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(翻訳記事)Round 15: 永井 守(日本・神奈川) vs Jelger Wiegersma(オランダ)

(翻訳記事)Round 15: 永井 守(日本・神奈川) vs Jelger Wiegersma(オランダ)

Bill Stark / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru

原文はこちら

 プロツアー「闇の隆盛」も最終戦まであと1戦を残すばかりとなった。プロツアー殿堂顕彰者のうち3人、ジョン・フィンケル、ブライアン・キブラー、そしてこのイェルガー・ウィルガーズマはトップ8に手の届くところに来ている。そして、ウィルガーズマはこのラウンド、フィーチャー・マッチに招待されていた。その対戦相手はすでにトップ8を確定させた日本の永井守。

「もうトップ8が確定してるんだって?」

 ウィルガーズマの問いに、永井は頷きを返す。

「じゃ、投了してくれよ!」

 その発言の意味が理解できなかったのか、永井は困惑した表情を浮かべた。


殿堂顕彰者イェルガー・ウィルガーズマはこのラウンドをやり過ごすことはできなかった。
対戦相手の永井はゲームの準備を始めた。

Game 1

 第1ターン、ウィルガーズマは《ギタクシア派の調査》を放ち、対戦相手のデッキが黒緑であることを知った。日本から来たプロの手札には、《真面目な身代わり》《酸のスライム》《不屈の自然》があり、《森林の墓地》を最初に出していた。テーブルを挟んでヨーロッパのプロは二度、三度、さらに《瞬唱の魔道士》を使って墓地からと1ターンのうちに4回も《ギタクシア派の調査》を重ねたのだ! これによってウィルガーズマのライフはわずかに12点。そしてその対戦相手は《不屈の自然》を使ってマナ加速を進めた。

 ウィルガーズマの《未練ある魂》は頑強な地上戦力になったが、対戦相手は《真面目な身代わり》を使って奪いにかかる。2/2のロボットを《地下牢の霊》で対処し、ウィルガーズマは流れを掴んだ。残りライフは14点対12点。ライフの上で有利に立ってはいないものの、充分勝負になるライフ差だ。

 しばらく押し合いへし合いして、永井は《酸のスライム》を唱え、対戦相手の《ドラグスコルの隊長》と対峙する。2/2の隊長の攻撃により、永井のライフは残り6点と追い込まれた。対戦相手の飛行クリーチャー群、《地下牢の霊》《ドラグスコルの隊長》、そしてその隊長に強化されたスピリット・トークンの群れに対処しなければならないのだ。

 対処法はあるのか? 彼は《進化する未開地》を使って《山》を出し、このプロツアーに向けて選び取った、赤緑黒の《ケッシグの狼の地》デッキの全貌を見せる。《破滅の刃》で隊長を片付け、《真面目な身代わり》を唱えた。これでタップアウトしたところで、ウィルガーズマは手札から《蒸気の絡みつき》を見せた。これで次の攻撃でちょうどゲームが終わる。プレイヤーたちは次のゲームの準備を始めた。


ウィルガーズマはスピリットで優位を築いた

永井守 0 - 1 イェルガー・ウィルガーズマ

 言葉が通じないせいもあって、プレイヤーたちは沈黙の中で第2ゲームのためのシャッフルを行なった。

Game 2

 悪名高い《秘密を掘り下げる者》が第2ゲームのウィルガーズマの道案内をする。そして彼が引いたのは《昆虫の逸脱者》、そして《未練ある魂》からのスピリットが後に続く。《破滅の刃》は3/2の飛行クリーチャーを除去するも、ウィルガーズマは《ドラグスコルの隊長》を戦場に出して攻めの手を休めない。この2/2クリーチャーに強化されて、彼のスピリットは一気呵成に攻めかかり、ライフを20-12と大きく差を広げる。

 永井の《死の支配の呪い》が刺さるも、《ドラグスコルの隊長》のおかげでウィルガーズマの軍勢は元のサイズに戻っただけだ。《真面目な身代わり》で永井はさらなる土地を出すも、飛行クリーチャーを止める手段は存在しない。ウィルガーズマの攻撃で残りライフはわずか6点。

 《黒の太陽の頂点》でウィルガーズマの軍勢を一掃すると、永井はようやく一息ついた。《ドラグスコルの隊長》がいなくなれば、ウィルガーズマはそう簡単にゲームを終わらせることはできない。《死の支配の呪い》で1/1トークンは消されてしまう。さらなる《真面目な身代わり》が永井の下にはせ参じ、いよいよ進撃が始まった。


