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(翻訳記事)Deck Tech: Peter Vierenの《均衡の復元》

(翻訳記事)Deck Tech: Peter Vierenの《均衡の復元》

By Bill Stark / Translated by Keita Mori

原文はこちら

 プロツアー・フィラデルフィアの舞台にモダンの《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》デッキを持ち込んだのはたったひとり、ピーター・ヴィエレン(Peter Vieren)だけだ。最終的なこのデッキの成績は5勝5敗という結果になったが、二日目に勝ち残ったヴィエレンのデッキは実によく練りこまれたデザインであるため、ぜひ皆さんにご紹介したい。

 実際にピーター・ヴィエレンがインタビューに応じてくれたので、この《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》というカードがモダンフォーマットにうまくハマるという着想をどのように得たか、本人に聞いてみよう。


―― 《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》をプレイしようと、どのように決めたのですか?

ヴィエレン:
 僕は去年のプロツアー・アムステルダムでも《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》をプレイしていたんです。正直なところ、エクステンデッドからモダンへとプロツアー構築フォーマットが変更されたのは急だったので、長期休暇が決まっていた僕には、新しいデッキをきっちりテストプレイして仕上げる時間的余裕がありませんでした。去年アムステルダムで僕たちベルギー勢が使っていた《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》デッキに満足している、というのもあります。また、プロツアー直前週に予測したフィラデルフィアのメタゲームが、「Zooと12-postが多そう」という内容だったので、それらに相性が良いデッキを選ぶという意味でも《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》というセレクトでした。もっとも、さらにメタゲームは一歩進んで、本番を迎えたプロツアーでは対戦相性最悪の《欠片の双子/Splinter Twin(ROE)》がディーラーブースで売り切れ、なんていう有様でしたけどね。


―― このデッキに運用における重要な部分を教えてください。

ヴィエレン:
  《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》の解決時に、こちらの戦場にはクリーチャーなし、土地もゼロ枚もしくはわずか数枚という状況を作りたいわけです。対戦相手にあたえるパーマネント被害をなるべく大きくしたいですからね。基本的には待機(Suspend)からの時差解決ではなく、続唱(Cascade)からめくられるかたちで《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》を解決するようにプレイします。このデッキでは基本的に続唱からつながるのはこの呪文だけになるように作ってありますから、実質的に8枚入っている続唱呪文イコール《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》プレイとなります。僕のデッキにはマナアーティファクトとして境界石(Borderpost)があわせて16枚入っていますから、盤面に並んでいる僕の土地の枚数はかなり少ない状況をキープしながらマナを構築していくことが出来るので、《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》はつねに《ハルマゲドン/Armageddon(S00)》状態にできるのです。

 待機状態の《大いなるガルガドン/Greater Gargadon(TSP)》も盤面に並んでいる自分の土地を生贄にささげることができるため、《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》によって相手の土地を徹底破壊する役目をサポートしてくれます。《牧歌的な教示者/Idyllic Tutor(MOR)》は《献身的な嘆願/Ardent Plea(ARB)》をサーチして、その続唱から《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》を決めることができますし、シルバーバレット戦略よろしく《機械の行進/March of the Machines(MRD)》、《血染めの月/Blood Moon(8ED)》、《忘却の輪/Oblivion Ring(M12)》といったエンチャントを状況や対戦相手に応じて調達できます。《盗人の運命/Thieves' Fortune(MOR)》はマナコストの重くなった《衝動/Impulse(VIS)》としてコンボパーツを探してくるためのもので、これは続唱時に《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》以外のカードがめくれてしまわないようにするというデッキコンセプトに配慮したカードとして選ばれています。《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(M12)》は追加の勝ち手段、フィニッシャーです。

―― 今週のプロツアーでの経験を踏まえて、このデッキをどう改良しますか?

ヴィエレン:
 メインボードの《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(M12)》を削るでしょうね。たいていの試合で一本目は優位に戦えるデッキなので、追加の勝ち手段をわざわざ用意する必要はないでしょう。おそらくサイドボード要員になりそうです。

―― その一本目に関して、有利なデッキと不利なデッキをそれぞれ教えてください。

ヴィエレン:
 12-Post、Zoo、エルフあたりには有利ですね。まあ、コンボ以外には大抵有利だというわけです。反面、相手が《島/Island(NPH)》を置いてくるマッチアップは大抵不利、そこまでいかなくても有利ではないだろうと言えます。

―― サイドボードについて教えてください。

ヴィエレン:
  《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》をはじめ、基本的なラインナップがまず入っていますね。《不同の力線/Leyline of Singularity(GPT)》は対《欠片の双子/Splinter Twin(ROE)》用サイドボードで、コンボを封じ込めます。《クローサの掌握/Krosan Grip(TSP)》は《欠片の双子/Splinter Twin(ROE)》、《紅蓮術士の刈り痕/Pyromancer's Swath(FUT)》、《紅蓮術士の昇天/Pyromancer Ascension(ZEN)》、それに親和(Affinity)対策です。今週末に関しては、ゲーム開始時に初手の《神聖の力線/Leyline of Sanctity(M11)》をプレイしただけでストームデッキに勝ててしまったという試合もありました。ただ、サイドボードというもの自体、その大会ごとに内容が検討され変更されるべき類のものなので、ただコピーしても意味がないかもしれませんね。

―― 最後に、プロツアー後にこのアーキタイプに挑戦する方のために、改良されるべき点の示唆をお願いします。

ヴィエレン:
 メインデッキはよくできていると思います。ただ、言ったとおり《ギデオン・ジュラ/Gideon Jura(M12)》はいらないですね。サイドボードはあなたの出場する大会のメタゲーム予測にあわせて変更してみてください。

Peter Vierenの《均衡の復元/Restore Balance(TSP)》デッキ
プロツアー・フィラデルフィア2011 (モダン構築)
2 《平地》
1 《森》
1 《島》
1 《山》
4 《進化する未開地》
4 《広漠なる変幻地》

-土地(13)-

4 《猿人の指導霊》
4 《大いなるガルガドン》

-クリーチャー(8)-
4 《原霧の境界石》
4 《火荒の境界石》
4 《荒原の境界石》
3 《霧脈の境界石》
1 《脈火の境界石》
4 《均衡の復元》
4 《献身的な嘆願》
4 《暴力的な突発》
4 《牧歌的な教示者》
2 《盗人の運命》
1 《血染めの月》
1 《忘却の輪》
1 《機械の行進》
2 《ギデオン・ジュラ》

-呪文(39)-
3 《鋳塊かじり》
2 《四肢切断》
2 《炎渦竜巻》
2 《クローサの掌握》
2 《神聖の力線》
2 《不同の力線》
2 《精神壊しの罠》

-サイドボード(15)-

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