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【観戦記事】 第14回戦:八十岡 翔太(日本) vs. Rich Hoaen(カナダ)

【観戦記事】 第14回戦:八十岡 翔太(日本) vs. Rich Hoaen(カナダ)

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Melissa DeTora / Tr. YONEMURA "Pao" Kaoru

2016年10月15日

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八十岡 翔太(世界ランキング7位/グリクシス・コントロール) vs. リッチー・ホーエン/Rich Hoaen(ティムール「霊気池」)

 八十岡翔太はここまで11勝2敗で、ここで勝てばあと1勝で本人4度目のプロツアートップ8進出となる。彼の対戦相手はベテランのリッチー・ホーエン。リミテッドの達人として知られているが、成績は10勝2敗1分けだ。

それぞれのデッキ

 八十岡は《氷の中の存在》4枚と《奔流の機械巨人》2枚、それにそれらを支える大量のドロー呪文を入れたグリクシス・コントロールを使っている。コントロール・デッキのエキスパートである八十岡がこのスタンダード・デッキで圧倒的な成績を残していることは驚くことではない。このフォーマットで問題になるカードへの対策と、それを支えるために選ばれたカードが大量に入っているのだ。

 ホーエンはこのプロツアーで躍進したコンボデッキ、ティムール・《霊気池の驚異》デッキだ。八十岡に対しては、八十岡が打ち消し呪文を構えるより早く、可能な限り早く《霊気池の驚異》を出すことが必要になる。《霊気池の驚異》が戦場に出てしまえば、八十岡はそれを除去することはできない。しかし、八十岡はアーティファクトを打ち消す手段を6つ持っており、《霊気池の驚異》を解決することができるかどうかが問題だ。

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再度のプロツアー・トップ8入りを目前に控えた八十岡翔太と、日曜の席を求めて戦うリッチー・ホーエン

ゲーム展開

 ダイスロールに勝った八十岡が先攻を選び、初期手札を引いて、すぐにマリガンする。ホーエンは躊躇なく手札をキープした。

「前回の対戦のことは覚えてるか?」とホーエンが聞くと、八十岡は新しい6枚の手札を引きながら笑って答えた。

「そっちは覚えてるの? 12年前のグランプリ・ニュージャージーだよね。チーム戦の」そう答えられたホーエンも笑った。八十岡は6枚の手札をキープし、占術でカードをライブラリーの下に送った。

 ホーエンは第1ターンに《霊気との調和》を唱え、第2ターンに《有事対策》を唱える。最初の2ターンに何も唱えなかった八十岡は、第3ターンに《氷の中の存在》を唱えた。

 ホーエンはそれから、さまざまな組細工と《発生の器》を唱えて準備を整えながらエネルギーを蓄える。《光り物集めの鶴》から《霊気池の驚異》を持ってくるも、八十岡は《否認》を構えていた。その次のターンに2枚めの《霊気池の驚異》を唱えると、八十岡は対応して《予期》を唱え、《否認》を持ってくる。弾切れになったホーエンにできたことは、《光り物集めの鶴》で攻撃することだけだった。

 八十岡は《流電砲撃》を《光り物集めの鶴》に唱えた。破壊するだけのダメージは与えられなかったこの呪文で、《氷の中の存在》の上にあった最後のカウンターが取り除かれ、《目覚めた恐怖》へと変身する。八十岡のクロックが整ったのだ。

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《霊気池の驚異》で使うエネルギーを蓄えるホーエン

 数回《目覚めた恐怖》で攻撃した後、残りライフが5点になったホーエンはすぐにでも《霊気池の驚異》を引き直さなければならなかった。彼は《発生の器》を割り、《織木師の組細工》を持ってくる。これでライフを8点に戻し、1ターン生き延びられるようにした。ホーエンはカードを引いた。そのカードは、《霊気池の驚異》でもなければ《目覚めた恐怖》を止められるカードでもなかった。第2ゲームへ。

「先攻で」ホーエンは自分のデッキを対戦相手に提示しながらそう言った。両プレイヤーとも手札をキープした。

 ホーエンは今回も《霊気との調和》と《ガラス吹き工の組細工》からの立ち上がりで、ライブラリーの一番上を調整する。八十岡は第2ターンに《氷の中の存在》でその後を追った。

 八十岡は第3ターンに土地を出せず、ターンをパスすることになる。ホーエンは3マナを使って《ガラス吹き工の組細工》を生け贄に捧げ、4枚目の土地である《尖塔断の運河》をプレイする。タップ状態で戦場に出るので、第4ターンに《霊気池の驚異》をプレイすることはできなかった。

 八十岡はターン終了時に《予期》を唱え、《氷の中の存在》のカウンターを3個に減らす。《予期》で持ってきたのは土地で、八十岡は《精神背信》を唱えた。ホーエンは構えていた《否認》でこの鍵となる呪文を止める。《精神背信》を唱えた八十岡のアンタップ状態の土地はあと1枚で、防御は薄くなった。

