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【戦略記事】 『運命再編』のマナ事情

【戦略記事】 『運命再編』のマナ事情

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Adam Styborski / Tr. AOKI Chikara

2015年2月7日

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 フランク・カーステン/Frank Karstenはプロツアーにおいていくつもの面で知られている。彼は10年半の間にグランプリで6度、プロツアーで3度トップ8入賞しており、363点もの莫大なプロポイントを獲得している、栄光の殿堂プレイヤーだ。長年ライターを務めて、彼の提唱する分析方法は世界中で読まれている。時間があるときはグランプリのカバレージチームにも加わってもらっている。最後に、親和デッキにも一家言あり、今回のプロツアーも親和で初日のモダンラウンドを5-0している。

 彼のデッキ分析のプロセスにはマナ構成の管理が含まれている。デッキ内の呪文を堅実に唱えられるか唱えられないかの違いは明白だが、カーステンはそれを真剣に分析する。彼のチームメイトへの一番の貢献は、リミテッドにおいて何が重要か、何が重要でないか、そしてマナベースについての分析だろう。『タルキール覇王譚』では多数存在していたコモンとアンコモンの多色土地は、『運命再編』では間違いなく貴重なものになっている。デッキ構築の焦点は、素晴らしい3色デッキを作る、あるいは土地を多くドラフトして4色以上のデッキを作ることから、2色と最小限のタッチカラーで最大限のデッキパワーを求めるものへとシフトしていった。

 シフトしていった、のだろうか?

 先週行われたグランプリ・サンノゼとメキシコシシティーの両方で、プレイヤーは『運命再編』においても、チームや自身のデッキ構築の際にマナがどれだけ重要かを話し続けていた。我々はこれらをより理解するため、カーステンに教えを請うた。

「マナは引き続き重要です。というのも呪文を堅実に唱えたいのは明白だからです。3色デッキならこれまでと変わりはありません。早い順目で土地をピックしなくてはいけませんし、呪文がシングルシンボルであるか、ダブルシンボルであるかに注意する必要があります。今日のドラフトで、遅い手番に《湯熱の精/Scaldkin(KTK)》を《山頂をうろつくもの/Summit Prowler(KTK)》よりも優先したのはそういった理由です」

 しかし事態は若干変化している。「『運命再編』が入ったドラフトでは、2色のデッキで済む可能性がわずかながら上がっています。強力な3色カードがセット内に存在しないからです。素直な2色デッキができるなら土地はそんなに重要ではありません。もし1枚でも土地をピックできるならマナベースは楽になりますが、多色カードを使わないのであれば土地をピックする必要はないのです。パック中盤はもっと強力なカードをピックしましょう。」

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その計算能力で知られるプロツアー殿堂顕彰者、フランク・カーステンが、『運命再編』後のリミテッド環境におけるマナに関する洞察を提供してくれる。

 カーステンは続ける。「一般的に、3色であれば変わらず早いうちに土地をピックするべきです。もしいい感じの3色デッキをドラフトできたとしても、マナベースを『6-6-6』にするようなことは避けなければいけません」これは3種の基本土地を6枚ずつ使うということだ。「それは最悪の状況に陥っています。土地を早い順目でピックすること、視野狭窄に陥らないこと、パワーカードをピックすることのバランスを取ってください。プレイに値するカード(プレイアブル)の数も気を配っておきましょう。2パック目終了時点に2色で18枚のプレイアブルを確保できていれば土地ピックを考えます。使う以上のカードは必要ありませんので、使用カードに迷うよりはマナバランスを改善します。もし14枚しかなければ、強いカードをピックして土地が流れてくることに希望を持つか、弱いマナベースで間に合わせます。」

 新しいセットが加わった後の、土地の間での評価付けは変わらぬ問題だが、ここでもカーステンは一工夫を持っている。「戦場にアンタップ状態で出てくるフェッチランドのほうが、コモンの2色ランドよりも好みです。」カーステンは《汚染された三角州/Polluted Delta(KTK)》サイクルと《陰鬱な僻地/Dismal Backwater(KTK)》サイクルを比較する。「実際にはほぼ同じようなもので、大した違いはありません。『運命再編』には3色土地がありませんので、2色に絞るより大きな理由になります。」

 そうすると3色土地をピックするのは優先するべきことなのだろうか? カーステンは自信を持って答えてくれた。「その通りです。色の合っている3色土地は初手や2手目に取る価値があります。私もよく早い順目で取ります。もし初手に3色土地があればそのゲームは色マナには困らないでしょうし、気分も楽になります。」

 カーステンは簡単に言うが、彼のプロツアー・テストチームの面々は『タルキール覇王譚』と『運命再編』をうまくこなしているのだろう。必要とされているバランスは単純に聞こえるが、まだフォーマットを学んでいる途中の人のために、カーステンは避けるべき落とし穴を教えてくれた。

「プレイヤーは基本でない土地を高く見ていませんし、2色戦略の重要性も考えていないでしょう。合致しないマナベースにも関わらず3色カードに誘惑されてしまうのです。また、メイン・カラーが何かについても関心を払っていません。10枚の《島/Island(KTK)》と7枚の 《山/Mountain(KTK)》で青ダブルシンボルのカードを使う場合、ピックしたダブルシンボルの色のカードを優先的にピックすることを覚えておきましょう。」

「欲張ってはいけません。数を数えましょう。」カーステン風の言い回しだ。「8-8-5のマナベースにしたいのであれば3枚の土地をピックしなくちゃいけないんです。」

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