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(翻訳記事)第13回戦:アメリカン・アイドルJon Finkel(アメリカ) vs. 清水 直樹(日本・大阪)

(翻訳記事)第13回戦:アメリカン・アイドルJon Finkel(アメリカ) vs. 清水 直樹(日本・大阪)

Nate Price / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru

原文はこちら

Jon Finkel(Geists) vs. 清水 直樹(Wolves and Angels)

 私は清水直樹が好きだ。

 ああ、そうだとも。

 彼についての考えを整理しておこう。まず、彼はよきプレイヤーだ。昨年、カバレージを務めた日本のイベントで、彼はそのすばらしいプレイで私を驚かせてくれたし、マジックのプレイに本当に情熱を注いでいた。また彼は私の「要注意日本人プレイヤー」リストと「過小評価されている日本人プレイヤー」リストの両方に名を連ねている。

 彼は夢見心地でフィーチャー・マッチのテーブルに現われた。テーブルに着くやいなや、彼は満面の笑みで「俺はラッキーだ! あのフィンケルと対戦できるんだ!」と言ってきたのだ。こんなことを言う人はそういるものではない。というか、普通はいない。私は笑いながら、彼にその理由を聞いた。「ジョン・フィンケルは雑誌で見ただけなんだ! 対戦できるし、そっちにはカイ・ブッディもいるんだよ!?」 隣のフィーチャー・マッチ席にいるカイ・ブッディとトメク・ペドラコウスキーを示した。彼はフィンケルが近づいてくると笑みを浮かべ、自己紹介をして握手を求めた。フィンケルは微笑み、席に着くと、ドラフトがどうだったかと雑談を始めた。


ジョン・フィンケルと対戦できることを喜ぶ数少ないプレイヤーである清水直樹

 しかし、手札を引くと、清水の顔からすっと笑いが消え、真面目な顔つきに変わる。もちろん、偶像と対峙していることに興奮しているのは変わらないだろうし、実際彼の対戦相手は未来から送り込まれた最強のマジック・マシーンなのかもしれない。しかし、清水にはやらなければならないことがあり、今こそ対戦の時なのだ。

ゲーム1

 清水はマリガンして6枚からスタート。フィンケルは《アヴァシンの巡礼者》で先制し、さらにスピリットを宣言した《魂の洞窟》から《聖トラフトの霊》を呼び出した。清水は何もせず、フィンケルは次のターンにさらに攻撃して清水はただダメージを受けるのみだった。残りライフが13点になった清水だが、やはり土地を出すだけで何も出来ずにターンを返す。この時点でゲームの勝敗は決まったように見えた。フィンケルが《高まる残虐性》を使って《聖トラフトの霊》を強化すると、清水は進退窮まった。

 清水は思慮深いたちで、そう簡単に感情をあらわにするタイプではない。彼は《アヴァシンの巡礼者》を怒れる聖職者の前に出し、《修復の天使》を使って生き延びさせるも、聖トラフトの天使に殴られて残りライフは9点になる。アンタップしてから、清水は《ウルフィーの銀心》を出し、ウルフィーと天使の結魂を成立させる。これでフィンケルの手は多少遅まった。《地下牢の霊》が状況を多少かき回し、《修復の天使》を封じるも、フィンケルの攻撃は通らない。実際、清水がフィンケルを銀心の天使で攻撃してライフを8点減らし、その後に《硫黄の流弾》を使ってとどめを刺そう、と考えたことは自然だった。ライフは12対9でフィンケルの有利だったが、殿堂顕彰者の軍勢はもはや巨大な《聖トラフトの霊》だけだった。次のターン、それで攻撃したが、清水は《アヴァシンの巡礼者》でブロックにかかった。


清水にプレッシャーをかけるフィンケルの霊

 フィンケルの天使が清水のライフを削り、残り5点。しかし《地下牢の霊》が登場して状況は完全にフィンケルのものになった。《地下牢の霊》が天使を封じ、清水は飛行ダメージを防ぐ術を失った。もう一体の《修復の天使》が出てこなければ、清水は完全に追い詰められてしまう。清水がフィンケルの電撃戦から立ち直ろうと最大の努力をしたにもかかわらず、第1ゲームはフィンケルのものになった。

ジョン・フィンケル 1-0 清水直樹

ゲーム2

 マッチの第2ゲームは、どちらもマリガンはなし。清水は第1ターンに行動できなかったが、フィンケルはおなじみの《アヴァシンの巡礼者》を出した。清水は加速することができなかったが、《軽蔑された村人》を第2ターンに出し、第3ターンに何もしないことによって変身させる。不幸にして、フィンケルのドローは前回同様の展開力を見せた。《聖トラフトの霊》がフィンケルの第2ターンに姿を見せると、その次のターンには《幽体の飛行》が付与される。清水のライフは早くも12点、死の瀬戸際に追い込まれていた。


フィンケルの速攻に立ち向かう清水

 清水はその窮地から逃れようと《修復の天使》を出し、明滅させないことを選ぶ。しかしこれは《静かな旅立ち》の餌食となって、しかもフィンケルはそれを再利用する気満タンだ。清水は再び《修復の天使》を出したが、ライフは残り4点。フィンケルは《絡み根の霊》を出してターンを終えた。

 清水の狼男が人間に戻り、変身のために1ターンを何もせずに費やすことになる。想像通り、フィンケルは《静かな旅立ち》で天使を除去し、それで決まりだった。仕事の時間は終わり。清水はあこがれの人に会えたのだ。次に出会うときは、おそらく、伝説の男に傷を付けることができるに違いない。

ジョン・フィンケル 2-0 清水直樹


Jon Finkel
プロツアー:アヴァシンの帰還・バルセロナ(イニストラード・ブロック構築)
9 《森》
2 《島》
1 《平地》
4 《内陸の湾港》
4 《魂の洞窟》
4 《進化する未開地》

-土地(24)-

4 《アヴァシンの巡礼者》
4 《不可視の忍び寄り》
3 《絡み根の霊》
4 《聖トラフトの霊》
3 《地下牢の霊》
4 《ウルフィーの銀心》

-クリーチャー(22)-
3 《豊かな成長》
3 《静かな旅立ち》
4 《幽体の飛行》
4 《高まる残虐性》

-呪文(14)-
3 《ウルフィーの報復者》
4 《解放の樹》
2 《アンデッドの錬金術師》
3 《雲散霧消》
1 《魔女封じの宝珠》
2 《情け知らずのガラク》

-サイドボード(15)-
清水 直樹
プロツアー:アヴァシンの帰還・バルセロナ(イニストラード・ブロック構築)
10 《森》
2 《山》
1 《平地》
4 《断崖の避難所》
2 《ケッシグの狼の地》
1 《ガヴォニーの居住区》
4 《進化する未開地》

-土地(24)-

4 《アヴァシンの巡礼者》
3 《軽蔑された村人》
4 《国境地帯のレインジャー》
3 《ウルフィーの報復者》
4 《高原の狩りの達人》
4 《修復の天使》
4 《ウルフィーの銀心》

-クリーチャー(26)-
3 《火柱》
4 《硫黄の流弾》
3 《忌むべき者のかがり火》

-呪文(10)-
2 《士気溢れる徴集兵》
1 《火柱》
1 《信仰の盾》
3 《墓掘りの檻》
1 《大物潰し》
1 《高まる残虐性》
3 《小悪魔の遊び》
1 《忌むべき者のかがり火》
2 《情け知らずのガラク》

-サイドボード(15)-

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