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(翻訳記事) 準決勝: やれよSam Black(群れ感染) vs. Josh Utter-Leyton(CFB ズー)

(翻訳記事) 準決勝: やれよ
Sam Black(群れ感染) vs. Josh Utter-Leyton(CFB ズー)

By Josh Bennett / Translated by YONEMURA "Pao" Kaoru

原文はこちら

 このプロツアー・フィラデルフィアの準決勝で、どちらのウェブサイトが上かというもう一つの戦いが繰り広げられていた。一方はジョシュ・アター=レイトン/Josh Utter-Leyton、翻らせるはTeam ChannelFireballの旗。メタゲームに対応した中量級のズー・デッキが武器だ。他方はStarCityGamesの灰色と白のシャツに身を包んだサム・ブラック/Sam Black。プロツアーの常連であるブラックは、この週末、ついに日曜のスポットライトを受ける立場になった。彼が使っているデッキは、《猛火の群れ》入り毒デッキの決定版だ。


Game 1

 いきなりダブルマリガンという幸先の悪いスタートを切ったアター=レイトンは、初手に《乾燥台地》を出した。ブラックは返しに《定業》を使い、両方のカードを残す。アター=レイトンが2枚目の《乾燥台地》を出し、ターン終了。ブラックは2枚目の《島》をフェッチで持ってきて、《荒廃の工作員》を唱える。アター=レイトンはただカードを引くだけだ。


アメリカのサム・ブラックとジョシュ・アター=レイトンは
どちらも強力なデッキとそれを操る腕を持っているが、決勝に残れるのはどちらか1人だ。

 ブラックは少し考え、《定業》を唱えて両方を下に送る。引いたのは《ギタクシア派の調査》で、2点のライフを払ってこれを唱えた。アター=レイトンの広げて見せた手札には、《稲妻》2枚、《バントの魔除け》、《遍歴の騎士、エルズペス》2枚があった。ブラックは《湿った墓》をアンタップ状態で出してから《荒廃の工作員》で殴って毒を1つ置き、そして2体目の《荒廃の工作員》を呼び出した。

 アター=レイトンは《乾燥台地》を割らずにプレイを続ける。《平地》を引き当て、プレイすると、ブラックの《荒廃の工作員》たちの攻撃を甘んじて受ける体勢になった。ターンの終わりに、《踏み鳴らされる地》と《蒸気孔》を持ってきて、《荒廃の工作員》の1体を《バントの魔除け》で撃つ。ブラックは対応して《深遠の覗き見》を使い、《バントの魔除け》の解決前に《猛火の群れ》を手札に入れた。

 アター=レイトンはアンタップし、ただマナを眺めていた。そして、アター=レイトンの手札に《稲妻》が2枚あるのを知った上で、ブラックが攻撃する。《大祖始》を投げて《猛火の群れ》を唱え、《交錯の混乱》と《呪文貫き》が《稲妻》を弾く。これで第1ゲームは勝負ありだ。

ブラック 1 - 0 アター=レイトン


Game 2

 アター=レイトンは《踏み鳴らされる地》をフェッチして、《貴族の教主》を唱える形でライフ17点からスタート。ブラックは《墨蛾の生息地》を出してターン終了だ。アター=レイトンはさらに2点のライフを減らして《聖なる鋳造所》をアンタップ状態で出したもののターン終了。ブラックが《ギタクシア派の調査》で状況を確認すると、手札には《バントの魔除け》と《貴族の教主》、《タルモゴイフ》、土地2枚があった。《呪文滑り》を唱えた瞬間に、そこに《バントの魔除け》が飛んできた。

 アター=レイトンはアンタップして《平地》を出すと、今引いたばかりの《緑の太陽の頂点》を公開し、X=2でそれを唱える。出してきたのは《ガドック・ティーグ》だ。さらに2枚目の《貴族の教主》を出して終了。ブラックはカードを引くだけでターンを返した。