永井の3色《ケッシグの狼の地》はこのイベント中ずっと頼もしい武器だ

 状況が悪化する中、ヨーロッパから来た殿堂顕彰者の《秘密を掘り下げる者》スピリット・デッキは状況を打開できなかった。永井が《原始のタイタン》を解決し、そのデッキ名にもなっている《ケッシグの狼の地》を出してきて、勝負は終わった。

永井守 1 - 1 イェルガー・ウィルガーズマ

Game 3

 マッチの勝負を決める最終戦、序盤はゆっくりと推移していったが、それも第3ターン、ウィルガーズマが《秘密を掘り下げる者》を出した瞬間までだった。この1/1は次のターン、《極楽鳥》や《真面目な身代わり》でマナ・ベースを構築している永井の眼前で3/2となった。さらに2体目の《秘密を掘り下げる者》が登場し、永井はそれを《裏切り者グリッサ》と《漸増爆弾》で対処しようとする。このコンボで《漸増爆弾》を残したままで対戦相手の《昆虫の逸脱者》を片付け、ウィルガーズマは戦略の転換を余儀なくされる。

 《裏切り者グリッサ》+《漸増爆弾》のコンボで優位を掴んだ永井に、ウィルガーズマは《瞬唱の魔道士》と《思案》を使った新戦略で対抗しようとする。《ムーアランドの憑依地》を出したが、このクリーチャーを出す土地は力不足だった。出したスピリットは次々と永井の《裏切り者グリッサ》コンボの餌食になっていくのだ!

 ウィルガーズマは《蒸気の絡みつき》でこのコンボを潰し、《漸増爆弾》を永井の墓地に片付けるも、そのときには盤面は永井のものになっていた。さらに悪いことに、永井が再び《裏切り者グリッサ》を唱えたので、ウィルガーズマのクリーチャーが死ぬだけで《漸増爆弾》が戻ってくるのだ。《裏切り者グリッサ》で攻撃を始めた永井だったが、《原始のタイタン》はやりすぎだった。ウィルガーズマの《マナ漏出》がそれを打ち消したのだ。しかしその次のターン、《墓所のタイタン》が姿を見せて勝負あり。ターンを返されたウィルガーズマは握手を求め、ゲームの後始末を始めるのだった。

永井守 2 - 1 イェルガー・ウィルガーズマ

Mamoru Nagai
2012 Pro Tour Honolulu - Standard
1 《竜髑髏の山頂》
2 《進化する未開地》
6 《森》
1 《幽霊街》
4 《墨蛾の生息地》
2 《ケッシグの狼の地》
1 《山》
4 《沼》
4 《森林の墓地》

-土地(25)-

2 《酸のスライム》
1 《極楽鳥》
1 《裏切り者グリッサ》
4 《墓所のタイタン》
4 《原始のタイタン》
4 《真面目な身代わり》

-クリーチャー(16)-
3 《黒の太陽の頂点》
3 《破滅の刃》
1 《喉首狙い》
2 《緑の太陽の頂点》
4 《不屈の自然》
2 《漸増爆弾》
4 《太陽の宝球》

-呪文(19)-
2 《古えの遺恨》
2 《殴打頭蓋》
1 《黒の太陽の頂点》
2 《死の支配の呪い》
1 《原初の狩人、ガラク》
1 《ヴェールのリリアナ》
2 《虚無の呪文爆弾》
2 《最後のトロール、スラーン》
1 《解放の樹》
1 《ヴィリジアンの堕落者》

-サイドボード(15)-
Jelger Wiegersma's Delver Spirits
2012 Pro Tour Honolulu - Standard
4 《闇滑りの岸》
2 《進化する未開地》
3 《氷河の城砦》
5 《島》
2 《ムーアランドの憑依地》
1 《平地》
4 《金属海の沿岸》
1 《沼》

-土地(22)-

4 《秘密を掘り下げる者》
4 《ドラグスコルの隊長》
2 《地下牢の霊》
3 《幻影の像》
4 《瞬唱の魔道士》

-クリーチャー(17)-
1 《神への捧げ物》
4 《ギタクシア派の調査》
4 《未練ある魂》
2 《マナ漏出》
1 《変異原性の成長》
4 《思案》
1 《存在の破棄》
4 《蒸気の絡みつき》

-呪文(21)-
1 《天界の粛清》
1 《四肢切断》
1 《雲散霧消》
1 《神への捧げ物》
1 《地下牢の霊》
2 《はらわた撃ち》
2 《マナ漏出》
1 《否認》
2 《漸増爆弾》
1 《存在の破棄》
1 《外科的摘出》
1 《機を見た援軍》

-サイドボード(15)-

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