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【戦略記事】 モダン・メタゲームブレイクダウン2日目

【戦略記事】 モダン・メタゲームブレイクダウン2日目

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Nate Price / Tr. Tetsuya Yabuki

2014年2月22日

原文はこちら

 プロツアー『神々の軍勢』初日の記録がまとまった! 今回のプロツアー・カバレージをご覧の皆さんはもうご存知だと思うが、初日を終えて唯一、マイケル・ヘトリック/Michael Hetrickと彼の操る「死せる生」デッキが全勝を果たした。初日を通して驚かされることはいくつもあったが、ヘトリックの大躍進は格別だ。《死儀礼のシャーマン》禁止後、モダンでは墓地を利用するデッキの多くが危機を脱し、追い風を受けている。ヘトリックは今年、自身の配信で「死せる生」に力を入れ、このデッキを手に馴染ませてきた。成功の秘訣は、流れに乗ったデッキとそれに精通するプレイヤーの組み合わせだ。ヘトリックの初日の成績がそれを証明しているのだ。

 ヘトリックだけに留まらず、今大会は「死せる生」を使うプレイヤーたちが目ざましい活躍を見せた。このデッキを選択した14人のうち実に12人が2日目に進出し、2日目進出率で上位を記録しているのだ。2日目に進出したデッキの内訳は以下の通りだ。

アーキタイプ2日目進出1日目時点
Zoo4464
双子2345
メリーラ・ポッド2133
白青赤フラッシュ1929
呪禁オーラ1824
風景の変容1314
親和1222
死せる生1214
ジャンド1027
ストーム912
ブルー・ムーン78
キキ・ポッド710
マーフォーク78
バーン615
感染67
トロン58
アミュレット45
白青コントロール35
フェアリー36
その他2230

 今大会では、明確に「勝ち組」となっているデッキがいくつかある。まず大成功がひと目でわかるのは、コンボ・デッキの数々だ。「風景の変容」は使用者との割合で見ると最も多くのプレイヤーを2日目へ送り出し、「死せる生」がそれに続く。「アミュレット」デッキは5人の使用者のうち4人の2日目進出を支えた。そのひとりがマシアス・ハント/Matthias Huntで、昨日は最終ラウンドまで負け無しだった。「マーフォーク」と「感染」もまた、その強さを見せている。それぞれ初日落ちをひとりしか出さなかった。

 一方で、2日目進出率が芳しくなかったデッキもあった。最も大敗を喫したのは「ジャンド」だったが、これは驚くことではないだろう。27人いた使用者のうち17人が2日目進出を果たせず、これは《死儀礼のシャーマン》がいかに重要であったかを雄弁に物語っている。「親和」も同じような憂き目にあい、使用者のおよそ半分が今日の試合を「見る側」に回っている。「バーン」と「欠片の双子」も大打撃を受け、それぞれ半分のプレイヤーが日をまたぐことができなかった。

 このデータはリミテッド・ラウンドも含まれるため、やや正確性に欠けるところはある――「風景の変容」がこれだけのパフォーマンスを見せた大きな理由は、ここにある。このデッキはチーム「ChannelFireball」の面々が使ったデッキのひとつであり、このチームには世界有数のリミテッド・プレイヤーが所属しているのだ。実際のところ、リミテッド・ラウンドを除外してデータを出し直せば、「風景の変容」は勢力を落とすだろう。

 続けて、2日目に残っているデッキについて、それぞれの初日の勝率を以下にまとめた。

アーキタイプ勝率
白青コントロール75.6%
フェアリー73.3%
ストーム69.9%
ブルー・ムーン65.7%
双子64.6%
バーン63.3%
死せる生62.8%
白青赤フラッシュ62.5%
呪禁オーラ62.2%
親和61.7%
メリーラ・ポッド60%
マーフォーク57.1%
感染56.7%
風景の変容55.4%
キキ・ポッド54.3%
ジャンド54%
Zoo50.6%
アミュレット50%
トロン48%

 ご覧の通り、モダンは《島》の入ったデッキが優位を築いている。初日最も高い勝率を誇ったのは「白青コントロール」だ。2日目へ送り込めたのは5人中3人とやや苦戦したものの、彼らは75.6%という強烈な勝率を出した。もうひとつ、驚くべき勝率を叩き出したのが「フェアリー」だ。6人いた「フェアリー」使用者はわずか3人(八十岡翔太、ヨエル・ラーション/Joel Larsson、アレックス・シットナー/Alex Sittner)しか2日目に進出できなかったが、彼らはひたすらに勝利を重ねていった。ほとんどのチームが「フェアリー」の検討を諦めたようだが、この「フェアリー」使いたちが「諦めるべきではなかった」と示したのだ。

 今大会の最大勢力「Zoo」は2日目進出プレイヤー数も最多となったが、同時に勝率は下位を争う形となった。その母数の多さが仇になったところはあるものの、それでも初日を通した勝率が下位という結果は事実だ。このままでは初日と同じ勝率が危ぶまれ、「Zoo」で2日目進出への壁を突破したプレイヤーたちも、結局この先は苦戦を強いられそうだ。

 勝率下位のデッキでもうひとつ驚いたのは、「トロン」のあまりに酷い負けぶりだ。5人の使用者は2日目に向けて奮闘し、リミテッドでも好成績を収めている。しかしモダン・ラウンドでは3-2、3-2、2-3、2-3、2-3と、勝率最下位となってしまったのだ。これは、この環境での「トロン」というデッキの役割を考えると、実はそれほど意外なことでもなかった。「トロン」は「ジャンド」に対して有利が取れる貴重なデッキであり、「ジャンド」一強を抑えるためのくさびで、環境のバランサーであった。現在、その「ジャンド」が......誤解を恐れず言うなら、弱体化した。それに伴い、「トロン」も弱くなったのだ。さらに、「ジャンド」の衰退により「トロン」が最も苦手とする速いコンボ・デッキに追い風が吹いた。これらが組み合わされ、「トロン」は今大会で使うべきでないデッキとなってしまったのだ。

 最後におまけとして、初日の面白いデータを載せておこう。

(全デッキから選ぶ)勝率ランキング第1位

「むかつき」(モダン・ラウンド5戦全勝......1名、4勝1敗......1名――平均4.5勝)

(全デッキから選ぶ)勝率ランキング最下位

トロン(モダン・ラウンド3勝2敗......2名、2勝3敗......3名――平均2.4勝)

2日目に進出した、面白「その他」デッキ

「黒緑抹消者」(リード・デューク/Reid Duke、マット・コスタ/Matt Costa)

「けちコントロール」(ニコ・ボニー/Nico Bohny)

「クラーク族の鉄工所」(石井泰介)

「黒単コントロール」(アルヤン・ヴァン・ルーネン/Arjan van Leeuwen)

「均衡の復元」(アルフォンソ・バルセロナ・カベサ/Alfonso Barcelona Cabeza)

「白赤プレインズウォーカー」(アレクサンドル・オーレヤク/Alexandre Aurejac)

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