assault(AVR)》はすごくいいよ。でも他のも結構やるぜ。《天空捕え/Snare the Skies(AVR)》と《恐るべき存在/Terrifying Presence(AVR)》もデッキに入れるのは気にならないレベル。《防護の言葉/Sheltering Word(AVR)》はちょっと使用範囲が狭いかな、ちょっとメインデッキのカードじゃない。一度、しょうがなくメインデッキに入れたことがあったけど、これは《濃霧/Fog(MIR)》だな、と思ったからさ。」

 これで材料は揃った。この問題の肝は《信頼厚き腕力魔道士/Trusted Forcemage(AVR)》だ。早めに、頻繁にピックするのだ。しかし、その他の考慮すべき点をしっかり頭に置いておかないと、まとまりのあるデッキにならずに、結局紙の束ができてしまうことになるだろう。

前の記事: (ドラフトビューワー) プロツアー・アヴァシンの帰還 Draft 2 Pod 1 | 次の記事: (翻訳記事)第9回戦:気楽にやろうぜ
Antonino De Rosa(アメリカ) vs. Matthias Hunt(アメリカ)

プロツアー:アヴァシンの帰還・バルセロナ 一覧に戻る