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(翻訳記事) 特集: 神座に注目を

(翻訳記事) 特集: 神座に注目を

By Bill Stark / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru

原文はこちら

 ミラディンの傷跡以前には、マジック全体を見回してもたった1種類しか神座は存在しなかった。《雲上の座》である(コピーすれば《ヴェズーヴァ》も? ああ、確かに)。再びミラディン次元に戻ってきて、《微光地》が投入されたことでデッキビルダーは2種類目の神座を手に入れ、これに《ヴェズーヴァ》を加えて12枚が1つのデッキの中に入るようになった。《雲上の座》(と、《雲上の座》をコピーしている《ヴェズーヴァ》)の生み出すマナは枚数が多ければ多いほど多くなる。そして、ちょうどこれを使える形式が世の中には存在していた。

 モダンである。

 《雲上の座》と《微光地》、それに《ヴェズーヴァ》の相互作用が見逃されるはずもなく、発生したアーキタイプ(12ポスト)はこのマジック・ウィークエンド・フィラデルフィアでの一大勢力となった。多くのプレイヤーが見落としていたのは、神座デッキが増えれば増えるほどに、プレイするのも難しくなると言うことだった。その理由は、《雲上の座》のカードにあるこの一文である。

戦場に出ている神座1つにつき」(強調は筆者による)

 《雲上の座》は、戦場に出ている神座全てを数える、つまり対戦相手が神座を出していればその分だけあなたの《雲上の座》は強化されるし、逆も同じだ。これによってミラーマッチは奇妙になり、プレイの仕方も変わってきた。どう変わっていったかを聞くため、このアーキタイプを使っている大物に尋ねることにした。

 まず、ビデオ・デッキ・テクの収録を終えたトラヴィス・ウー/Travis Wooに、このウィークエンドに関して心配していたことはあるか聞いてみた。

「ああ、あったよ。《ヴェズーヴァ》で基本土地をコピーしなきゃいけないことがあるってことさ」

 マナを出したいとしても、この相互作用は意識しておかなければならない。《ヴェズーヴァ》が基本でない土地をコピーできるときでも、必ずコピーするのが最善であるは言えないという。

「《微光地》を最後にプレイするほうがいいね」

 彼は、最後にプレイすることで、相手の《雲上の座》が出すマナが増えるのを押さえることが出来ると指摘した。

「それから、《内にいる獣》のようなカードは焦って使っちゃダメだ」

 その理由を尋ねると、彼ははっきりと答えた。

「相手の《雲上の座》のおかげで《引き裂かれし永劫、エムラクール》や《原始のタイタン》が1ターン早く出せるのなら、まだ破壊しないでおいておけばいい」

 それだけ言うと、トラヴィスはリミテッドのデッキを回してみるために移動を始めた。私は次に同じく12ポストを使っているベルギーの有名プレイヤー、クリストフ・グレゴール/Christophe Gregoirを見つけ、同じような質問を投げかけてみたところ、彼はミラーマッチの戦い方について答えてくれた。

「いつでもマナの量を意識しなけりゃいけない。《原始のタイタン》を唱えるとき、相手が《引き裂かれし永劫、エムラクール》を唱える手助けになってないかどうかを考えなきゃ」

 彼は《引き裂かれし永劫、エムラクール》を名指しでそう言った。その悪名高いエルドラージはこのデッキの鍵となるカードであり、マナ加速の終着点である。

 ミラーマッチを考慮してデッキを組んであるのかどうか聞いてみた。

「《風景の変容》や《花盛りの夏》の入った緑白バージョン相手には対戦したよ。《花盛りの夏》から《セレズニアの聖域》を出して、《雲上の座》を全部戻してしまうんだ。そうすれば相手は大量のマナを出すことが出来なくなる」

 神座の相互作用を防ぐための手は、デッキ構築の時から考えられていたのだ。

「ミラーマッチのせいで両方のプレイヤーが山ほどマナを出せて、でもまだ《引き裂かれし永劫、エムラクール》を引いてないとき、《ウギンの目》の出番だよね。相手に《ウギンの目》や《ヴェズーヴァ》を出されて破壊されないようにするためには、アンタップ状態で戦場に出さなきゃいけない。《原始のタイタン》で殴ったときに、《ウギンの目》と同時に《グルールの芝地》を出して、《ウギンの目》を戻して、それから戦闘終了後に《ウギンの目》を出して即座に使う、なんてこともあるよ」

 私が話を聞いたプレイヤーはどちらも、どの対戦相手も神座の相互作用には気づいていたと言うが、500人近いプレイヤーがいる中では気づいていない人もいたに違いない。あなたはどうだろう? トラヴィスとクリストフの話を聞いても、この問題の重大さに気づいていない人はいないだろうね!

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