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(翻訳記事)Round 5: Andre Mueller(ドイツ) vs. Adam Yurchick(アメリカ)

(翻訳記事)Round 5: Andre Mueller(ドイツ) vs. Adam Yurchick(アメリカ)

Steve Sadin / Translated by Kenji Tsumura

原文はこちら

 2度のプロツアー・トップ8経験がある、プロ復帰組のAndre Muellerが、Adam Yurchickと対戦することとなった。Yurchickはグランプリ・ヒューストン2010で優勝してから頭角を現したアメリカ人プロで、活躍時期はまったく対照的といえる。

 第5回戦に入るまでに、双方のプレイヤーはともに青いデッキを駆って3勝1敗の成績を挙げているが、《島/Island》と《思案/Ponder》をともに使っているという事実があるにしては、内容はずいぶん異なっている。

 Yurchickが実に基本に忠実な青白《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》をプレイしているのに対し、Muellerは愛情を込めて「Something Wicked this Way Comers」(訳注:アメリカの作家レイ・ブラッドベリによる1960年代の小説。「何かが道をやってくる」)と 呼ぶデッキを使っている。これはこのデッキのデザイナーである、殿堂プレイヤーのAlan Comerへの敬意を込めた命名だ。

 Muellerのデッキは、《大建築家/Grand Architect》《心なき召喚/Heartless Summoning》を用いて《マイアの超越種/Myr Superion》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》を素早くキャストしたり、《宝物の魔道/Treasure Mage》経由によりさまざまなアーティファクトを調達したりするものだ。例えば《伝染病エンジン/Contagion Engine》、《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite》や、えっ、ちょっと待って、《霊捕らえの装置/Geistcatcher's Rig》だって?


Andre MuellerとAdam Yurchickには、目立たないように行動する性質がある。

Game 1

 ダイスロールに勝利したMuellerはマリガンを宣言し、対するYurchickは7枚の初手をキープ。どちらも《思案/Ponder》からゲームを開始するが、先に仕掛けたのはMuellerだった。

「《マナ漏出/Mana Leak》の時間かな?」 Muellerはこう言いながら、Yurchickのアンタップ状態の土地2枚に対して《大建築家/Grand Architect》をキャストした。

「ないんだよね、ついてないことに。」 Yurchickは答える。

「そいつはいいニュースだ。」 Muellerはそう言い放つと即座に《大建築家/Grand Architect》を起動し、《マイアの超越種/Myr Superion》を解き放つ。

 Yurchickは《思案/Ponder》で解答を探し求めるが、彼が手に入れることができたのは《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》だけだった。Yurchickが渋々1/1のクリーチャーをキャストする一方で、Muellerは《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》で戦線を拡大していく。

 Yurchickは2枚の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を用い墓地の《思案/Ponder》を使いまわすが、打開策は見つからない。彼は爆発的なMuellerの青黒デッキに対し、すぐさま星を落とした。


野放しにされたAndre Muellerの《大建築家/Grand Architect》があっという間に1ゲーム目を先取した。

Andre Mueller 1, Adam Yurchick 0

Yurchick 「そのデッキすげーいいね。」

Mueller 「Alan Comerが世界選手権でこのデッキ使って2勝3敗1分けだったんだけどさ、俺にはなんでもっと良い成績残せなかったのか分かんないよ。このデッキは本当にやばいからね!」

Game 2

 Yurchickは1ゲーム目よりも良い立ちあがりを見せた。Muellerの《心なき召喚/Heartless Summoning》を《マナ漏出/Mana Leak》し、《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》で強烈なプレッシャーをかけたのだ。

 だがMuellerが3ターン目に《心なき召喚/Heartless Summoning》から《マイアの超越種/Myr Superion》をキャストし、そして《幻影の像/Phantasmal Image》で《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》をコピーして対消滅させると、Yurchickの築き上げた優位は終わりを告げる。

 Yurchickはなんとか戦線を維持しようと《幻影の像/Phantasmal Image》で《マイアの超越種/Myr Superion》をコピーするものの、Muellerも《ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph》で《マイアの超越種/Myr Superion》をコピーした上で、Yurchickの《幻影の像/Phantasmal Image》に対処できる《大建築家/Grand Architect》を戦場に送り込む。

 このようにMuellerは理想的なスタートを切ったのだが、Yurchickは我々に「なぜDelverデッキがスタンダードを制圧しているのか」という理由を示してくれた。

 すなわち2体の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》、《ルーン唱えの長槍/Runechanter's Pike》、タイミングの良い《四肢切断/Dismember》、そして続く《存在の破棄/Revoke Existence》をもってしてMuellerの戦線を壊滅させ、突如としてMuellerに早急な対応を迫ったのだ。

 Muellerの《伝染病エンジン/Contagion Engine》はそれに見合うものに見えたが、Yurchickの3枚目の《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》が《存在の破棄/Revoke Existence》を「フラッシュバック」させ、ゲームの主導権をアメリカ人プロへと引き戻す。

 しかしMuellerの次なる一手は《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》。これはYurchickに毎ターンチャンプブロックを強制させるのみならず、《ムーアランドの憑依地/Moorland Haunt》とのダメージレースに対する解答にもなる。

 このままゲームはMuellerのものになるかと思われたが、2枚目の《存在の破棄/Revoke Existence》、そしてそれを「フラッシュバック」できる《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を引き当て食い下がるYurchick。


《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》と《存在の破棄/Revoke Existence》がMuellerのモンスターと対等に戦う力を授けたため、Yurchickは冷静でいられた。

 だがMuellerのデッキは良質の脅威を供給し続ける。2枚目の《マイアの超越種/Myr Superion》に対し、Yurchickは全てのスピリットトークンを差し出しこれを相打ちに。

 そしていくつもの脅威が戦場を去った後に、二人のプレイヤーは息切れを起こした。これによりMuellerは2体の《大建築家/Grand Architect》でのアタックが可能となり、最終的に勝利をつかみ取った。

Andre Mueller 2, Adam Yurchick 0

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