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【観戦記事】 第5回戦:Eric Froehlich(アメリカ) vs. Luis Scott-Vargas(アメリカ)

【観戦記事】 第5回戦:Eric Froehlich(アメリカ) vs. Luis Scott-Vargas(アメリカ)

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Jacob Van Lunen / Tr. Keiichi Kawazoe

2016年2月5日

原文はこちら

エリック・フローリッヒ/Eric Froehlich(Kiki-Chord) vs. ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargas(エルドラージ)

 エリック・フローリッヒとルイス・スコット=ヴァーガスについて紹介はほとんど必要ないだろう。ルイス・スコット=ヴァーガスは、しばしば彼のファンに「LSV」として親しまれている、プロツアーで最も愛されている人物の一人である。彼の実績はとても理解しがたいものであり、優勝1回を含むプロツアートップ8経験5回、そしてグランプリトップ8は優勝5回を含む15回に上る。

 一方のフローリッヒは、近年のマジック界で最も優れたプレイヤーの一人であると広く評価されている。先の殿堂入り表彰は、彼が愛したゲームへの献身の極致だ。彼自身の成績も素晴らしいもので、プロツアートップ8を4回、グランプリトップ8は14回経験し、そのうち1度は優勝まで到達している。。

 彼ら2人は非常に親しく、実際最近のイベントでは一緒に行動していた。フローリッヒは今回「ChannelFireball」と行動を共にはしていなかったが、代わりにそのチームメンバーであるMeFroと練習を重ねていた。

 2人は冗談交じりの会話をすると、試合の準備を始めた。

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2人の友人は同時に殿堂顕彰者であり、そしてこの第5回戦の試合における巨人であった

「この組合せをキャンセルして、別々の対戦相手を探せないかな?」 フローリッヒが提案する。

「そりゃあいいアイディアだな」 スコット=ヴァーガスは言う。

ゲーム展開

 2人にとって初手はどちらも満足の行くものではなかった。フローリッヒは6枚で十分だったが、スコット=ヴァーガスはさらに深く掘り進む必要があり、結局5枚に落ち着いた。

 手札が減ったことでお互いの選択肢は狭まり、展開は遅いものとなった。フローリッヒの《クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix(BNG)》がゲームの初動となったが、スコット=ヴァーガスはフローリッヒのライブラリートップという少し興味深い情報を得た返しのアップキープに、これを《四肢切断/Dismember(MM2)》で処理する。フローリッヒは《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker(V11)》に至るためにマナクリーチャーを展開するが、スコット=ヴァーガスの更なる《四肢切断/Dismember(MM2)》の餌食となる。次のターン、スコット=ヴァーガスの《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》が飛び込んできた。

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ルイス・スコット=ヴァーガスはその頭文字から「LSV」、Luck(運)・Skill(技術)・Victory(勝利)として知られるが、この週末に限ってはLuck・Smasher・Victoryといった方がよいかもしれない

 フローリッヒは《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を持っていたが、彼のライフは残り少なく、あと少しのドローでスコット=ヴァーガスの打撃に対する回答を探すことを強いられていた。しかしながら、ここで《地平線の梢/Horizon Canopy(FUT)》が彼を助けた。彼は《召喚の調べ/Chord of Calling(RAV)》を見つけ、《永遠の証人/Eternal Witness(5DN)》を呼び出し、《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker(V11)》を回収した。

 次のターン、フローリッヒは《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker(V11)》を唱え《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を対象にタップし、キキジキを明滅させ、さらに《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を生み出し、またキキジキを明滅させた。そう、その結果としてフローリッヒは無数の天使を得て、スコット=ヴァーガスは膨大なダメージを受けた。

 2ゲーム目、スコット=ヴァーガスは先ほどよりも良い手札を得たが、フローリッヒはまたも6枚を引き直した。

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エリック・フローリッヒはこのプロツアーのモダンのために「キキジキの調べ」デッキを組んできた

