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【戦略記事】 モダン・メタゲーム・ブレイクダウン2日目

【戦略記事】 モダン・メタゲーム・ブレイクダウン2日目

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Jacob Van Lunen / Tr. Tetsuya Yabuki

2016年2月6日

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 プロツアー『ゲートウォッチの誓い』では、エキサイティングで新しいモダン・フォーマットが採用されている。《欠片の双子》と《花盛りの夏》が環境から退場したことにより、プレイヤーたちはプロツアーの大舞台に向けて新たな戦略を探す必要に迫られた。初日の結果が出た今、前評判と実際の活躍の分析を始めよう。

 モダンの主要デッキとしての地位を固めている「親和」と「バーン」のふたつが、他を離して一番人気のアーキタイプとなった。これらのアグレッシブなデッキは、たとえ環境に新しいコンボが登場してもそれと渡り合うために必要な速さを持っているため、先の見えないメタゲームにおいて積極的に採用された。しかし2日目を迎えても数の点では最大勢力を保っているこれらのデッキだが、2日目進出率においては今ひとつという結果になった。

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 今大会のモダン部門で最も特筆すべきは、「エルドラージ」デッキの活躍だろう。このデッキは、《ウギンの目》や《エルドラージの寺院》のサポートを受けて《難題の予見者》や《現実を砕くもの》といったカードを通常ではあり得ない速度で繰り出すことを狙ったものだ。全体を見ると、この「エルドラージ」デッキは今大会において2日目進出率81.3%という驚異的な数字を叩き出している。そしてさらに深く見てみると、このアーキタイプにはチーム「Face to Face」と「 ChannelFireball」が使用した無色を中心にしたものと、チーム「East West Bowl」が使用した青赤のものがある。それらを合わせると、「エルドラージ」戦略の2日目進出率はなんと90%に迫るのだ。

 また、「感染」も大きな成功を収めた。これはモダンで扱える最高の強化呪文を、毒カウンターと組み合わせて倍の力に引き上げる戦略だ。「エルドラージ」の圧倒的な活躍には及ばないものの、78.1%もの2日目進出率を見せた「感染」も驚くべきものだろう。まだ断定するには気が早いが、モダンのコンボ戦略における新しい序列で最上位に君臨するのに必要なだけの力を持っていることを、「感染」は早くも証明した形だ。だが2日目に進出した「感染」使いたちにとって、「エルドラージ」デッキは脅威となるだろう。《虚空の杯》や《幽霊街》、そしてサイドボード後の《はらわた撃ち》と苦手なカードがいくつもあるのだ。

 「アブザン」や「ジャンド」のような環境最強の除去と優れたクリーチャーを駆使して戦うミッドレンジ・デッキは、「エルドラージ」の隆盛を受けて苦しい立場に追いやられた。2ターン目に繰り出される《難題の予見者》に《突然の衰微》のようなカードでは歯が立たず、また《現実を砕くもの》はたとえ対処できたとしても天敵となるだろう。

 この週末最も大きな失敗を経験したのは「Zoo」だ。強力なクリーチャーをアグレッシブな形で活かしたこのデッキは、判然としないメタゲームの中で能動的に動ける点と速さに信頼が置けるものであり、多くのプレイヤーが選択した。だが不運にも、「エルドラージ」デッキは同じ速度でより大きな怪物を繰り出すことができ、攻撃面でも防御面でも「Zoo」に勝っていたのだった。

 自身のライフもリソースとして消費し、3ターン目にして強大な《死の影》で攻撃するという勝ち手段を持つ「『死の影』アグロ」は、チーム「EUreka」の面々によって優れた成績を残した。最新版のこのデッキには《ティムールの激闘》と《強大化》のコンボも搭載されており、スタンダードで猛威を振るうこの組み合わせがモダンで華々しくデビューすることになったのだった。

 「風景の変容」(《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》と《風景の変容》で一撃必殺を狙うデッキ)や「トロン」(《ウルザの塔》、《ウルザの鉱山》、《ウルザの魔力炉》を揃え、3ターン目《解放された者、カーン》などの壊滅的な動きを実現するデッキ)のような土地を中心にした戦略は、今大会の初日に予想外の活躍を見せた。これらのデッキは新たに「エルドラージ」が登場した舞台でも渡り合えることがわかったのだ。2日目が後半へ進むにつれて、これらのデッキは「エルドラージ」という新参者に釘を刺す存在になるかもしれない。トップ8へ潜り込むことができれば、優勝候補にもなれるだろう。

 この週末に大願を果たす有力な候補は「エルドラージ」と「風景の変容」、そして「トロン」の3つだ。しかし優秀な打ち消し呪文と《血染めの月》による相互作用を組み合わせ、土地に依存したデッキを厳しく罰する「ブルー・ムーン」の使用者も無視できないだろう。

 それでは、以下にプロツアー『ゲートウォッチの誓い』2日目のメタゲーム一覧を掲載しよう!

デッキ使用者数
親和33
バーン30
エルドラージ26
感染25
ジャンド13
「死の影」アグロ11
アブザン10
Zoo10
アブザン・カンパニー8
風景の変容8
トロン7
テューンの大天使の調べ5
マーフォーク5
ジェスカイ・コントロール5
裂け目の突破5
グリ「ショール」ブランド4
死せる生4
マルドゥ4
ブルー・ムーン3
ヘイトベアー3
デルバー3
むかつき2
ストーム2
ナヤ・カンパニー2
キキジキの調べ2
ゾンビローム1
吹き荒れる潜在能力1
ナイトフォール1
ランタン・コントロール1
ジェスカイ・アグロ1
ジェスカイの隆盛1
エルフ1
ハルク・コンボ1
エスパー1
追加ターン1
フェアリー1
緑白カンパニー1
緑白呪禁1
バント・カンパニー1

 本日の戦いを経て、明日の決勝ラウンドに残るのはわずか8名。果たしてこの週末は、「エルドラージ」と「感染」がその支配を続けるのか? それとも注目されていなかったデッキが浮上してくるのか? 引き続き、プロツアー『ゲートウォッチの誓い』で繰り広げられる戦いをお伝えするカバレージをお見逃しなく。

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