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【トピック】 初めてのプロツアーへようこそ

【トピック】 初めてのプロツアーへようこそ

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Corbin Hosler / Tr. Tetsuya Yabuki

2016年2月5日

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 プロツアーの開幕にあたり、初参加のプレイヤーへのサプライズとして長年伝統的に行われていることがある――プロツアー初参加のプレイヤーたちに席から立ち上がってもらい、会場全体で歓迎するのだ。この行事はプロツアー常連のベテランたちにとって、マジック最高峰の戦いに初めて挑んだ頃の苦い記憶を思い出すきっかけになっている。そして初参加者たちにとっての通過儀礼なのだ。

 リューク・フェイリー/Lewk Faleyのプロツアー『ゲートウォッチの誓い』での1日も、こうして始まった。だが歓迎を受けても彼の心は休まらなかった。いざ今大会の第1ドラフトの席へ着いても、緊張は半分も抜けなかった。

 左隣には、殿堂顕彰者ルイス・スコット=ヴァーガス/Luis Scott-Vargas。右手側ふたつ隣には、プロツアー・トップ8入賞2回を誇り現在世界ランキング12位のジェイコブ・ウィルソン/Jacob Wilson。また左手側を見ていくと、その先には殿堂顕彰者、中村 修平。そして正面を向くと、対面にはマジックの歴史上最も多くの武勲を持ち「ジョニー・マジック」と呼ばれるジョン・フィンケル/Jon Finkelが。フェイリーが初めて出場したプロツアーの最初のドラフト卓には、プロツアー・トップ8入賞合わせて27回ものプレイヤーたちが集まっていた。

 メジャーリーグへようこそ。

「第1パックのカード枚数を数える間、手の震えが止まりませんでした」と、アイオワ州出身の29歳は心境を語った。「殿堂顕彰者だらけの卓に放り込まれて、パックをきちんと並べることすらできなかった。なんて厳しい洗礼なのかと」

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リューク・フェイリーが挑んだ第1ドラフトの卓は、やや豪華な顔ぶれだったと言って差し支えないだろう。

 そこからも彼の苦労は続いた。フェイリーは、いくらプロツアーでも滅多に起こらないようなペアリングを体験することになったのだ。

 第1回戦:プロツアー・トップ8入賞2回、ゴーデニス・ヴィドゥギリス/Gaudenis Vidugiris。

 第2回戦:プロツアー・トップ8入賞2回、ジェイコブ・ウィルソン。

 第3回戦:殿堂顕彰者ルイス・スコット=ヴァーガス。

 第4回戦:グランプリ・トップ8入賞4回、ブライアン・ブラウン=デュイン/Brian Braun-Duin。

 第5回戦:プロツアー・トップ8入賞2回、2010年度プレイヤー・オブ・ザ・イヤー、ブラッド・ネルソン/Brad Nelson。

 初めてのプロツアーが想像するにも難しいほどの厳しい戦いになったフェイリーだが、それでも彼はうまく切り抜けていった。この殺人的なまでのラインナップを相手にしながら2勝3敗と立派な成績で危機を脱しただけでなく、続くラウンドにも勝利して2日目進出へ王手をかけることに成功したのだ。

 これだけのマッチアップなら誰であっても戦いの厳しさと緊張を感じることを考えると、フェイリーの成績は特に目覚ましいものであると言えるだろう。そんな彼の心の助けとなったのは、この週末にすでに、乗り越えなければならない「試練」を体験していたことだった。

「実は、これまで飛行機に乗ったことがなかったんです。この試練を乗り越えるまでの間、プロツアーより緊張していましたね」と、フェイリーは笑いながら言った。「あのレベルの相手と毎ラウンド戦うのが厳しかったのはもちろんですが、逃げずに立ち向かえました。今大会ではこれからも高い目標があるので、ベストを尽くしたいです。11勝5敗以上の成績を収めて次のプロツアーの権利を獲りたい。マジックが上手くなるための一番の近道は、やっぱり強いプレイヤーと戦うことですよね」

 フェイリーは127人のうちのひとりとして、プロツアー『ゲートウォッチの誓い』にてマジック最高峰の舞台に初めて立った。1996年、ニューヨークで初めて開催されてから20年目の節目の年に。

 こちらもプロツアー初参加のライアン・クルツ/Ryan Kurzは、20年前にはまだ生まれていない。『基本セット2015』の発売とともにマジックを始めた現在19歳のクルツは、先週までドラフトを経験したことがなかった。プロツアー地域予選が、普段からモダンをよく学んでいた彼をここアトランタの地へ、プロ・マジックの世界へとデビューさせたのだ。

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ライアン・クルツのマジック歴はまだ浅い。しかし彼はこの週末にアトランタにてプロツアー・デビューを果たせるほど、素早くマジックを学んでいった。

「今回の経験のおかげで、もっとプロツアーに出たいと思うようになりました」と、クルツは言う。2日目進出とはならなかったが、プロツアーでの1日は想像を遥かに超えて勉強になったという。「『プロツアー』は伊達じゃないですね――あのブライアン・キブラー/Brian Kiblerや(プロツアー『タルキール龍紀伝』王者で現在世界ランキング24位の)マーティン・ダン/Martin Dangと戦えましたよ」

「今回のプロツアーから学べたのは、ひとつひとつのプレイの大切さです。たとえ些細なものに見えたとしても、ミスをすれば勝利が逃げていく。このレベルで戦いたい人は、ここに来るための取り組みが必要だということを意識するべきです。僕にも伸びしろがたくさんあることを知りました。もっと全体的に上手くなって、またこの舞台に来たいです」

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