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【観戦記事】 第16回戦:Francesco Giorgio(イングランド) vs. Christian Hauck(ドイツ)

【観戦記事】 第16回戦:Francesco Giorgio(イングランド) vs. Christian Hauck(ドイツ)

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Corbin Hosler / Tr. Tetsuya Yabuki

2017年11月4日

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フランチェスコ・ジョルジオ/Francesco Giorgio(4色エネルギー) vs. クリスティアン・ホーク/Christian Hauck(ティムール・エネルギー)

 15回戦におよぶマジックの戦いが、すべてこの試合に集約する。プロツアー『イクサラン』のトップ8入賞をかけた、最後の一戦に。

 この試合で対峙する両者は今、大きな飛翔のときを迎えようとしていた。フランチェスコ・ジョルジオはこれまでグランプリ・トップ8入賞を2回記録しており、クリスティアン・ホークも3回その名を刻んでいる。両者ともグランプリでトップ8に入賞したことで今大会への参加権利を手にし、そして迎えたプロツアーでも彼らは力強く歩みを進め、次の段階へ足を踏み入れようとしているのだ。

それぞれのデッキ

 「エネルギー」の同系戦となったこの試合だが、ホークが純正の「ティムール・エネルギー」を手にしているのに対し、ジョルジオの「4色エネルギー」には《スカラベの神》が搭載されており、サイドボードには《王神、ニコル・ボーラス》の姿もある。この週末最も人気を集めた「エネルギー」デッキは、両者のここまでの歩みを支えてきた。

 デッキ・パワーでは劣るものの、ホークの「ティムール・エネルギー」はその分安定性が高く、ゲーム・プランを確実に実行できる。その上でもちろん、《反逆の先導者、チャンドラ》や《栄光をもたらすもの》といった切り札も備わっている。

ゲーム展開

 ホークの初手は、ジョルジオが繰り出した《導路の召使い》と除去の交換だった。ジョルジオは続けて、長期戦になれば盤面を圧倒する《不屈の神ロナス》を繰り出したが、ホークはさらなる除去で《不屈の神ロナス》を戦闘に立たせないようにしながら、《逆毛ハイドラ》でプレッシャーをかけていった。マナを生み出すクリーチャーを立て続けに除去され土地も止まったジョルジオは、ホークの展開に食らいついていけず、間もなくしてカードを片付けることになった。

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第1ゲームを早々に勝ち取り、王手をかけるクリスティアン・ホーク

 第2ゲームもまたジョルジオの繰り出した《導路の召使い》にホークは除去を当てたが、ジョルジオはすぐに2枚目の《導路の召使い》(そして第1ゲームで得られなかった重要な1枚、《根縛りの岩山》)を戦場へ。

 ホークは《ならず者の精製屋》を繰り出しプランを進めたが、ジョルジオの手札から繰り出された《スカラベの神》には手を出せなかった。《スカラベの神》は墓地の《導路の召使い》を戦場へ戻し、ターンを迎えたジョルジオにドレインと占術をもたらした。強大な神を前にしたホークは反撃に出られないものの、《逆毛ハイドラ》を2体並べ、呪禁持ちの強力な戦線を築いた。

 一方のジョルジオは、占術でめくれたクリーチャーをライブラリーの底へ送った。勝負を決める8枚目のマナ源――手札の《王神、ニコル・ボーラス》を唱えるための手段を引き込むために。だが続くドローではその試みは成就せず、彼は「仕方なく」《栄光をもたらすもの》を繰り出しホークの《ならず者の精製屋》を焼き払うと、ライフ・レースを仕掛けた。

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フランチェスコ・ジョルジオがこの試合を制するには、《逆毛ハイドラ》たちを抑えなければならない

 ホークには別のゲーム・プランがあった。彼は《慮外な押収》でジョルジオの《スカラベの神》を奪うという、ゲームの状況を一変させ得る一手を打った。だがしかし、ジョルジオもまた《慮外な押収》を放ち、奪われた神のコントロールを再び取り戻してみせた。

 これでホークは攻めに向かう決意を固め、8個のエネルギー・カウンターを構えて《逆毛ハイドラ》2体で攻撃を敢行した。ジョルジオが4/4の《導路の召使い》と《スカラベの神》でブロックに入ると、ホークはエネルギーを燃やして《導路の召使い》を打ち倒し、さらにそのターンの終了時に《削剥》を撃ち込むことで《スカラベの神》も1ターン盤面から退場させた。

