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特集:リヴ・フォーエヴァー

特集:リヴ・フォーエヴァー

Tim Willoughby / Tr. Tetsuya Yabuki

2012年10月19日

原文はこちら

 私たちはその昔から、何世紀も密かに生き続けてきたのだ。戦いながら生き続け最後の「集合」を目指している。その時まで生き残れるのは何人か? 今まで私たちの存在は誰にも......知られていない。(訳注:映画『ハイランダー 悪魔の戦士』より)

 最後に残るのはただひとり、フランク・カーステン/Frank Karstenかもしれません。この殿堂顕彰者にはお茶目なところがあり、ことデッキ構築に関しては恐ろしいほどの技術を持っています。過去に彼は、良い結果を残している様々なバージョンのデッキが複雑に集まる中でベストの形を生み出し、また数々のデッキで「ベスト・デッキ」への道を踏み荒らしていきました。今大会には、カーステンの新たな狂気が存在しています。フランクは新しい目標を見つけ、次のように深夜のツイートでこっそり知らせているのです。

FrankK_reasonably_small.jpg

Frank Karsten @karsten_frank あと《血に染まりし城砦、真火》が1枚と《冠雪の山》が1枚、明日のデッキに欲しいな。シアトルにいる誰か、持ってない?


 そこには実にシンプルな理由がありました。フランクは可能な範囲で最も多彩な75枚を使いたくて、さらに「ハイランダー」デッキ(基本土地以外のカードは1枚のみ、という制限をつけたデッキ)でプロツアー・トップ8へ進出した初のプレイヤーになりたいのです。最初のうちは《神秘の指導》や《けちな贈り物》などを使って組もうとしていたフランクですが、間もなくして、そういうデッキを使うと対戦相手に十二分に時間を与え、彼のデッキと相手のデッキの間にある全体的な質の差が明らかになってしまう、ということを悟りました。

 フランクは少しばかり速くする必要があると決心しました。そしてこれがその答えです。

フランク・カーステンの赤単ハイランダー
プロツアー・ラヴニカへの回帰 / モダン
17 《山》
1 《乾燥台地》
1 《ギトゥの宿営地》
1 《沸騰する小湖》
1 《血に染まりし城砦、真火》
1 《くすぶる尖塔》
1 《ぐらつく峰》

-土地(23)-

1 《運命の大立者》
1 《炎族の先触れ》
1 《ゴブリンの先達》
1 《渋面の溶岩使い》
1 《巻物の大魔術師》
1 《モグの狂信者》
1 《ラクドスの哄笑者》
1 《トゲ撃ちの古老》
1 《流城の貴族》
1 《ぼろ布食いの偏執狂》
1 《灰の盲信者》
1 《カルガの竜王》
1 《地獄火花の精霊》
1 《ケルドの匪賊》
1 《窯の悪鬼》
1 《嵐血の狂戦士》
1 《トンネルのイグナス》
1 《ボガートの突撃隊》
1 《月の大魔術師》
1 《地獄の雷》

-クリーチャー(20)-
1 《稲妻》
1 《火柱》
1 《噴出の稲妻》
1 《二股の稲妻》
1 《尖塔の源獣》
1 《焼尽の猛火》
1 《電弧の痕跡》
1 《火葬》
1 《マグマの噴流》
1 《燃え上がる憤怒の祭殿》
1 《裂け目の稲妻》
1 《溶鉄の雨》
1 《血染めの月》
1 《硫黄の流弾》
1 《よろめきショック》
1 《炎の投げ槍》
1 《槌のコス》

-呪文(17)-
1 《炉の小悪魔》
1 《硫黄の精霊》
1 《大爆発の魔道士》
1 《罰する者、ゾーズー》
1 《破壊放題》
1 《墓掘りの檻》
1 《大祖始の遺産》
1 《粉々》
1 《倦怠の宝珠》
1 《アメジストのとげ》
1 《減衰のマトリックス》
1 《氷結地獄》
1 《血の手の炎》
1 《粉砕の嵐》
1 《塩まき》

-サイドボード(15)-

 フランクは慎重に考え出したパターンに従って赤単のアグロデッキを組みました。まったく別々のカードが積み上がった束のように見えるかもしれませんが、実際にはある特定の役割(「アグレッシブな1マナクリーチャー、あるいは火力呪文」というような)を満たすカード群を適切に配備し、その比率とマナ・カーブを管理し、赤いデッキの構築において伝統的に受け入れられていたパターンを用いて完璧に調和させたのです。

 大量の1枚差しによって、フランクにはフォーマット内の様々な勢力に対する「解答」1枚を運用する余地が多くあります。大抵の場合、《トンネルのイグナス》はただの2マナ2/1クリーチャーですが、ときどき《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》デッキを悲しみに包むでしょう。《灰の盲信者》は多くの場合で「ただの」有能な2マナの殴り手ですが、ときおり墓地を基盤にしたデッキに更なる苦しみを与えることでしょう。

 このデッキで3勝2敗とし、フランクはすでに彼が定めた条件において最高レベルに匹敵する技を持っている、ということを示しました。ドラフトで良い結果を発表できれば、彼はプロツアーに夢を追い求める者として生き続けるのかもしれませんね。

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