 スコット=ヴァーガスは《ウギンの目/Eye of Ugin(WWK)》、《荒地/Wastes(OGW)》と続け、《作り変えるもの/Matter Reshaper(OGW)》、《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》と展開した。

 フローリッヒは《ピア・ナラーとキラン・ナラー/Pia and Kiran Nalaar(ORI)》で《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》と相打ちを取り、持ちこたえようとする。

 しかし、スコット=ヴァーガスはさらなる《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》、《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic(OGW)》に加え《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》と畳み掛け、致命的なダメージを刻んだ。

 フローリッヒは《漁る軟泥/Scavenging Ooze(M14)》を手に入れたが、テーブルの向こう側から押し寄せる怪物を食い止めるには力不足だった。スコット=ヴァーガスはもう一度攻撃を加え、このゲームを獲得すると運命の3ゲーム目へと繋いだ。

 スコット=ヴァーガスのエルドラージデッキは、このゲームでついにフル回転を始めた。

 《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple(ROE)》と《ウギンの目/Eye of Ugin(WWK)》によって、初動《エルドラージのミミック/Eldrazi Mimic(OGW)》、次ターン《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》という動きで始まった。

 フローリッヒは《難題の予見者/Thought-Knot Seer(OGW)》に《流刑への道/Path to Exile(CON)》で対処するが、特に返しのターンに現れる《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》を考えれば、まったくの不足であった。

 《現実を砕くもの/Reality Smasher(OGW)》が突破し、スコット=ヴァーガスはその記録をさらに確かなものにした。

エリック・フローリッヒ 1-2 ルイス・スコット=ヴァーガス

Luis Scott-Vargas - 「エルドラージ」
プロツアー『ゲートウォッチの誓い』
4 《ちらつき蛾の生息地》
4 《エルドラージの寺院》
4 《ウギンの目》
4 《幽霊街》
3 《変わり谷》
3 《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ》
2 《荒地》

-土地(24)-

4 《果てしなきもの》
4 《エルドラージのミミック》
2 《呪文滑り》
4 《作り変えるもの》
4 《猿人の指導霊》
4 《難題の予見者》
4 《現実を砕くもの》

-クリーチャー(26)-
4 《虚空の杯》
2 《漸増爆弾》
4 《四肢切断》

-呪文(10)-
4 《大祖始の遺産》
3 《はらわた撃ち》
2 《真髄の針》
1 《漸増爆弾》
1 《呪文滑り》
1 《歪める嘆き》
3 《忘却石》

-サイドボード(15)-
Eric Froehlich - 「召喚の調べ・コンボ」
プロツアー『ゲートウォッチの誓い』
4 《吹きさらしの荒野》
4 《樹木茂る山麓》
2 《森》
2 《地平線の梢》
2 《踏み鳴らされる地》
1 《火の灯る茂み》
1 《ガヴォニーの居住区》
1 《山》
1 《草むした墓》
1 《平地》
1 《怒り狂う山峡》
1 《剃刀境の茂み》
1 《聖なる鋳造所》
1 《寺院の庭》

-土地(23)-

4 《極楽鳥》
4 《前兆の壁》
2 《復活の声》
2 《根の壁》
1 《クァーサルの群れ魔道士》
1 《漁る軟泥》
1 《呪文滑り》
2 《クルフィックスの狩猟者》
2 《永遠の証人》
1 《弁論の幻霊》
1 《オルゾフの司教》
4 《修復の天使》
2 《ピア・ナラーとキラン・ナラー》
1 《鏡割りのキキジキ》
1 《目覚ましヒバリ》

-クリーチャー(29)-
4 《流刑への道》
4 《召喚の調べ》

-呪文(8)-
1 《ブレンタンの炉の世話人》
1 《仕組まれた爆薬》
4 《稲妻のらせん》
2 《石のような静寂》
1 《シルヴォクののけ者、メリーラ》
1 《大爆発の魔道士》
1 《月の大魔術師》
1 《再利用の賢者》
2 《殺戮遊戯》
1 《静寂の守り手、リンヴァーラ》

-サイドボード(15)-

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