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【戦略記事】 プロツアー『戦乱のゼンディカー』スタンダードメタゲーム・ブレイクダウン

【戦略記事】 プロツアー『戦乱のゼンディカー』スタンダードメタゲーム・ブレイクダウン

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Adam Styborski / Tr. Tetsuya Yabuki

2015年10月16日

原文はこちら

 『戦乱のゼンディカー』は2週間にわたり、スタンダード環境をかき回してきた。いくつかの大型トーナメントや先週のMagic Onlineでの解禁を経て、新たなスタンダード環境は活発な変動を起こしている。そして迎えたプロツアー。最高のデッキビルダーとプレイテスター、そしてプレイヤーたちによる「世界のるつぼ」に、一石を投じるときが来たのだ。

 彼らが組み上げてきたデッキは以下の通りだ。

アーキタイプ使用者数使用割合
アタルカ・レッド5314.4%
ダーク・ジェスカイ5113.9%
緑白「大変異」4010.9%
エスパー・ドラゴン236.3%
アブザン184.9%
エスパー・コントロール154.1%
赤緑「上陸」143.8%
バント「大変異」123.3%
ブルー・アブザン113.0%
ナヤ「大変異」113.0%
5色「白日の下に」102.7%
4色ドラゴン92.5%
青黒アリストクラッツ82.2%
ジェスカイ・ドラゴン71.9%
4色コントロール51.4%
ジェスカイ・トークン51.4%
マルドゥ・ドラゴン51.4%
マルドゥ・トークン51.4%
レッド・アブザン51.4%
バント・トークン41.1%
黒赤ドラゴン41.1%
エスパー・プレインズウォーカーズ41.1%
ジェスカイ41.1%
4色「大変異」30.8%
4色ラリー30.8%
ジャンド・カンパニー30.8%
赤黒ドラゴン30.8%
バント「硬化した鱗」20.5%
ダーク・ジェスカイ・ドラゴン20.5%
緑黒アリストクラッツ20.5%
緑白エルドラージ20.5%
ジャンド・ドラゴン20.5%
アブザン・ラリー10.3%
バント「戦士」10.3%
ブルー・マルドゥ10.3%
エスパー「悪魔の契約」10.3%
エスパー「空位の玉座の印章」10.3%
エスパー「戦士」10.3%
5色コントロール10.3%
5色ミッドレンジ10.3%
5色アリストクラッツ10.3%
5色プレインズウォーカーズ10.3%
緑黒「悪魔の契約」10.3%
緑黒エルドラージ10.3%
グリクシス・ドラゴン10.3%
グリクシス「スフィンクスの後見」10.3%
マルドゥ・アリストクラッツ10.3%
マルドゥ・プレインズウォーカーズ10.3%
ナヤ・エルドラージ10.3%
赤ドラゴン10.3%
赤黒アグロ10.3%
ティムール・ドラゴン10.3%
ティムール・エルドラージ10.3%
ティムール「上陸」10.3%
合計367100.0%

 ずいぶんデッキ数が多いな、と感じた方へお伝えしよう。実際に多いのだ。『タルキール覇王譚』のフェッチ・ランド(《汚染された三角州》とその仲間)と『戦乱のゼンディカー』のバトル・ランド(《燃えがらの林間地》とその同僚)が組み合わさることで、3色や4色はもちろん、5色のデッキも比較的楽に実現できているのである。

 このままでもいくつかの傾向は見て取れるが、もう少しまとめることで形勢がよりわかりやすくなるだろう。

アーキタイプ使用者数使用割合
ジェスカイ系6918.8%
赤アグロ系6718.3%
「大変異」系6417.4%
エスパー系4412.0%
アブザン系349.3%
4色/5色系318.4%
その他5815.8%
合計367100.0%

 取り組む角度は様々ながらも核となる部分が同じ系統のデッキをひとつにまとめると、今大会のメタゲームは非常にシンプルな姿を見せる。「ジェスカイ系」はすべて――黒を足した「ダーク」型やトークン型に寄せたもの、それからドラゴンを搭載したものも――同じ赤の除去や打ち消し呪文を採用し、《カマキリの乗り手》を搭載していた。「赤アグロ系」のデッキはそのほとんどが「アタルカ・レッド」――プロツアー『タルキール龍紀伝』におけるマーティン・ダン/Martin Dangの優勝リストを踏襲したものであり、他には《噛み付きナーリッド》を中心とした「上陸」デッキの姿も見受けられた。

 《棲み家の防御者》と《死霧の猛禽》を主力とする「『大変異』系」では緑白のものが最大勢力だったが、《光輝の炎》や《時を越えた探索》など様々なカードをタッチしたものがその勢力を広げるようになっている。「エスパー系」のデッキは(ドラゴン型やプレインズウォーカー型、それから《次元の激高》と《対立の終結》を用いた全体除去型のように)いくつか種類はあるものの、すべてコントロールだった。同じく白青黒の3色で組まれた「戦士」の部族デッキもひとつ見受けられたが、それはこの分類に含めていない。

 「アブザン系」はかつてスタンダード最強の座にあったが、『戦乱のゼンディカー』の支援を十分に受けることはできなかったようだ。それでもなお《包囲サイ》は頼りになる脅威であり、また『戦乱のゼンディカー』の登場によって青(《宝船の巡航》をはじめとした手札補充)や赤(《光輝の炎》という全体除去)をタッチするチャンスを得て、メタゲームの上位に残り続けている。

 こうしてまとめてしまうと、「4色/5色系」はけっこうな数のデッキ相手に後塵を拝する形になるのだが、決して無視できない勢力を持っていることは事実だ。つまり、現在のマナ基盤ではどんなことでも実現できるということを表しているのだ。4色や5色の「白日の下に」デッキは一見「《包囲サイ》8枚デッキ」に見えるが、他にも様々なものをライブラリーから繰り出してくる。「その他」のカテゴリーには、色の合う強力なプレインズウォーカーを詰め込んだものや、《ズーラポートの殺し屋》や《異端の癒し手、リリアナ》、《先祖の結集》、《ヴリンの神童、ジェイス》、《地下墓地の選別者》といった強力な相互作用を持つカードを用いたデッキたち、そして他にもやりたいことを実現させたデッキが本当にたくさんある。

 いつものことだが、主要なグループに含まれないところにこそ最も好奇心をそそられるデッキがあるものだ。《硬化した鱗》?《スフィンクスの後見》?《悪魔の契約》と《闇の誓願》?《空位の玉座の印章》? 多種多様にわたるデッキを想定してきた対戦相手を驚かせてやろう、と目論むプレイヤーたちの手によって、今大会にはあらゆる形のデッキが集まったのだった。

 この367個の中に、プロツアー優勝デッキがある。だがそれはまた、日曜日のお話だ。

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