 高貴な《ガドック・ティーグ》が4点与えると、戦場に登場したのは《タルモゴイフ》。満を持して5/6でのご登場だ。ターン終了時に、ブラックは《深遠の覗き見》を唱え、《応じ返し》を手に入れた。アター=レイトンは最後の手札を唱える。引いたばかりの《エイヴンの思考検閲者》だ。ブラックは《ガドック・ティーグ》だけでなくこの鳥・ウィザードとも戦わなければならなくなった。

 ブラックはアンタップしてカードを引き、どうするべきか考えを巡らせる。3枚目の土地をプレイし、そして再び考えに沈む。やがて、軽く肩をすくめながら、ターン終了を宣言した。アター=レイトンのクリーチャーが攻撃して7点与え、ブラックのライフは残り7点。ブラックは再び《深遠の覗き見》を唱え、今度は《殺戮の契約》を手に入れる。


サム・ブラックのホームコメディのオープニング画像。かも。

 ブラックはアンタップして、《エイヴンの思考検閲者》に《殺戮の契約》、《応じ返し》のために《定業》を投げて、そしていよいよ《猛火の群れ》に手をかける。アター=レイトンは手札を見直して、そして、観客が息をのむ中......カードを片付けた。観客からわっと歓声が沸く。

ブラック 2 - 0 アター=レイトン

 アター=レイトンが席を立っている間に、ブラックは安堵の吐息をこぼした。

「この対戦は疲れるよ」

 マッチが終わったと思ったのだろう、チームの仲間の一人が近づくとブラックは「おいおい、もう一ゲームあるぜ」と言ってから笑った。「ははは、もしかしたら3ゲームあるかもしれないな」

 アター=レイトンが戻ってシャッフルを始める。


Game 3

 アター=レイトンの《渋面の溶岩使い》、ブラックの《墨蛾の生息地》、そしてアター=レイトンの《霧深い雨林》で幕が上がる。

 ブラックはカードを引き、少し考えると、2枚目の《墨蛾の生息地》から《呪文滑り》というプレイを選んだ。ターン終了時にアター=レイトンは《稲妻》と《渋面の溶岩使い》を使い、《呪文滑り》を片付ける(《霧深い雨林》の力を借りて)。今度はアター=レイトンが先手を取る番だ。3枚目の土地をフェッチすると、《クァーサルの群れ魔道士》を唱える。ブラックは《撹乱する群れ》をコストに《撹乱する群れ》を唱え、これを打ち消した。そして、アンタップしてから《沸騰する小湖》を出して終了。

 アター=レイトンは2枚目の《クァーサルの群れ魔道士》を、今度は妨害なく戦場に出す。そしてターン終了時にブラックは《深遠の覗き見》を唱え、《応じ返し》を手札に入れた。4枚目となる土地を出してターン終了。アター=レイトンは攻撃して3点のダメージを与え、《野生のナカティル》を唱える。ブラックは再び《深遠の覗き見》から今度は《定業》を公開した。《湿った墓》をフェッチしてくると、《クァーサルの群れ魔道士》を《殺戮の契約》で殺して、アップキープにコストを支払う。そして、最後のマナを使った《定業》は2枚とも下に送った。

 アター=レイトンは《野生のナカティル》で3点のダメージを与えて、ブラックのライフは残り12点。ブラックは自分のターンに何もできず、アター=レイトンが瞬速で《エイヴンの思考検閲者》を唱える。さらに《貴族の教主》を唱えてから、《野生のナカティル》で攻撃を続ける。ライフは残り8点となったブラックだが、またも何も出来ないターンが続く。アター=レイトンの攻撃が刺さってライフは残り4点になってしまう。


自分のペースを取り戻した、無慈悲なアター=レイトン

 ターン終了時に、ブラックは動いた。《残響する真実》で《渋面の溶岩使い》を戻そうとする。アター=レイトンは2点のダメージを与えてからそれを手札に戻した。次に、《応じ返し》が《エイヴンの思考検閲者》を狙う。これに対応してアター=レイトンは《稲妻》を撃ち、ゲーム終了。

