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(翻訳記事) Round 3: 24のゴブリン、2のターンPatrick Chapin(アメリカ) vs. Jon Finkel(アメリカ)

(翻訳記事) Round 3: 24のゴブリン、2のターン
Patrick Chapin(アメリカ) vs. Jon Finkel(アメリカ)

by David Sutcliffe / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru

原文はこちら

 第3回戦で、マジック史上最大のビッグネーム2人が顔を合わせることになった。「革新者」ことパトリック・チャピンと、二つ名を必要としない男「閣下」ことジョン・フィンケルである。両プレイヤーともここまでで1ラウンドを落としており、それがこのフィーチャー・マッチをさらに刺激的にしている。1敗で済めば初日のモダン部分を4-1の好成績で切り抜けられるが、2敗してしまえば順位はがくんと下がることになるのだ。

 照明の熱に照らされた席について、パット・チャピンはいつものように不安げな表情を見せ、一方のフィンケルは落ち着き払った様子でゆっくりと姿を見せる。チャピンが手にしているのは《欠片の双子》デッキ、フィンケルは青赤の《紅蓮術士の昇天》デッキだ。

第1ゲーム

 ダイスロールに負けたチャピンが後攻となり、先手の行動より前に《炎渦竜巻》を捨てて《宝石の洞窟》を戦場に出してマナの点で優位に立つ。フィンケルは《沸騰する小湖》から《蒸気孔》を出し、《ギタクシア派の調査》で相手の手札を見る。土地3枚、《欠片の双子》《詐欺師の総督》《定業》だ。チャピンが《蒸気孔》を出した後、フィンケルが長考に沈むとチャピンはさらに不安げな表情を見せた。

 やがて、フィンケルが動き出すと、彼のデッキも躍動し始める。《炎の儀式》を唱えてから《紅蓮術士の昇天》、そして再び《炎の儀式》で赤マナを手に入れる。《魔力変》で赤マナを青に変換して、このゲームで2度目の《定業》を唱えることができるようになった。


パトリック・チャピンに行動を説明するジョン・フィンケル

 これでついに《紅蓮術士の昇天》に2つめのカウンターが載り、ゲームはさらに加速していく。

「《手練》2回、《ギタクシア派の調査》2回、もう一回《炎の儀式》、《煮えたぎる歌》、赤儀式、《巣穴からの総出》、どうぞ」

 まだ第2ターンだというのに、フィンケルは24体の1/1ゴブリン・トークンを勢揃いさせていた。チャピンはアンタップし、カードを引き――そして、戦場を片付け始めた。

フィンケル 1 - 0 チャピン

「これは記録的じゃないか。このゲームで俺が優先権を持っていたのは7秒ぐらいだよ」

 チャピンはそんな冗談を言った。

第2ゲーム

 仕返しとばかり、パット・チャピンは第2ゲームの最初に手札をめまぐるしく回転させる。《思案》1枚、《定業》2枚を使って数枚のカードを掘り起こす。フィンケルも《思案》と《定業》を使って、それから《ギタクシア派の調査》でチャピンの手札を確認する。その調査の結果、チャピンが《やっかい児》と《神秘の指導》2枚、《払拭》を持っている一方で《欠片の双子》や《鏡割りのキキジキ》は持っていないことが判明した。

 視界が開けたフィンケルは、第3ターンに《紅蓮術士の昇天》を唱えたが、ツキがあったのは革新者のほうだった。《論理の結び目》を引き当てていたチャピンは自分の墓地を追放し、その致命的な《紅蓮術士の昇天》を打ち消したのだ。

 これでゲームの流れが変わった。それから数ターンの永きにわたって、フィンケルはただ座ったまま自分の2枚の土地を数えることしか出来なかった。《思案》や《ギタクシア派の調査》を使ったにも関わらず、チャピンは力強く進撃してくる。マナ問題を解決するため、よく知られた《捨て身の儀式》を唱えるフィンケルだったが、チャピンはじっと待ち構えていた。フィンケルがタップアウトしている間に《やっかい児》が姿を見せ、それでアンタップされた《島》からのマナで《捨て身の儀式》を《否認》する。


即座に反撃するチャピン

 帰ってきたターンにアンタップすると、チャピンは《欠片の双子》を自分の《やっかい児》につける。そして千体の速攻持ちのフェアリーを呼び出し、その大群が一気にゲームを決めた。

フィンケル 1 - 1 チャピン

第3ゲーム

 決着戦となるこのゲームはよくある青のキャントリップ・ダンスから始まった。そしてお決まりの《ギタクシア派の調査》がフィンケルから飛び出してくる。チャピンの手札を確認した殿堂者は、すでに見た打ち消し呪文3枚を目撃する。手札は《差し戻し》《差し戻し》《払拭》、加えて《やっかい児》《ザルファーの魔道士、テフェリー》があった。早期決着になりそうだと見たフィンケルは、チャピンの体勢が整う前に打ち消し呪文を使い切らせてしまおうと画策した。

攻撃側:《炎の儀式》

防御側:《差し戻し》

攻撃側:《紅蓮術士の昇天》

防御側: ......通し!

 チャピンは打ち消し呪文を手にしていたが、よりいいタイミングを求めて《紅蓮術士の昇天》を通すことにした。打ち消し呪文は自分のコンボを守るために取っておきたい。フィンケルは《手練》で《紅蓮術士の昇天》にカウンターを載せてターンを終える。チャピンはフィンケルのガードが下がっているのを見て《やっかい児》を唱え、フィンケルのライフを少しだけ削ると、土地を立てて打ち消しの準備をしたままターンを返す。

 フィンケルは土地をアンタップし、決着のための体勢を整える。《手練》を唱えて《紅蓮術士の昇天》に2つめのカウンターが載った。

攻撃側:《炎の儀式》2倍

防御側:《差し戻し》

 だがこの防御はフィンケルの《払拭》で弾かれ、両方の《炎の儀式》が解決されてフィンケルの手に大量のマナが渡ってしまう。

攻撃側:《魔力変》2倍

防御側:《払拭》

 チャピンが防げたのはフィンケルの呪文のうち片方だけで、もう一方は解決される。そしてフィンケルの手に、恐るべき青マナが渡った。


容赦ない手で勝負を決めるフィンケル

 フィンケルの飽和攻撃がチャピンの防御を押しつぶす。さらなる《炎の儀式》でさらにマナを得ると、《巣穴からの総出》で再び24体のゴブリンが姿を見せた。

 パット・チャピンは戦場と手札を見比べ、カードを引き、そして勝者を称えるために手を差し出した。

フィンケル 2 - 1 チャピン

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