 ターンを迎えたジョルジオは《栄光をもたらすもの》の「督励」を再び起動し、ホークの《つむじ風の巨匠》を除去した。《スカラベの神》が墓地で休む時間は終わり、ジョルジオは次のターンの攻撃でホークのライフを残り8点まで落とした。激しい交換の応酬の中、ホークが最初にプレイした《逆毛ハイドラ》は盤面に残り続けていたが、ついに次の戦闘でジョルジオの《逆毛ハイドラ》と激突した。それらは相討ちになるかと思われたが、しかしホークは《蓄霊稲妻》を放ちもう1体のブロッカーを除去すると、彼の《逆毛ハイドラ》はこの戦闘を生き抜いた。そして彼は《栄光をもたらすもの》を送り出し、反撃を加えた。

 ホークは《スカラベの神》による大穴から抜け出しかけていた。しかしジョルジオは再び神を呼び戻し、ホークの《栄光をもたらすもの》は《チャンドラの敗北》で対処した。これにて一進一退の第2ゲームは決着し、両者は最終ゲームへ突入するのだった。

 最終ゲームでも再び序盤は除去とクリーチャーの交換が行われたが、しかしホークはエネルギー4個を持ちながら《牙長獣の仔》を盤面に残すことができた――《削剥》の圏外だ。ジョルジオはこの試合2度目の土地事故に悩まされ、成長し続ける《牙長獣の仔》は最終的に9/9まで育ち、ホークを勝利へ導いた。第2ゲームのような熱戦再びとはならなかったが、ホークが自身初のプロツアー・トップ8入賞を決めた記念すべき試合はこうして幕を閉じたのだった。

クリスティアン・ホークがフランチェスコ・ジョルジオを2勝1敗で下し、トップ8入賞!
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トップ8入賞を決めたホーク(写真右)を祝福する、チーム「Phoenix: 404」のチームメイト、ジョシュア・バウシュ/Joshua Bausch

Francesco Giorgio - 「4色エネルギー」
プロツアー『イクサラン』 / スタンダード (2017年11月3~5日)
3 《森》
1 《島》
2 《山》
1 《沼》
4 《植物の聖域》
3 《根縛りの岩山》
1 《隠れた茂み》
1 《花盛りの湿地》
2 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《牙長獣の仔》
4 《導路の召使い》
3 《つむじ風の巨匠》
2 《不屈の神ロナス》
2 《ならず者の精製屋》
4 《逆毛ハイドラ》
2 《栄光をもたらすもの》
2 《スカラベの神》

-クリーチャー(23)-
4 《霊気との調和》
1 《マグマのしぶき》
4 《蓄霊稲妻》
2 《削剥》
1 《慮外な押収》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》
1 《自然に仕える者、ニッサ》

-呪文(15)-
1 《つむじ風の巨匠》
2 《チャンドラの敗北》
1 《マグマのしぶき》
4 《否認》
1 《本質の散乱》
1 《人工物への興味》
1 《ルクサの恵み》
1 《慮外な押収》
1 《秘宝探究者、ヴラスカ》
2 《王神、ニコル・ボーラス》

-サイドボード(15)-
Christian Hauck - 「ティムール・エネルギー」
プロツアー『イクサラン』 / スタンダード (2017年11月3~5日)
3 《森》
1 《島》
2 《山》
4 《植物の聖域》
4 《根縛りの岩山》
1 《隠れた茂み》
3 《尖塔断の運河》
4 《霊気拠点》

-土地(22)-

4 《牙長獣の仔》
4 《導路の召使い》
4 《ならず者の精製屋》
4 《つむじ風の巨匠》
3 《逆毛ハイドラ》
4 《栄光をもたらすもの》

-クリーチャー(23)-
4 《霊気との調和》
1 《マグマのしぶき》
4 《蓄霊稲妻》
2 《削剥》
1 《慮外な押収》
1 《領事の旗艦、スカイソブリン》
2 《反逆の先導者、チャンドラ》

-呪文(15)-
1 《多面相の侍臣》
2 《チャンドラの敗北》
1 《猛火の斉射》
1 《呪文貫き》
3 《否認》
1 《削剥》
2 《造命師の動物記》
1 《人工物への興味》
1 《慮外な押収》
1 《川の叱責》
1 《自然に仕える者、ニッサ》

-サイドボード(15)-

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