 これでアター=レイトンも一本取り返し、マッチの行方はわからなくなった。

ブラック 2 - 1 アター=レイトン

「後攻で」

 アター=レイトンは耳を疑った。「後攻?」

 ブラックは頷いた。


Game 4

 アター=レイトンは初手をキープしたが、ブラックは1回マリガンした。アター=レイトンは《踏み鳴らされる地》をフェッチしてきて《野生のナカティル》からのスタート。ブラックは《墨蛾の生息地》をプレイしてターンを終了する。アター=レイトンは《乾燥台地》から《神聖なる泉》を出し、攻撃して3点与えてから《ガドック・ティーグ》を呼び出した。

 ブラックはアンタップして、2点のライフを支払って《ギタクシア派の調査》を行ない、手札に《瞬間凍結》《地盤の際》《流刑への道》《地平線の梢》があるのを知る。《ギタクシア派の調査》でカードを引いたが、土地を出せずにターンを終えた。アター=レイトンは攻撃してライフを10点まで削ってターン終了。ブラックは2枚目の《ギタクシア派の調査》を引き、ライフを支払って唱える。これで残り8点となったブラックだが、《沸騰する小湖》を出してターンを終える。アター=レイトンはさらに攻撃して5点与え、ブラックは《島》をフェッチしてきたことで残りライフは2点となった。《深遠の覗き見》を唱えて《猛火の群れ》を持ってきたものの時すでに遅し、カードを引いた後、ブラックは盤面を片付けたのだった。

ブラック 2 - 2 アター=レイトン

「最後のターン、逆転の一手が出てなかっただけさ」

 ブラックは笑いながらそう言った。


Game 5

 ブラックはアター=レイトンに先攻を譲り、アター=レイトンは《踏み鳴らされる地》から《野生のナカティル》と始めた。ブラックは《島》を出して《思案》を唱え、カードを残すことを選んだ。アター=レイトンは《神聖なる泉》をフェッチし、2マナを出して《クァーサルの群れ魔道士》を唱える。ブラックは《荒廃の工作員》を代償に、それを《撹乱する群れ》で打ち消した。アター=レイトンの攻撃でブラックのライフは17点になる。

 ブラックは《墨蛾の生息地》を戦場に出してターンを返す。アター=レイトンは《貴族の教主》を召喚してから攻撃して4点与え、2マナ残した。ブラックは《深遠の覗き見》を使って、選んだのは《深遠の覗き見》。そしてアンタップしてから《島》を出してターン終了だ。アター=レイトンは《地平線の梢》を生け贄に捧げてカードを引いてから、《野生のナカティル》の攻撃で4点削る。そして戦闘後には荒ぶる猫がもう1体登場だ。《深遠の覗き見》から《定業》を引いたブラックは、アンタップすると即座にそれを唱えた。それらのカードのうち1枚を残して、少し考えてからターンを終える。


考え込むサム・ブラック

 アター=レイトンはターン終了時に《ドライアドの東屋》をフェッチし、アンタップしてから《聖なる鋳造所》をアンタップ状態で出して攻撃して7点与える。ブラックのライフは残りわずかに2点となった。最後のマナを使って《深遠の覗き見》を唱えたところに、アター=レイトンの《稲妻のらせん》が飛ぶ。《荒廃の工作員》を投げて《撹乱する群れ》で打ち落としたブラックが《深遠の覗き見》で《思案》を引くと、観客がざわめき始める。ブラックがアンタップして《思案》を唱え、カードを1枚ずつ見ていくたびに、観客のざわめきはより大きくなっていった。全てのカードを戻して切り直し、そして最後のドローに望みをかける。観客の声がブラックを後押しする。《猛火の群れ》さえ引き当てればいいのだと、ブラックは対戦相手に手札を見せた。

「やれよ」

 アター=レイトンは笑った。

 大きな身振りで、ブラックはライブラリーの一番上のカードを見もせずに投げ捨てる。

 そのカードは......《墨蛾の生息地》だった。

 ブラックは手を広げ、対戦相手に祝福を送るのだった。


 ジョシュ・アター=レイトン、サム・ブラックを3-2で下して決勝進出!

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