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【戦略記事】 プロツアー「ドラゴンの迷路」メタゲームブレイクダウン

【戦略記事】 プロツアー「ドラゴンの迷路」メタゲームブレイクダウン

Blake Rasmussen and Nate Price / Tr. Yusuke Yoshikawa

2013年5月17日

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 《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》ファンの皆さまお喜びを、このアゾリウスのインスタント・ドロー呪文はプロツアー「ドラゴンの迷路」で大活躍中なのだから。

 プロツアー「ドラゴンの迷路」の388人の参加者のうち、実に105人がエスパー(白青黒)コントロールの類を持ち込んでおり、《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》にけん引されて戦っている。

 しかしエスパーだけがこの神話レアドロー呪文を用いている唯一のデッキというわけではない。この週末の第二勢力であるバント・コントロールも、このどこにでも見られるインスタントをプレイしており、青白赤コントロールとその類、アゾリウス・コントロール、そして少数の《迷路の終わり/Maze's End(DGM)》デッキも同様である。

 全体として見ると、今日の構築各ラウンドで、参加したプロたちは50%弱の割合で《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》とその共犯者こと《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm(RTR)》と相対することとなったのだ。

 しかしながらそれ以外にも、トーナメントのみならずフォーマットを規定しうるいくつかのポイントを含む、確かなデッキタイプがある。

デッキタイプ 人数 割合
エスパー・コントロール 105 27.1
バント・コントロール 39 10.1
セレズニア・アグロ 29 7.5
ジャンク・ミッドレンジ 26 6.7
青白赤コントロール 22 5.7
ボロゾフ・ミッドレンジ 17 4.4
赤単アグロ 17 4.4
ナヤ・ドムリ 17 4.4
ゴルガリ・アグロ 15 3.9
《迷路の終わり》フォグ 14 3.6
《迷路の終わり》コントロール 12 3.1
アゾリウス・コントロール 10 2.6
ナヤ・ミッドレンジ 8 2.1
ジャンド・アグロ 6 1.5
セレズニア・バント 6 1.5
セレズニア・ミッドレンジ 5 1.3
ボロス・ブリッツ 5 1.3
ジャンク・アグロ 4 1.0
ナヤ・アグロ 4 1.0
ナヤ・ブリッツ 4 1.0
バント・アグロ 3 0.8
ナヤタッチ黒 2 0.5
エスパー・アグロ 2 0.5
グリクシス・コントロール 2 0.5
グルール・ブリッツ 2 0.5
緑抜きコントロール 2 0.5
《首席議長ゼガーナ》バント 2 0.5
ラクドス・アグロ 2 0.5
セレズニア居住 2 0.5
黒青緑アグロ 1 0.3
黒青緑《囁く狂気》 1 0.3
彩色《迷路の終わり》 1 0.3
グリクシス《囁く狂気》 1 0.3
イゼット・コントロール 1 0.3
ジャンド・ミッドレンジ 1 0.3
ナヤ二段攻撃 1 0.3
用語の定義
エスパー白青黒
ナヤ白緑赤
バント青緑白
グリクシス青黒赤
ボロゾフ黒赤白
ジャンク黒緑白
ブリッツ《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》を用いたデッキ
ドムリ《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》でアドバンテージを得るクリーチャー重視のデッキ
セレズニア・バントわずかに青をタッチした、攻撃的なセレズニアデッキ

《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》デッキ

 まず、エスパー・コントロール(白青黒)デッキのフィニッシャーの選択は様々だ。《霊異種/AEtherling(DGM)》、《ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa(DGM)》、《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council(GTC)》が代わる代わる現れ、ときには《思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought(RTR)》の奥義である奪取能力の助けを借りて...といったところだろう。

 フィニッシャーに事欠かないデッキといえばバント・コントロール(白青緑)で、多く見られるのは《霊異種/AEtherling(DGM)》だが、単にお買い得という点で《ワームの到来/Advent of the Wurm(DGM)》もしばしば採用されている。これはいいカードだ。

 バント・デッキは多様なタイプのデッキを有する。コントロールデッキは典型的なコントロール要素のほとんどを持ち、多くは《静穏の天使/Angel of Serenity(RTR)》で締める。バント・アグロはマナカーブの終端が《ワームの到来/Advent of the Wurm(DGM)》であることが多く、《首席議長ゼガーナ/Prime Speaker Zegana(GTC)》バントは多くのクリーチャーをプレイして、このシミックのギルド指導者によってアドバンテージを取ることを見込む。