 ホーエンは対戦相手がタップアウトしている利点を活かし、《霊気池の驚異》を解決する。起動するが、手に入れられたのは《天才の片鱗》だけだった。それによってエネルギーを2点手に入れたことにより、ホーエンのエネルギーは現在6点。それを使って再び《霊気池の驚異》を起動する。今度公開されたのは、《絶え間ない飢餓、ウラモグ》だった。

 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》で八十岡の《氷の中の存在》と唯一の黒マナ源を追放すると、八十岡の土地はわずかに3つ。攻撃して対戦相手のライブラリーを20枚追放すると、ほぼホーエンが勝負を決めたように見えた。《絶え間ない飢餓、ウラモグ》以外には、エネルギーはなく、カードも少なかった。

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安定化のために複数のエルドラージに挑む八十岡

 八十岡はアンタップし、《沼》をプレイして、《餌食》を唱える。ホーエンは《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を生け贄に捧げるしかない。戦場には両プレイヤーの土地だけが並び、手札もどちらも数枚しかなかった。

 八十岡は《苦い真理》を唱え、手札を補充して5枚目の土地を見つけることで主導権を握る。ホーエンは土地をもう1枚出しただけでターンを終える。八十岡はターン終了時に《奔流の機械巨人》を唱え、その効果で唱えた《予期》で《払拭》を手に入れた。

 八十岡は《奔流の機械巨人》でホーエンのライフを削りきることができる状況になった。対処する手段がないホーエンは《ガラス吹き工の組細工》を唱えてこのゲーム3回目となる《霊気池の驚異》を起動するためのエネルギーを貯める。出てきたのは《約束された終末、エムラクール》。

 ホーエンは八十岡のターンのコントロールを得たものの、八十岡の手札にあったのは除去呪文とドロー呪文だけで、できることはそう多くなかった。《約束された終末、エムラクール》の次のターン、八十岡は《秘密の解明者、ジェイス》をトップデッキし、《約束された終末、エムラクール》をホーエンの手札に戻した。

 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》と《約束された終末、エムラクール》の両方に対処して、八十岡は再びゴールに手をかけた。《氷の中の存在》を唱えると、カウンターを減らすための呪文を唱え始めた。しかし、彼のライブラリーはかなり薄くなっていた。

 八十岡は《氷の中の存在》を変身させるため、《苦い真理》を唱え、それを自分で《否認》する。そしていよいよ攻撃が始まった。2回の攻撃の後、ホーエンの残りライフは1点。最後のドローにかかることとなった。ホーエンが引き当てたのは《霊気池の驚異》だったが、八十岡はそれを《虚空の粉砕》で打ち消し、最後の攻撃でホーエンにとどめを刺した。

八十岡 2-0 ホーエン
Rich Hoaen - 「ティムール『霊気池』」
プロツアー『カラデシュ』 / スタンダード (2016年10月14~16日)
7 《森》
3 《島》
1 《山》
4 《植物の聖域》
3 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《光り物集めの鶴》
4 《絶え間ない飢餓、ウラモグ》
4 《約束された終末、エムラクール》

-クリーチャー(12)-
4 《霊気との調和》
2 《発生の器》
4 《ガラス吹き工の組細工》
4 《織木師の組細工》
3 《有事対策》
2 《霊気溶融》
3 《コジレックの帰還》
4 《霊気池の驚異》

-呪文(26)-
4 《払拭》
3 《儀礼的拒否》
2 《否認》
1 《コジレックの帰還》
4 《天才の片鱗》
1 《見捨てられた神々の神殿》

-サイドボード(15)-
八十岡 翔太 - 「グリクシス・コントロール」
プロツアー『カラデシュ』 / スタンダード (2016年10月14~16日)
5 《島》
2 《沼》
2 《山》
4 《窪み渓谷》
3 《燻る湿地》
4 《尖塔断の運河》
2 《さまよう噴気孔》
4 《進化する未開地》

-土地(26)-

4 《氷の中の存在》
2 《奔流の機械巨人》

-クリーチャー(6)-
4 《流電砲撃》
1 《儀礼的拒否》
3 《予期》
3 《蓄霊稲妻》
2 《否認》
1 《精神背信》
3 《苦い真理》
3 《虚空の粉砕》
2 《光輝の炎》
2 《無許可の分解》
1 《本質の摘出》
2 《天才の片鱗》
1 《秘密の解明者、ジェイス》

-呪文(28)-
3 《稲妻織り》
2 《儀礼的拒否》
1 《否認》
1 《精神背信》
2 《餌食》
1 《光輝の炎》
2 《即時却下》
2 《慮外な押収》
1 《秘密の解明者、ジェイス》

-サイドボード(15)-

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