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プロツアー「ラヴニカへの回帰」トップ5カード

プロツアー「ラヴニカへの回帰」トップ5カード

Ray "blisterguy" Walkinshaw / Tr. Tetsuya Yabuki

2012年10月20日

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――《ゴブリンの電術師》はドラフトの枠を超えて見られた。この2マナゴブリンは、ジョン・フィンケル/Jon Finkelやゴーデニス・ヴィドゥギリス/Gaudenis Vidugirisのようなストーム・プレイヤーが今大会のモダン部門で取り上げた、驚くべき新ツールだったのだ。

5位 《ゴブリンの電術師/Goblin Electromancer(RTR)》

 プロツアー「ラヴニカへの回帰」トップ5カードの最初の1枚を飾るのは、《ゴブリンの電術師》をおいて他にない。なになに? トップ8のどこにゴブリンがいるのかって? 確かに、電術師が特にプレイオフに入っていないのは間違いないが、今週末は何度も群れを成しているのが確認されているのだ。

 最初は、チーム「SCG Black」が青赤ストーム・コンボ・デッキにこの元気のいい小さなやつを入れて、デッキスピードを上げていたのを見た。《捨て身の儀式》と《発熱の儀式》、《煮えたぎる歌》は、そのコストが1マナ減ると荒唐無稽さに拍車がかかる。

 だが、待って欲しい。それだけじゃないんだ! いつ誰かが《神聖の力線》の影に隠れて悪いことをしようと企んでいるか、わかったもんじゃない。殿堂顕彰者であるジョン・フィンケルは、《ゴブリンの電術師》の軍勢のおかげで、力線を張った相手を攻撃してライフを20から0にすることを成功させ、注目を浴びた。

 《ゴブリンの電術師》はさらにドラフト・ラウンドでも重要な役割を演じた。イゼット・ギルドのパワー・レベルの悲しさを伝え聞き、あるいは力不足を感じて、強力なラクドス軍団の下に従ったり、成長を続けるセレズニア・ファミリーの教義を得たりしたプレイヤーもいた。だが、その一方で――真に本物のイゼット使いは――シャツの袖をまくり上げ、《ゴブリンの電術師》で燃料を注いだガス・バーナーに火をつけていた。リード・デューク/Reid Dukeは彼のモダン・デッキにこいつを4枚入れるだけに飽き足らず、ドラフト・デッキにも4枚入れて、3−0への道を容易にしたのだ。



――今週末、このファイレクシア・マナの強化呪文は、感染デッキと《ニヴメイガスの精霊》デッキの両方で力を尽くした。

4位 《変異原性の成長》

 モダンの話をする際には、危険なほど速いフォーマットだという話をするだろう。危険なほど速いフォーマットの話になると、プレイするためにマナの代わりにライフを支払う呪文へ注目が集まるだろう。このフォーマットでは《精神的つまづき》はすでに禁止となっているが、《変異原性の成長》は何の制限も受けず、この週末でたくさん使われているのが見られた。

 ケルビン・チュウ/Kelvin Chewのトップ8入りした感染デッキでは選択されなかったものの、他の感染デッキでは選ばれ、プレイヤーたちが2ターンか3ターンは早く感染を広げるのに役立った。《変異原性の成長》はジェリー・トンプソン/Gerry Thompsonとブラッド・ネルソン/Brad Nelsonのエキサイティングな《ニヴメイガスの精霊》・コンボ・デッキで、我々が思ってもいなかったところで見られた。彼らはこの多色の巨大なエレメンタルを使って、感染に勝るとも劣らない速さで次々と敵を倒していったのだ。



――ラヴニカへの回帰の全てのレアのうち、今大会のドラフト部門で引いたことについて最も話題になったのは、おそらく《群れネズミ》だろう。

3位 《群れネズミ》

 今週末この場にいたプレイヤーのほとんどは、今ではこのことに気づいているに違いない。しかし、改めて公に発表しよう。《群れネズミ》はラヴニカへの回帰で最もアンフェアなレアのひとつだ。最悪のレアではないものの、それがプレイされたらすぐさま応じなければ、最も乗り越えるのが困難なのは間違いない。カバレッジ・リポーターの同僚であるネイト・プライス/Nate Priceは、これまで長い間見てきたどんなカードよりも、《群れネズミ》に関わる酷い負け話を大量に聞いた、ということを教えてくれた。



――この新しい1マナの生産者は、今週末多くのプレイヤーにとって軸となるカードだった。そして、ジャンド・デッキのキーカードのひとつとして使われ輝きを放った。ジャンド・デッキでは全ての起動型能力が重要だったのだ。

2位 《死儀礼のシャーマン》

 《死儀礼のシャーマン》、あるいはザック・ヒル/Zac Hillの言う「渋面鳥/Birds of Lavamancer」は、この週末、面白いようにたくさん見られた。会場のかなりの割合を占めていたジャンド・デッキの多くが、爆発的なカードパワーの動力源として、生き残るための手段として、相手を倒す手段としてこのカードを使い、満足した。おそらく最も記憶に残った瞬間は、決勝戦、プレイヤー・オブ・ザ・イヤーである渡辺雄也がスタニスラフ・ツィフカ/Stanislav Cifkaの《神聖の力線》によって対象に取ることを制限された中で、それを上手くかわしてツィフカのライフを攻め、勝利までもう一歩のところまでいったときと、16発の《ぶどう弾》に直面した渡辺のライフを15から17へ引き上げた瞬間であろう。その試合は渡辺にとって非常に不利なマッチアップだったが、彼の信じた《死儀礼のシャーマン》が彼を助け、最終戦まで争ったのだ。



――我々は、今週末《第二の日の出》がいくつものゲームでスタニスラフ・ツィフカに勝利をもたらし、およそ不可能と思われたプロツアー「ラヴニカへの回帰」で優勝するのを見た。よって、《第二の日の出》を今回のプロツアーのナンバー・ワン・カードとする。

1位 《第二の日の出》

 そして、プロツアー「ラヴニカへの回帰」ナンバー・ワン・カードは、まったく予想外の《第二の日の出》だった。

 チェコ共和国のスタニスラフ・ツィフカが、今回のメタゲームの重大な弱点を明らかにし、セカンド・ブレックファースト・コンボ・デッキを用いてトップ8への道を圧倒した。初日には1ゲームたりとも落とさず、負けはトップ8前最後のラウンドだけで、それが最初で最後の1マッチとなった。

 ツィフカのゲーム・プランは、《彩色の宝球》や《他所のフラスコ》、《妖術師のガラクタ》のような小さな道具を限界までかき集め、《作り直し》の力を借りて通常でない方法で《睡蓮の花》を戦場に出すことを目指していた。そこから、それらを《第二の日の出》、それがなければ《信仰の見返り》で戻しながら何度も生け贄に捧げた。1枚だけ入った《黄鉄の呪文爆弾》を引き込むまでデッキのカードを繰り返し引き続け、それから呪文爆弾を何度も何度も対戦相手に投げつけた。今後はモダン・デッキのサイドボードにセカンド・ブレックファースト用の枠が必要になる、と言っても差し支えないだろう。

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Stanislav Cifka(チェコ) vs. 渡辺 雄也(日本)

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