 《迷路の終わり/Maze's End(DGM)》もすでに存在感を知られるものになっているが、陣営は2つに分かれる。一方は大量の除去、カードドロー、ライフ獲得によって純粋にコントロールをするもの。他方は《濃霧/Fog(M13)》、戦闘ダメージを軽減する呪文の類を用いるもの。この場合、《暴動鎮圧/Riot Control(DGM)》、《霊気化/AEtherize(GTC)》、《ドルイドの講話/Druid's Deliverance(RTR)》によって大量除去までゲームを長引かせ、《迷路の終わり/Maze's End(DGM)》それ自体で勝利を奪い取る。《迷路の終わり/Maze's End(DGM)》戦略がこの週末を通して実り多いものになるかどうかは興味深いところだ。

 《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》デッキの締めくくりとして、かなりの数の青白赤コントロールがフィールドに存在することが挙げられる。それらの大多数は、《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》《霊異種/AEtherling(DGM)》《戦導者オレリア/Aurelia, the Warleader(GTC)》で勝負を決めることを目指す。

アグロ戦略

 多くのプロが明確に青のカードを愛する一方、少なくないプレイヤーが他のギルドのもとに結集し、青使いたちをかいくぐる、あるいは単に打ち倒すことを目標にしている。

 様々なセレズニア、ナヤ(白赤緑)、ジャンド(黒赤緑)、グルール、ボロス、さらには赤単のプレイヤーが、アグロ戦略のもとでコントロール使いのライフ総量に照準を定め、戦線を構築される前にノックアウトすることを狙っている。

 ブリッツは非常に攻撃的なデッキであることをその名前から指し示すもののひとつで、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》を用いて大量の小型アタッカーを迅速かつ効率的に並べるものだ。スタンダードのナヤ・ブリッツと同様に、このフォーマットでも最速のデッキと目される。

 しかしながら、その称号は赤単のものになるだろう。土地19枚戦略で第1ターンから繰り出される攻撃は、決して止むことがない。ボロス・ブリッツも近い親戚で、多くは1~2種の白いキーカードを散らしたものだ。もし基本の《山/Mountain(RTR)》に続けて《寺院の庭/Temple Garden(RTR)》を見かけたら、ボロス・ブリッツに相対していると見るべきだ。奇妙なことに、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》をキャストするために《平地/Plains(RTR)》が必要なデッキなのだ。グルール・デッキもほとんど似たようなもので、《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》でアドバンテージをとってガス欠を防ぎつつ、《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》でさらなる打撃を与える。

 セレズニア・アグロはわずかに遅いが、往々にしてより大きい。《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》と《議事会の招集/Call of the Conclave(RTR)》はブリッツ・デッキが序盤に展開するあらゆるものをたやすく圧倒し、《ワームの到来/Advent of the Wurm(DGM)》は想像しうる、そう、何よりも巨大な戦力だ。

 我々が「ナヤ二段攻撃」と名付けたデッキの注記にお気づきかもしれない。わずかに存在する魅力的なこのデッキは、少数の二段攻撃クリーチャーとその効果で有利を稼ぎ、1~2回の攻撃で膨大なダメージを叩きだすものだ。

ミッドレンジ

 コントロールというには攻撃的で、アグロというにはコントロール寄り。ミッドレンジは中間に位置するもので、概ね、それ自体で勝てるくらい強力な数々の呪文で有利を取っていくことになる。

 ラヴニカへの回帰・ブロック構築における3つの主要なミッドレンジ・アーキタイプとは、ナヤ、ジャンク(黒白緑)、そしてボロゾフ(白赤黒)で、わずかにバント・ミッドレンジがこれに加わる。

 ナヤ・ミッドレンジはゲームを決定づけるいくつかのパワフルなパーマネントに頼ったもので、最も注目すべきは《戦導者オレリア/Aurelia, the Warleader(GTC)》と《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》である。それ以外には、おなじみの《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》《ワームの到来/Advent of the Wurm(DGM)》《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》の一揃いが、相手には十分な圧力をかけつつ、守りも固めてくれる。

 ボロゾフ・デッキは本質的に黒赤白のグッド・スタッフのデッキで、《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》と《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》に頼るのは同様ながら、致命的な《ヴィズコーパの血男爵/Blood Baron of Vizkopa(DGM)》、《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council(GTC)》と、妨害用の《罪の収集者/Sin Collector(DGM)》を混ぜている。

 ジャンクはオルゾフ基盤のカードの大部分がボロゾフと共通だが、《復活の声/Voice of Resurgence(DGM)》《ワームの到来/Advent of the Wurm(DGM)》《化膿/Putrefy(DGM)》《突然の衰微/Abrupt Decay(RTR)》といったカードが加わる。

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